NISAに「月5万円」積み立て中、来年から「こどもNISAにも月4万円」追加予定。友人は「親だけで9万円のほうが増える!」と言いますが“親のNISA枠”を優先すべきですか?「年率4%」で複利効果を検証
実際の資産の増え方や使い勝手には、どのような違いがあるのでしょうか。本記事では、こどもNISAの概要や、親のNISA枠が余っている場合の考え方について解説します。
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目次
2027年から始まる「こどもNISA」とは?
2027年1月より導入される「こどもNISA」は、未成年者を対象とした新しい非課税投資制度の通称です。現行のNISA制度は18歳以上が対象ですが、こどもNISAの導入では0歳から17歳までの子ども名義でNISAを運用できます。
似たような制度として、2023年末に廃止された「ジュニアNISA」が挙げられますが、こどもNISAとはいくつかの違いがあります。
例えば、ジュニアNISAの投資枠は年間80万円、非課税保有限度額は400万円だったのに対し、こどもNISAの投資枠は年間60万円、非課税保有限度額は600万円です。
さらに、ジュニアNISAでは18歳まで原則引き出し不可でしたが、こどもNISAでは所定の条件を満たすことで12歳以降の払い出しが可能となる予定です。
余剰資金をこどもNISAに回すより、親のNISAにまとめたほうが増えやすい?
こどもNISAは、将来の大学進学といった教育資金の準備に向けた制度として期待が集まる一方で、「まずは親自身のNISA枠を優先して埋めるべき」という意見も少なくありません。
ただし、資金を親のNISAに集約したほうが資産は大きく増えるのかというと、一概にそうとは言えません。例えば、夫婦で毎月5万円(年利4%)を10年間積み立ててきた状態から、その後18年間にわたって運用・積立を継続したシミュレーションを考えてみます。
パターン1(月5万円を継続)
10年経過後からさらに18年運用(通算28年)した結果は、3099万225円
パターン2(初期投資0円から月4万円を追加積立)
18年間運用した結果は、1266万5777円
パターン3(月5万円から月9万円に増額)
10年経過後から18年間積立を継続した結果は、4365万6002円
親のNISA(月5万円)とこどもNISA(月4万円)に分けて投資する場合の合計額(1+2)と、親のNISAに一括で月9万円を投資する場合(3)の結果はどちらも同じ金額になります。年利が同一であるならば、口座を分けても集約しても最終的な資産総額に違いはありません。
このように、単純に「親の口座にまとめるほうが増えやすい」というのは語弊がありますが、大人向けの新NISAは年間投資枠が360万円、生涯の非課税保有限度額が1800万円と、こどもNISA比べてはるかに大きく設計されています。
親のNISA枠にまだまだ余裕がある場合は、より大きな原資を非課税で運用できるため、教育資金目的であっても、一般的には親の口座を優先活用するのが先決です。
また、こどもNISAは安全性を重視した設計となっており、個別株やETF、REITなどが投資対象から除外されています。
一方、大人のNISAは、投資信託に加えて個別株やETF、REITなど多彩な商品から柔軟に選ぶことが可能です。投資先や運用成果次第でより高いリターンを狙える余地があるという意味では、親のNISAを活用したほうが、資産を増やしやすい可能性があるといえるでしょう。
親のNISA枠は柔軟性も高い
こどもNISAは12歳まで原則として資金を引き出せませんが、大人向けのNISAであればいつでも売却・払い出しが可能です。そのため、私立小学校の入学費用や、小学校での習い事・塾の月謝などの教育費にも臨機応変に対応できます。
こうした理由から、親の非課税枠が余っている状態であれば、わざわざ口座を別々に開設して管理の手間を増やさずとも、余剰資金は親のNISAにまとめるのが一般的とされています。
ただし、「教育費専用の口座として明確に区分して管理したい」「子ども名義の口座を通じて早期から金融教育を行いたい」といった意図がある場合には、こどもNISAを選択するのも手段の1つです。
まずは親のNISA枠を優先するのが一般的
単純に「親のNISAにまとめると増えやすい」というのは語弊がありますが、投資枠の大きさや選べる商品の幅広さを踏まえると、より大きな教育資金を確保できる可能性はあります。
また、管理の手間や柔軟性を考えても、親の非課税枠に余裕がある場合は、親のNISAにまとめるのが合理的といえるでしょう。ただし、教育資金の管理方法や金融教育などの目的がある場合は、こどもNISAを活用するのもおすすめです。
出典
財務省 ジュニアNISA制度の概要
財務省 令和8年度税制改正の大綱の概要
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
