更新日: 2021.06.23 NISA
つみたてNISAを30代は24%しか利用していない・・私にもできますか?
執筆者:宮﨑真紀子(みやざき まきこ)
ファイナンシャルプランナーCFP(R)認定者、相続診断士
大阪府出身。同志社大学経済学部卒業後、5年間繊維メーカーに勤務。
その後、派遣社員として数社の金融機関を経てFPとして独立。
大きな心配事はもちろん、ちょっとした不安でも「お金」に関することは相談しづらい・・・。
そんな時気軽に相談できる存在でありたい~というポリシーのもと、
個別相談・セミナー講師・執筆活動を展開中。
新聞・テレビ等のメディアにもフィールドを広げている。
ライフプランに応じた家計のスリム化・健全化を通じて、夢を形にするお手伝いを目指しています。
そもそも「つみたてNISA」って?
友人の一人が「つみたてNISAを始めた」と言うと、別の友人が「私も」と続きます。そうなってくると、始めていない自分は取り残された気分になります。何から始めたら良いのか分からず、「つみたてNISA?」と焦っている方も多いのではないでしょうか?
金融庁「NISA口座の利用状況調査(2018年9月末時点)」によると、NISA口座の年代別に占める割合は、
<一般NISA>
20~40代:3割
50代以上:7割
<つみたてNISA>
20代:15%
30代:24%
40代:26%
50代以上:35%
一般NISAと「つみたてNISA」では、年代層が逆転していることが分かります。資産形成を意識した若年層が、「つみたてNISA」を始めたことが明確なデータといえます。また同調査は、「つみたてNISA」の年代別増加率も調べています。2018年6月末→9月末の3ヶ月間で、
20代:28.4%
30代:27.2%
40代:26.9%
50代:30.2%
60代以上:23.5%
かなりの伸び率であることがわかります。2018年1月から始まった「つみたてNISA」ですが、約1年間で口座数は1万件を突破しました。
「老後2000万円問題」でクローズアップされたワーキンググループの報告書でも、若年層へ資産形成の重要性を呼び掛けています。この数ヶ月間で、口座の開設数はさらに伸びたのではないかと推察します。
さて、人気の「つみたてNISA」ですが、特徴は4つあります。
(1)少額からでも運用を始められる投資信託が対象
(2)投資信託の運用利益が非課税
(3)非課税の投資枠は年間40万円で、期間は投資した年から最長20年間
(4)「つみたてNISA」の対象となる投資信託は安定的な資産形成を目指す、長期・積立・分散投資に適した商品となるよう、以下の条件が設定されています。
・販売手数料が0円(ノーロード)で信託報酬も低い商品
・頻繁に分配金が支払われない商品
投資の初心者にはわかりにくいかもしれませんが、「長期間でコツコツ貯めていくと、リスクが少なくなる工夫がなされた、初心者にも始めやすい仕組みになっている制度である」ということです。
忘れてはならないことは、非課税なので資産が増えた時に、増えた分のすべてを受け取ることができることです。
非課税でない場合は、10万円の利益が出ても、20.315%の税金がかかりますので、受け取ることができるのは7万9685円です(手数料は考慮していません)。この差は大きいので、ぜひとも優先して制度を使うべきです。
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積立金額はいくらに設定する? が重要
どの金融機関で、どの商品を選べば良いの? と気になるところですが、その前に重要なことがあります。先にも書きましたが、資産運用は長く続けることが肝心です。途中で積立を止めてしまうのは、2つのケースが考えられます。
(1)お金に余裕がなくなり、「毎月2万円」と決めていた2万円が捻出できなくなった場合
これを回避するためには、「積立資金として毎月いくら準備できるのか」をしっかり見積もることが大切です。はじめは日々の節約を頑張っていても、ずっと続けることは大変です。途中で引き出すことはできますが、無理のない金額を設定することが長続きにつながります。
(2)積立貯金と違って投資信託には値動きがあるので、元本割れする可能性がある
長く続けることにより、このリスクは軽減できるのですが、「日経平均が500円値を下げました」といったニュースに一喜一憂してしまい、我慢できずに解約する人が多いのです。リスクとリターンは相反の関係にあります。
初心者の方は資産の目減りに不慣れですので、一般的にブレ幅が気になります。商品を選ぶ際には「ブレ幅が少ない」ものが優先されます。すなわち『バランス型』に代表される、複数の指数を含む商品が選択肢です。
商品選びの次のチェックポイントとして、手数料に注目してください。2019年7月22日時点で、「つみたてNISA」の対象商品は164本です。販売手数料は0円と決められていますが、信託報酬はおよそ0.1%から1.6%まで幅があります。
長期運用では、この差は見逃せません。「気になるアクティブ型の商品がある」という方は別ですが、信託報酬の安いインデックス型をお勧めします。インデックス投資信託でバランス型のものを軸に、まずは始めてみてはいかがでしょうか? 「長く続ける」をお忘れなく。
<出典>
金融庁:つみたてNISA 100万口座突破(平成31年2月)
金融庁:つみたてNISAの対象商品(2019年7月22日)
執筆者:宮﨑真紀子
ファイナンシャルプランナーCFP(R)認定者、相続診断士
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