更新日: 2020.09.03 その他資産運用
投資信託ってなに? インデックスファンドってなに?
一般的には投資初心者や資産運用に不慣れな方が当てはまると思いますが、そのような方に推奨されているのが「インデックスファンド」と呼ばれる投資信託です。
執筆者:重定賢治(しげさだ けんじ)
ファイナンシャル・プランナー(CFP)
明治大学法学部法律学科を卒業後、金融機関にて資産運用業務に従事。
ファイナンシャル・プランナー(FP)の上級資格である「CFP®資格」を取得後、2007年に開業。
子育て世帯や退職準備世帯を中心に「暮らしとお金」の相談業務を行う。
また、全国商工会連合会の「エキスパートバンク」にCFP®資格保持者として登録。
法人向け福利厚生制度「ワーク・ライフ・バランス相談室」を提案し、企業にお勤めの役員・従業員が抱えている「暮らしとお金」についてのお悩み相談も行う。
2017年、独立行政法人日本学生支援機構の「スカラシップ・アドバイザー」に認定され、高等学校やPTA向けに奨学金のセミナー・相談会を通じ、国の事業として教育の格差など社会問題の解決にも取り組む。
https://fpofficekaientai.wixsite.com/fp-office-kaientai
インデックスファンドってなに?
資産運用をする際、不慣れな言葉を耳にする機会が多いと思いますが、「インデックスファンド」という言葉もその1つかもしれません。インデックスファンドとは、日経平均株価指数やTOPIXなど、ある特定の指標と似たような動きをするように設定された投資信託のことです。
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投資信託の仕組み
インデックスファンドを理解する前に、「そもそも投資信託ってなに?」ということから説明していきます。
○投資信託の仕組み
※筆者作成
お金の流れを見ていくと、まず投資信託を購入する投資家が証券会社や銀行などの販売会社に購入代金を支払います。販売会社は投資家から預かったお金を信託銀行に預け、運用会社の指図の下、株式市場や債券市場などのマーケットで株式や国債などを売買します。
その結果、得られた売却益や分配金、投資元本が販売会社を通じて投資家に戻っていくという流れです。
インデックスファンドの特徴
インデックスファンドは、日経平均株価指数やTOPIXなど、ある特定の指標と似たような動きをするように設定された投資信託です。例えば、日経平均株価指数やTOPIXに連動するようなインデックスファンドの場合、それらの構成銘柄になっている株式が一定の割合で組み込まれています。
よく日経平均株価指数やTOPIXなどの指標を「ベンチマーク」といいますが、インデックスファンドを選ぶ際はこの言葉が必ず出てくるため、例えば、この投資信託は日経平均株価指数をベンチマークにしているという説明がある場合、日経平均株価指数連動型のインデックスファンドであると理解してください。
インデックスファンドでよく使用されるベンチマークは、日経平均株価指数やTOPIXの他にもいくつかあります。例えば、米国株式型の投資信託ではNYダウやS&P、NASDAQといった株価指数が有名ではないでしょうか。ドイツ株式型の投資信託ではDAX、イギリス株式型の投資信託ではFTSE、その他の先進国や新興国、全世界株式型の投資信託ではMSCIの公表している株価指数が使われています。
インデックスファンドで使用されるベンチマークは、必ずしも株式型の投資信託に限定されているわけではなく、債券型やREIT型など分類によって異なります。例えば、債券型の投資信託でよく目にするのは、国内債券型ですが、NOMURA-BPI総合指数と呼ばれるものです。
インデックスファンドは、ある特定の指標をベンチマークとして運用されている投資信託です。そのため、購入している投資信託の値動きを随時チェックしなくても、ベンチマークの動きを確認すればおおよその運用状況が把握しやすくなります。この点が、投資初心者や不慣れな方にとってのインデックスファンドの長所といえるかもしれません。
まとめ
インデックスファンドは、確定拠出年金制度や各種NISA(少額投資非課税制度)の普及促進の中で推奨されている投資信託ですが、ノーロード(販売手数料が無料)という点も特徴の1つといえます。
ノーロードファンドは必ずしもインデックスファンドのみというわけではありませんが、初心者やあまり慣れていない方が何種類もある投資信託の中からどの投資信託を選べばいいかを手助けしてくれます。
本来、投資信託を選ぶには、あまりにもたくさんの種類があるためかなりの労力を要します。この作業を比較的簡単にしてくれるのがインデックスファンドを中心に選ぶという物色方法です。
ただし、インデックスファンドが全てのファンド分類の中で最も優れているという意味ではないので、この点は注意しましょう。
執筆者:重定賢治
ファイナンシャル・プランナー(CFP)