「丸亀製麺」のトリドールHD株を“9月末の権利確定”を狙い「4355円×100株」購入!「優待年6000円+配当1200円=年7200円」の計算ですが、税金を引くといくら残りますか? 手元に残る金額を試算
配当には税金がかかり、優待と配当では受け取る時期が違います。本記事では、43万円を出したときに1年で残る金額を計算式で示し、9月末の権利だけを取った場合との差も整理します。
2級ファイナンシャルプランナー技能士
9月末の権利で受け取れるのは、優待の半分にとどまる
トリドールホールディングスは、株主優待について、「年2回、毎年3月31日および9月30日現在の株主名簿にそれぞれ記載された当社株式1単元(100株)以上を保有されている株主様を対象に」贈呈すると案内しています。100株以上200株未満なら、1回につき3000円相当です。
・3000円×2=6000円(1年間に受け取る優待)
年6000円分は、3月末と9月末の両方で株主名簿に載ってはじめて届く金額です。9月末の権利だけを取ってすぐ売れば、受け取れるのは3000円相当にとどまります。
配当は、さらに事情が違います。同社の2026年3月期決算短信では、2027年3月期の配当予想は第2四半期末が0円、期末が12円で、年間12円。配当の基準日は3月末の1回だけです。
つまり、9月末に買って年内に売ると、配当は1円も入りません。
配当1200円のうち、243円は税金で引かれる
1年持ち続けた場合で計算します。
・12円×100株=1200円(1年間に受け取る配当)
国税庁は、上場株式等の配当等について「15.315パーセント(他に地方税5パーセント)の税率により所得税および復興特別所得税の源泉徴収が行われます」としています。合わせて20.315%です。
・1200円×20.315%=243円(配当から引かれる税金。1円未満は切り捨て)
・1200円-243円=957円(配当の手取り)
一方、優待は受け取るときに源泉徴収されることはありません。3000円相当のカードは、そのまま3000円分として店で使えます。
・6000円+957円=6957円(1年で手元に残る合計)
・7200円から6957円を差し引く=243円(計算との差)
差は243円。優待の割合が大きいぶん、税金で削られる部分はあまり大きくありません。
受け取る額より、株価の動きのほうが大きい
43万円を出して1年で6957円。出した金額に対して1.6%にあたります。
・43万円×1%=4300円(株価が1%動いたときの金額)
株価が1%動くだけで、優待と配当の合計に近い金額が増えたり減ったりします。値動きの大きさに比べれば、受け取る側は小さな金額です。
注意したい点が2つあります。1つは、基準日の当日に買っても間に合わないこと。株主名簿に載るには数営業日かかるため、権利付最終日までに買う必要があります。
もう1つは、優待の内容が変わることがある点です。同社は継続保有株主への追加贈呈など、条件を細かく定めています。買う前に最新の案内を確かめておくとよいでしょう。
まとめ
優待は年6000円分ですが、受け取るには3月末と9月末の両方に株主でいる必要があります。配当は3月末が基準日の年1回で、100株なら1200円です。
税金を引いた手取りは、配当が957円、優待とあわせて6957円になります。計算した7200円との差は243円です。投資金額43万円に対して、手取りは1.6%です。
優待をねらった売買は、株価の値動きに比べると受け取る金額が小さくなります。優待の中身と基準日を確かめたうえで、値下がりしても持ち続けられる金額に抑えておくとよいでしょう。
出典
株式会社トリドールホールディングス 株主優待について
株式会社トリドールホールディングス 2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)
国税庁 No.1331 上場株式等の配当等に係る申告分離課税制度
執筆者 : 高橋祐太
2級ファイナンシャルプランナー技能士
