「今さら金(ゴールド)なんて」と思ってたら、3年前「100万円分」買った友人の資産が、すでに“2倍以上”に! 預金の利息が数千円なら「グラム2万5000円前後」の今からでも始めるべき? 注意点も解説
確かに、金の価格は10年前に比べて5倍以上に上昇しており、すでに金の価格が上昇したあとである3年前に金を購入していたとしても、遅いのではないかと思うかもしれません。しかし、3年前に金を購入した場合と預金のまま置いていた場合とでは、資産額に大きな開きが生まれている可能性があるのです。
本記事では、この3年間の金価格の推移と、100万円分を保有していた場合の資産額を試算します。また、実際に金を購入する際の注意点についても解説します。
FP2級、日商簿記2級、宅地建物取引士、証券外務員1種
銀行にて12年勤務し、法人および富裕層向けのコンサルティング営業に従事。特に相続対策や遊休地の有効活用に関する提案を多数手がけ、資産管理・税務・不動産戦略に精通。銀行で培った知識と経験を活かし、収益最大化やリスク管理を考慮した土地活用のアドバイスを得意とする。
現在は、2社の経理を担当しながら、これまでの経験をもとに複数の金融メディアでお金に関する情報を発信。実践的かつ分かりやすい情報提供を心がけている。
2023年から2026年までの3年間で金価格はどう動いたのか
3年前である2023年8月、金の店頭小売価格(税抜)は、月平均1グラム8988円でした。
そこからさらに右肩上がりが続き、2025年11月には月平均で2万454円となり、初めて2万円を超えました。2026年2月から3月にかけては月平均で2万5000円台まで達し、これがこの3年間の高値圏になります。
その後はやや値を下げ、2026年8月24日時点の店頭小売価格(税抜)は1グラム約2万3600円で推移しています。3年前の8月と比べると、1グラムあたりの価格はおよそ2.6倍以上になった計算です。これは、同じ期間の預金金利の伸びと比べると、際立って大きな変化と言えるでしょう。
100万円分の金は今いくらになっているのか
2023年8月時点の平均価格1グラム8988円で100万円分の金を購入していたと仮定すると、今はいくらになっているのか計算してみましょう。このとき、購入できた重量は約111グラムです。
この約111グラムを2026年8月24日の価格1グラム約2万3600円で換算すると、評価額は約262万円になり、含み益は約162万円にのぼります。
一方、同じ100万円を預金のまま置いていた場合はどうでしょうか。3メガバンクの普通預金金利は2023年8月時点で0.001%という超低水準でした。その後マイナス金利が解消され、2026年8月3日には普通預金金利は0.4%まで上がっていますが、それでも3年間に得られる利息は税引き前で概算しても数千円程度にとどまります。
金と預金とでは、資産の増え方がまったく異なることが分かります。
金価格が上昇した背景と、今から始める場合の注意点
金価格が上昇した背景の1つに、各国の中央銀行による金の購入増加が指摘されています。中央銀行の金購入量は2022年以降、年間1000トンを超える水準が続いており、2010年から2021年までの平均(400~500トン程度)の2倍以上です。
さらに、地政学リスクの高まりや各国の金融政策をめぐる先行きの不透明感によって、安全資産とされる金に資金が向かいやすい状況が続いていると考えられます。
ただし、金の価格は一方通行で上がり続けているわけではありません。
2026年2月の金の月平均価格2万5137円から、2026年7月には2万1479円まで下落しています。反対に、2026年7月上旬から8月中旬までの約1ヶ月半の間は、店頭小売価格は1グラム2万964円から2万6001円まで、約24%上昇しています。
直近半年ほどの動きを見ただけでも、短期間で値下がりする局面があることが分かるのではないでしょうか。
金やプラチナ、銀は元本保証の商品ではなく、購入した価格を相場が下回ることもあります。今から始める場合は、一括で購入する方法に加えて、毎月一定額を積み立てて少しずつ金を購入する純金積立のような方法も選択肢になるでしょう。
まとめ
3年前に金を100万円分購入して保有していた場合と、何もしなかった場合とでは、資産額に数百万円の差が生まれていた可能性があります。とは言えこの結果は、過去3年間の金価格の値上がりを前提にした試算であり、今後も同じペースで上がり続ける保証はありません。
金などの投資を始めるタイミングに正解はなく、まずは少額から価格の動きに触れてみることが、後悔を減らす一歩になるのではないでしょうか。
執筆者 : 竹下ひとみ
FP2級、日商簿記2級、宅地建物取引士、証券外務員1種
