更新日: 2019.10.18 不動産投資

投資用にマンションの一室を買いたい。不動産投資のメリット・デメリットって?

執筆者 : 大堀貴子

投資用にマンションの一室を買いたい。不動産投資のメリット・デメリットって?
会社員が不動産投資を考えたとき、1000~2000万円の借り入れで始められる区分所有マンションへの投資を検討するケースは多いかもしれません。今人気の区分所有マンションを中心に不動産投資のメリット・デメリットをご紹介します。
 

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大堀貴子

執筆者:大堀貴子(おおほり たかこ)

CFP(R)認定者 第Ⅰ種証券外務員

2008年南山大学法学部法律学科卒業後、大手証券会社で、営業として勤務。主人のタイ赴任がきまり、退社。3年間の在タイ中、2人をタイで出産、子育てする。本帰国後、日本で3人目を出産。現在、3人の子育てと長女の国立小学校受験に奮闘中。子供への早期教育の多額の出費、住宅ローン、子供の学資資金、また老後資金準備のため、いろいろな制度を使って、資産運用をしています。実際の経験を踏まえた、お金に関する、役立つ情報を発信していきたいと思います。

区分所有マンションの不動産投資とは?

土地や資産がある方なら別として、会社員の方が借り入れでマンションや地方のアパートを1棟持つことには、1億円程度の大きな借り入れが必要であったり、空室が生じたときの損失が大きくなったりします。
 
一方、マンションの一室を区分所有するという方法であれば、1Rなら借入資金も1000~2000万円と多額にはならず、地域の違うマンションの部屋を複数持つことでリスクを分散させることもできます。
 

不動産投資の3つのメリット

1.万が一のとき家族に不動産収入を残せる
借り入れで不動産投資を行う場合、団体信用保険に加入します。借り入れしている本人に万が一のことが起きたとき、ローン残高はゼロとなり、手元にはローンのない不動産が残るため、残された遺族は不動産収入を得ることができます。
 
2.私的年金の代わりになる
2019年6月3日に金融審議会「市場ワーキング・グループ報告書」の内容がテレビや新聞で「老後2000万円問題」として大きく報道され話題となりました。
 
これは、会社員の夫と専業主婦の平均的なモデル世帯が、老後の収支として毎月5万円ほど不足するため、資産を切り崩していくことから老後に2000万円必要とするとの内容でした。
 
不動産投資では、ローン返済が終了すれば、家賃収入を返済に充てる必要がなくなります。よって、物件の経過年数がある程度たっていることから購入時より価格は下がっているものの、家賃収入はそのまま純粋な収入となります。
 
公的年金だけでは毎月赤字が出る世帯であれば、不足する分の収入を補うことができます。また、複数件保有していれば、老後に旅行や趣味、孫へのプレゼントなどへお金を使うことができる豊かな老後を暮らすことができます。
 
3.節税
不動産投資をして、実際の収支の【家賃収入-ローン】がプラスでも、会計上は建物の価値の目減り分を減価償却費として計上できるため、課税価格を圧縮することができます。そして、会社員のように給与所得がある方は、確定申告することにより、所得税・住民税が還付されます。
 
不動産投資の費用部分が大きいほど、所得税・住民税の還付が期待できるわけですが、不動産投資の経費に参入できるのは、主に固定資産税や不動産取得税、修繕費、減価償却費、損害保険料、管理会社への業務委託費用、借入利息(土地の部分は損益通算できない)などが挙げられます。(ただし、アパートやマンションでは10室以上、貸家では5棟以上保有すると事業的規模とみなされてしまうため注意が必要です。)
 
さらに、相続するときにも評価額が現預金や株式よりも低く評価されるため相続税評価額を圧縮できます。ただし、不動産での相続となるため相続対策で購入する場合は、事前に家族に相談した方が良いでしょう。
 
相続人によっては、不動産は管理が面倒、分割しにくいため相続争いになる等の理由から、現金のほうが良いと考える場合もあります。
 

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不動産投資における4つのデメリットとは?

1.金利が上がってしまうこと
会社員が不動産投資を行うなら、ほとんどの方が借り入れで投資することが考えられます。不動産投資で借りられるローンは変動金利がほとんどで、自用の住宅取得で借りられるローンと比較すると金利は高いです。
 
変動金利は、半年ごとに金利の見直しを行い、5年ごとにローン残高の見直しも行われます。金利が上がれば、当然毎月の返済額、ローン残高も増額されるため、想定より支払額が大きくなる可能性があります。
 
そもそも、変動金利は「短期プライムレート」を参考に決められています。金融機関が市中金利に連動させるかたちで独自に「短期プライムレート」を決定し、そこに数%上乗せしたものが変動金利の金利となることが一般的です。
 
ただ、この短期プライムレートは2009年から10年間にわたり、約1.475%で推移しています。現在は戦後最長の好景気と言われているにもかかわらず金利が変動していないため、しばらく金利は上がらないとの見方もできます。
 
2.空室リスク
貸している区分・マンションに空室が出ると、ローンの返済を家賃収入で補っている場合、手持ち資金がなければ返済できないリスクが生じます。
 
保有物件に近い大学のキャンパスが移動した、オフィスや商業施設が移転したなどにより、入居者が現れず空室が長期間続いてしまうと、家賃収入がなく返済だけ行うことになり、投資利回りも低下してしまいます。
 
そのため、物件の条件や立地を選ぶことは、不動産投資において大変重要になります。一棟物件だと立地による空室リスクは大きく、会社員であれば区分所有にして立地を分散させると良いでしょう。
 
3.設備交換費用リスク
不動産投資は、長期間保有して不動産収入を得るため、その間に設備が劣化し交換が必要になることがあります。例えば、浴室乾燥機、給湯器、キッチン、温水洗浄便座などは壊れてしまったらその都度交換が必要になるため、突然の出費に備えて貯蓄しておくことが必要です。
 
4.災害リスク
地震や水害などによる建物劣化や資産価値の下落がリスクとして考えられます。なかなか自然災害を予測することは難しいですが、まずは投資物件が「新耐震基準」による設計かどうかを確認すると良いでしょう。
 
1995年の阪神・淡路大震災で倒壊した建物はほとんど「新耐震基準」以前の古い基準による設計で、「新耐震基準」で設計された建物は今のところほとんど倒壊していません。契約前の「重要事項説明」で確認されるため、必ずチェックしておきましょう。
 
また、水害が起こるかどうかの「ハザードマップ」、地盤などの情報は、各自治体が公表しているため、確認しておくと安心です。災害リスクに対しても、特に会社員の方は、区分所有を複数件持つことで、立地を分散させることが重要です。
 

不動産投資は会社員でもできる!

区分所有の不動産投資なら、一件1000万~2000万円から投資できる可能性があります。会社員であれば、給与収入という安定収入があるため、銀行から資金を借りやすいでしょう。現在のようなゼロ金利政策がとられているときには低金利で借りられる可能性があります。
 
ただし、借り入れで不動産投資をする場合、ローン返済は賃料収入から返済しますが、空室になった場合は自己資金でローンを返済する必要があります。また、豊かな老後を送るためには、ローン返済が65歳までには終了しない場合、余裕資金があるときに繰り上げ返済も考えた方が良いでしょう。
 
さらに、不動産取得税・固定資産税、設備費用、リフォーム費用など急な出費がある可能性もあるため、急な出費に備えて貯蓄をしておく必要もあります。
 
執筆者:大堀貴子
CFP(R)認定者 第Ⅰ種証券外務員


 

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