更新日: 2020.12.15 その他資産運用

分散投資、金(ゴールド)も仲間入りさせてみる?

執筆者 : 宮﨑真紀子

分散投資、金(ゴールド)も仲間入りさせてみる?
コロナの影響で、経済の先行き不透明感が高まっています。在宅時間が増えたこともあり、投資デビューを果たした個人投資家が増えました。このような状況下で、有事に強い「金(ゴールド)」にも関心は集まっています。

【PR】基礎から学べる投資学習動画が無料公開中!

【PR】投資の達人になる投資講座

投資の達人になる投資講座

おすすめポイント

・生徒数日本一の投資スクールが監修
・2時間の投資学習動画が完全無料
・投資の仕組みとノウハウをスッキリ理解できる
・未経験者でも分かるように図解で解説

宮﨑真紀子

執筆者:宮﨑真紀子(みやざき まきこ)

ファイナンシャルプランナーCFP(R)認定者、相続診断士

大阪府出身。同志社大学経済学部卒業後、5年間繊維メーカーに勤務。
その後、派遣社員として数社の金融機関を経てFPとして独立。
大きな心配事はもちろん、ちょっとした不安でも「お金」に関することは相談しづらい・・・。
そんな時気軽に相談できる存在でありたい~というポリシーのもと、
個別相談・セミナー講師・執筆活動を展開中。
新聞・テレビ等のメディアにもフィールドを広げている。
ライフプランに応じた家計のスリム化・健全化を通じて、夢を形にするお手伝いを目指しています。

積立投資の流れは金(ゴールド)にも波及

老後資金の準備として、つみたてNISAやiDeCoが普及しました。
 
これまでは「投資は失敗すると資産を失う怖いもの」という印象を持っていた人も、政府が率先して「長期分散投資をすることで、リスクは低減されます」を唱えたことで、そのイメージは一新されつつあります。定額を毎月積み立てる投資方法は、かなり浸透してきたと実感しています。
 
世の中が不安定な時には、実物資産の価値が上がりやすい傾向にあります。有事に金(ゴールド)が好まれる理由です。
 
田中貴金属工業によると毎月定額で金を購入する「純金積立」の今年1~9月の申込数は前年同期比で約2倍になったそうです。店頭価格も上昇し、9月の平均小売価格(税抜き)は1gあたり6597円で、これは年初に比べ2割近く高い水準です。
 
これは有事に強い金(ゴールド)を、分散投資のポートフォリオに組み入れる動きの現れだと思います。金価格は株価と連動しませんので、分散効果が期待できると考えられます。

金(ゴールド)を手に取る喜び

金(ゴールド)といえば、時代劇に登場する大判小判や金棒、あるいは金塊のイメージもありますが、一般的な金地金は「バー」と呼ばれる延べ板で、500gや1kgといった単位で売買されています。
 
また人気のあるのは、装飾性を兼ね備えたウィーン金貨などの金貨です。これはバーと違い、グラム(g)ではなくオンス(oz)で表示されるのが通例です。1ozは約31.1035gです。
 
金地金の時価相当分に少額のプレミアムを加算した時価で売買されています。プレミアムは製造するコストや輸送費などの諸経費が含まれており、販売手数料はかかりません。
 
どちらも地金商、宝飾店、金属メーカーなどで購入できます。田中貴金属や三菱マテリアルなどが代表例です。これらは手に取ることができますので、まさに「実物資産」としての安心感があります。そのメリットとデメリットは以下のように考えられます。
 

<メリット>

(1)世界的に流動性が高いので、どこに行っても売却できる
(2)宝飾品などにすれば身につけて持ち運べる
(3)耐久性が高いので、長期保管しても劣化する心配がない
 

<デメリット>

(1)比較的高い
 


(参考:三菱マテリアル GOLDPARK(※))
 
(2)自宅に保管すると盗難の恐れがある
(3)銀行の貸金庫などに保管すると、利用料がかかる

【PR】基礎から学べる投資学習動画が無料公開中!

【PR】投資の達人になる投資講座

投資の達人になる投資講座

おすすめポイント

・生徒数日本一の投資スクールが監修
・2時間の投資学習動画が完全無料
・投資の仕組みとノウハウをスッキリ理解できる
・未経験者でも分かるように図解で解説

買う方法は多種多様の中で「純金積立」が注目される理由

「分散投資の一環として金(ゴールド)もポートフォリオに入れておきたい」という点を重視するのなら、ETFや投資信託という方法がおすすめです。なぜなら、すでに資産形成を始めていて証券口座などを持っていれば、すぐに始められるからです。
 
投資対象が金(ゴールド)になっただけで、株や債券と同様の仕組みですので組み入れやすいと思います。投資信託を使えば、少額から定額自動積立もできます。ただし、「金の果実(三菱UFJ信託銀行)」のような商品もありますが、一般的には現物の金(ゴールド)と交換することはできません。
 
そこで、現物投資と投資信託のデメリットを解消する「純金積立」が注目されていると考えられます。
 
現物の金(ゴールド)は魅力的だけれども、バーや金貨を購入するには資金が必要です。また金(ゴールド)は値動きがある商品です。どのタイミングで購入するのが良いか、判断が難しいところです。「純金積立」は、以下のような定額自動積立のメリットを生かすことができます。
 

メリット
  • (1)ドルコスト平均法を使って、平均取得価額を下げることができる
  • (2)少額から投資できる
  • (3)銀行口座からの自動引き落としなので、手間がかからない
  • (4)スポット購入もできるので、資金のある時や値段の安い時に買い増しも可能

 
ここまでは、投資信託を使った定額自動積立の仕組みと同じです。投資信託でかなわなかった「現物に交換」が、純金積立では可能です。
 
ただし「一定以上の重量になったら」などの条件があります。地金商や金属メーカー、ネット証券などで扱っています。年会費や手数料などとともに取扱業者によって条件は違いますので、比較検討することは必要です。
 
純金積立を利用して、クリスマスやお誕生日に金貨のプレゼントなんてすてきだと思います。オーストラリアのカンガルー金貨は毎年デザインが変わるそうです。記念の意味でもうれしい贈り物になるかもしれません。
 
(※)三菱マテリアル GOLDPARK
 
執筆者:宮﨑真紀子
ファイナンシャルプランナーCFP(R)認定者、相続診断士