老後は「年金15万円+パート月5万円」の予定。45歳から“NISAで月3万円”積み立てれば「働かず資産から月5万円取り崩し」で生活できるそうですが、運用を続ければ“100歳までもつ”って本当ですか?
では、45歳から毎月3万円をNISAで積み立てた場合、65歳以降は働かずに毎月5万円を取り崩しながら、100歳まで資金を持維することはできるのでしょうか。
もちろん、実際の運用結果や老後の支出は人によって異なります。そこで本記事では、一定の利回りを仮定したシミュレーションを行い、45歳からNISAを活用した場合の資産形成と、65歳以降に運用しながら取り崩す場合の資産寿命を計算します。
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目次
45歳から月3万円の積立で65歳時にいくらになる?
NISA(少額投資非課税制度)は、多くの人が利用している資産運用方法です。通常、金融商品を売却して得た利益や受け取った配当・分配金に対してかかる約20%の税金が非課税のため、効率よく資産を増やしたい人に選ばれています。
まず、45歳から65歳までの20年間、NISAで毎月3万円を積み立てた場合、投資元本は、3万円×12ヶ月×20年間=720万円です。ここでは、年5%の利回りで運用できたと仮定して、20年間積み立てた場合の資産額を計算します。
毎月3万円を積み立てながら年5%で複利運用した場合、65歳時点の資産は約1217万円となります。元本720万円との差額は、約497万円です。つまり、投資元本720万円+運用益約497万円=約1217万円という計算になり、非課税で受け取ることができます。
実際の投資では、毎年5%の利回りが得られるとは限らず、相場が上昇する年もあれば、下落する年もあるでしょう。それでも、45歳から毎月3万円を20年間積み立てると、元本だけで720万円になり、運用による利益が加われば、老後資金を大きく増やせる見込みがあります。
65歳から月5万円を取り崩すと何年持つ?
65歳時点で約1217万円の資産を準備できたとして、ここから毎月5万円、年間60万円を生活費の不足分として取り崩すケースを考えてみます。
まず、65歳以降は一切運用せず、単純に資産を取り崩した場合、「資産総額(1217万円)÷毎月の取り崩し額(5万円)=243.4ヶ月(約20.2年)です。65歳から取り崩しを始めると、85歳3ヶ月~4ヶ月目ごろには資金が底をつく計算になります。
つまり、運用せずに毎月5万円を取り崩すだけでは、100歳までの35年間にわたって維持さすることはできません。ただし、これは65歳以降の運用益を一切考慮しない場合の計算です。資産を運用しながら取り崩せば、結果は変わってきます。
100歳まで資金を維持するには「運用しながら取り崩す」
65歳時点で約1217万円を用意し、毎月5万円を取り崩しながら100歳までの35年間運用を続けた場合はどうでしょうか。ここでは、65歳以降も一定の利回りで運用できると仮定して計算します。
毎月5万円を取り崩しながら35年間で資産を使い切るために必要な運用利回りは、おおむね年利として平均3.5~3.6%が目安です。
つまり、65歳時点で約1217万円を用意できれば、年3.5%を超える利回りとなった場合、毎月5万円を取り崩しながら100歳まで資金を維持できる計算になります。
ただし、ここで注意したいのが、「年3.5%前後で運用できれば100歳まで必ず大丈夫」という意味ではないことです。実際の運用では、毎年同じ利回りになるわけではありません。
特に老後の取り崩し期間の初期に大きな下落が起きると、資産の減少が想定より早くなる可能性があります。また、物価が上昇すれば、65歳時点で月5万円だった不足額が、10年後、20年後には5万円では足りなくなることも考えられるでしょう。
そのため、例えば毎月の取り崩し額を5万円から4万円に減らす、65歳以降も無理のない範囲で働いて月1万〜2万円程度の収入を得るなどをするだけでも、資産の減少スピードは変わります。こうしたリスクにも備えた柔軟な計画が重要です。
毎月5万円の取り崩しを続けるなら、余裕を持った計画を
45歳から毎月3万円を20年間積み立て、年5%で運用できたと仮定すると、65歳時点では約1217万円になります。
その後、運用せずに毎月5万円を取り崩せば、約20年で資金を使い切る計算です。一方、65歳以降も資産を運用しながら取り崩す場合、平均年3.5%以上の利回りを仮定すれば、100歳まで持たせられる計算になります。
ただし、老後の資産形成では「100歳時点で残高がゼロになる計画」よりも、ある程度の余裕を持たせながら、資産運用と取り崩しや年金、就労収入を組み合わせて考えることが大切です。
老後にどの程度働く必要があるのかを漠然と心配するのではなく、積立額や運用期間、取り崩し額を具体的に計算してみることで、自分に合った老後資金の準備方法を考えやすくなるでしょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
