更新日: 2019.01.10 NISA

「つみたてNISAとNISA、どちらを選ぶ?」

「つみたてNISAとNISA、どちらを選ぶ?」
年明け平成30年1月から新しくスタートする「つみたてNISA」。積立形式で、しかも現行NISAよりも長い期間利用できるとあって魅力的な制度です。ただし、このつみたてNISA、利用は現行の一般NISAと択一選択です。つまり同一年度ではどちらかしか使えないため、どちらを選ぼうか迷ってしまうという声も。そこで、ここでは選ぶためのヒントをご紹介していきます。 
福島えみ子

Text:福島えみ子(ふくしま えみこ)

CFP(R)認定者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士
マネーディアセオリー株式会社 代表取締役
リュクスセオリーFPサロン 代表
大学卒業後、都市銀行に入行。複数の銀行、法律事務所勤務中に、人生の悩みは結局のところお金と密接に関係することを痛感、人生をより幸せで豊かにするお手伝いがしたいとファイナンシャルプランナーに。FP会社にて勤務後、独立。これまで500件以上の個人相談を担当すると共に、セミナー、執筆と幅広く活動。相続・資産運用・住宅相談・リタイヤメントプラン等を得意とし、個人相談にも力を入れる一方で、セミナーや企業研修、執筆を通じてわかりやすくお金の知識を発信することに注力している。

http://mdtheory.co.jp/

つみたてNISAはこんな制度

”そもそもNISAとは何か?”からお話すると、NISAは「少額投資非課税制度」の略称で、一定の限度額内なら、運用で得られた利益が非課税になる制度です。通常、運用で得られた利益には20.315%の税金がかかります。ところが、NISAで運用すればこの税金がかからず、利益はまるまる自分のものになるのがメリットです。
 
例えば購入した投資信託が値上がりして10万円利益が出た場合。通常なら20,315円の税金が引かれ、自分の手元に入るのは79,685円です。それに対し、NISAでは10万円すべて自分のものになります。約2万円の手取りの差、これは結構見逃せない金額です。このNISAの積立版がつみたてNISAですが、利用できる上限金額や期間をはじめ、その中で運用できる商品も違います。
 

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つみたてNISAはNISAとここが違う!

一般NISAが原則5年の非課税期間であるのに対し、つみたてNISAは最長20年です。一方で使える上限額は年間40万円と、一般NISAの120万円と比べて3分の1です。それでも期間が長いため、40万円×20年間でトータル800万円の非課税投資枠が利用できます。NISAは120万円×5年間でトータル600万円の非課税投資枠です。
 
このように期間と非課税投資枠も違いますが、決定的に違うのは、運用できる商品です。NISAは投資信託だけでなく上場株式、つまり株式の個別銘柄でも運用できるのに対し、つみたてNISAは投資信託のみ。しかも投資信託なら何でも運用できるのではなく一定の条件をクリアした投資信託のみが運用対象です。
 
一定の条件とは、販売手数料が0円(ノーロード)、運用管理の手数料である信託報酬が低いもの、さらに頻繁に分配金が支払われないなどで、そのため対象となる商品は限られています。
 
したがって、株式の個別銘柄を運用したいという人なら、おのずと一般NISAを選ぶことになります。
 


 

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運用スタイルも違う!

つみたてNISAでは、定期的に定額で運用商品を購入していきます。そのため、今までの一般NISAのように、今、投資信託の基準価格が下がっているから買ってみようなど、自分で購入のタイミングを計ることはできなくなります。したがって、「自分で購入のタイミングは考えたい!」という人なら、やはり一般NISAを選択することになるでしょう。
 
一方で、つみたてNISAは、どんなに投資信託の基準価格が上がったり下がったりしても、コンスタントに一定金額を淡々と購入していくことになりますから、むしろ自分で購入のタイミングを判断したくない、あまり手間をかけたくない人にはぴったりといえます。運用に慣れている人でも、この一定金額を購入していくというドルコスト平均法の恩恵を受けたい場合は、つみたてNISAは魅力的です。

年ごとの変更は可能

つみたてNISAかNISA、どちらかの選択となることは冒頭にお知らせしたとおりですが、両者をその年ごとに変更も可能です。つまり、今年から3年は各年つみたてNISAで投資信託を購入して、4年後は一般NISAで株式個別銘柄を購入ということもできるわけです。
 
ただし、それを行うと、つみたてNISAの“定額かつ定期的”にコンスタントに投資信託を購入していくという効果が薄れるということはいうまでもありません。また、いったんその年に投資信託などを購入した場合、その年はもはやもう一方への変更は効きませんので注意が必要です。さらに、NISAの口座開設期限は2023年までであるのに対して、つみたてNISAの期限は2037年であるのも留意しておきたいところです。
 
このようにつみたてNISAとNISA、どちらを選ぶかは、運用したい商品や運用スタイル、期間である程度絞れるのではないでしょうか? さらに、一度どちらかに決めても、年ごとに変更が可能である点で、選択することが少し気楽になるかもしれません。いずれにしても、いつまでも迷っているよりもまずは始めることが大切です。
 
Text:福島 えみ子(ふくしま えみこ)
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者
マネーディアセオリー株式会社 代表取締役
リュクスセオリーFPサロン 代表

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