数年前「ゆうちょ銀行株」を“50万円”買った友人に「1株1000円→3000円超になった」と自慢された!「配当金2~3万円」「3000円のカタログギフト」の3重取りらしいですが、銀行株は“まだ買い”ですか?
本記事では、4年前「ゆうちょ銀行」の株に50万円投資していたら、今の評価額はいくらになっているのかを試算します。さらに配当金や株主優待制度などの紹介とともに、ゆうちょ銀行など銀行株の特徴や投資リスクについても解説しますので参考にしてください。
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「ゆうちょ銀行」にはどんな特徴がある?
「ゆうちょ銀行」は「日本郵便」「かんぽ生命」とともに日本郵政グループ内にある銀行で、郵政民営化によって2007年10月に誕生しました。預金量や総資産はメガバンクに匹敵する規模で、全国にある2万4000の郵便局ネットワークを通じてサービスを提供していることから、身近に感じる人も多く、地方やへき地などでも利用できるメリットがあります。
また、1300万円の預金限度額があったり、定期預金とは異なる「定額貯金」と呼ばれる制度があることも特徴です。
一方で、銀行が破綻した場合の1000万円までの預金保護制度や、住宅ローンを取り扱っている点などはほかの銀行と同様です。
3年前に「ゆうちょ銀行株」に50万円投資していたら
ゆうちょ銀行の株価は、4年前の2022年時点では950円から1200円程度のレンジで動いていたため、タイミングが良ければ、1株1000円ぐらいでの購入が可能でした。それが、2026年8月下旬時点では3000円を超えており、約3倍になっています。
もし、4年前に500株×1000円=50万円分をゆうちょ銀行株に投資していたら、現在の評価額は3倍の150万円以上に膨らみ、「含み益」だけで100万円以上になる計算です。さらに、定期的に得られる配当金もあります。
株価が大きく上昇したことで、4%を超えていた利回りは多少下がりましたが、それでも1株あたり配当金は50円から74円に増えました。もし500株保有していれば、税引き後で年間約2~3万円の配当金を受け取れることになります。
これだけでも十分なメリットですが、ゆうちょ銀行の株主には特典がもう1つあります。それは株主優待制度によるカタログギフトの配布です。今回の例のように500株以上を保有していれば、3000円のカタログギフトが年1回受け取れます。
加えて、2027年度からは3年以上継続保有している株主は、カタログギフトが5000円相当のものになる予定です。これだけメリットがあれば、数年前に500株購入していた友人が「ゆうちょ銀行株はお得!」と自慢するのも無理はないでしょう。
株価が上昇しているのはゆうちょ銀行だけではない?
元々ゆうちょ銀行株は、それほど値動きが激しい銘柄ではなく、大きく上昇したのは直近1~2年ほどです。そして、メガバンクや地方銀行などほかの銀行株も、同様の値動きをしています。
「三菱UFJ銀行」「三井住友フィナンシャルグループ」「みずほ銀行」といったメガバンクの株価は軒並み1年前の2倍近くに値上がりしています。さらに、「ふくおかフィナンシャルグループ」「しずおかフィナンシャルグループ」などの地銀グループも同じような傾向が見られます。
つまり、株価の上昇はゆうちょ銀行だけではなく、銀行株全体に及んでいるのです。もちろん、個別企業による要因もありますが、銀行株上昇の理由として一般的に考えられるのは金利の上昇でしょう。
2023年まで日本の政策金利は「マイナス金利政策」により、「-0.1%」という極端に低い水準に抑えられていました。しかし、2024年以降は段階的に引き上げられ、2026年6月からは1.00%になっています。インフレ・円安進行も相まって、今後の金利についても上昇圧力が強まっていると考えるのが一般的でしょう。
金利が上がることは、貸出金利と預金金利の差が利益となる銀行にとって、好ましい事業環境です。個別企業による違いやそのほかの要因もありますが、現時点では、銀行業界全体が金利上昇の恩恵を受けていることは間違いないでしょう。
銀行株はまだ買い?
銀行の株価上昇の背景にある金利上昇ですが、今後は思わぬ落とし穴になることも考えられます。あまりに金利上昇が急激だった場合、銀行が保有する債券価格が一気に下落し、銀行の資産が大きく目減りする可能性があります。
また、金利上昇によって、貸出先企業の設備投資や個人の住宅購入意欲が減退し、貸出需要自体が減り、収益構造に悪影響が出るかもしれません。人口減少が著しい日本では、中長期的には構造的に貸出需要が低迷するという見方もあるでしょう。
それでも手厚い株主還元などを考慮すれば、銀行セクターは株式に投資する上で有力な選択肢の1つです。ただ、このようなリスクもあることから、複数セクターの株式や債券、あるいは海外資産なども含めて分散投資する必要があるかもしれません。
まとめ
現在、銀行株全体が金利上昇を背景に株価上昇傾向にあります。とくに、ゆうちょ銀行の株を4年ほど前に500株購入していれば、株価上昇による100万円超の資産増、年1回の配当金に加え、カタログギフトももらえる「3重取り」の状態になっていることが考えられます。
一方で、急激な金利上昇には景気減速などの副作用もあり、一定のリスクがあることも間違いありません。もし、ゆうちょ銀行をはじめとした銀行株への投資に興味があれば、今後の金利動向や各行の株主還元の特徴などを調べることから始めてみてはいかがでしょうか。
出典
株式会社ゆうちょ銀行
郵便局 郵便局局数情報
執筆者 : 松尾知真
FP2級
