更新日: 2022.10.17 キャリア

【この資格に注目!】会社員の年収アップが期待できる資格を解説

【この資格に注目!】会社員の年収アップが期待できる資格を解説
新型コロナウイルスの感染拡大やロシアのウクライナ侵攻によって経済変調が続く中、賃金の伸び悩みや社会保障費の負担増による可処分所得の減少の懸念が強まっています。収入アップの手段について考えをめぐらす機会が増えているかもしれません。

本記事では副業を認めていない企業が一定数存在する状況下で、資格取得が年収アップにつながることに着目しながら有望な5つの資格を紹介します。
茂野博起

執筆者:茂野博起(しげの ひろき)

AFP・2級ファイナンシャルプランニング技能士

年収アップは積極的に資格取得することで実現可能である

基本給や賞与の増加が期待できないという場合には、まず、勤務先の会社に資格取得支援制度があるか調べてみましょう。企業によっては、資格を取得した際に資格取得一時金を支給したり、毎月の給与に資格手当が付与したりといった制度があります。
 

会社の資格取得制度の恩恵は年収アップ面にとどまらない

仮に勤務先に支援制度がない場合にも、資格取得にはキャリア形成に向けた中長期的な効果が期待できます。保有資格を生かしたキャリアチェンジは、収入アップにつながる場合があります。資格を取得し、計画的に活用することができれば、キャリアや人生の選択肢を広げることができるでしょう。
 

会社員が年収アップを期待できる資格5選

年収アップを期待したい会社員におすすめの資格は下記のとおりです。
 

日商簿記

難易度は上昇傾向にありますが、勉強方法の工夫次第ではスピード合格も可能です。日商簿記の資格は、幅広い業種の企業における経理担当として働く機会を広げるのに役立ちます。日商簿記は、企業の組織人材の中でも重宝されている資格の一つと言えるでしょう。
 
図表1

受験者数
(申込者数)
実受験者数 合格者数 合格率
161(2022.6.12) 16,856名 13,118名 3,524名 26.9%
160(2022.2.27) 21,974名 17,448名 3,057名 17.5%
159(2021.11.21) 27,854名 22,626名 6,932名 30.6%
158(2021.6.13) 28,572名 22,711名 5,440名 24.0%
157(2021.2.28) 45,173名 35,898名 3,091名 8.6%
156(2020.11.15) 51,727名 39,830名 7,255名 18.2%

出典:簿記商工会議所の検定試験 (2級受験者データ)
 
日商簿記1級ともなれば経理のスペシャリストとしての扱いを受け、年収のいっそうのアップも期待できます。
 

ファイナンシャルプランニング技能士2級

ファイナンシャルプランニング技能士資格については、資格手当の対象として位置付けている企業もあります。金融機関や保険会社はこの資格を保有していることが、昇進試験の受験要件になっていることも一般的です。
 
図表2


出典:日本FP協会 2022年5月実施2級FP技能検定試験結果
 
また、ファイナンシャルプランニング技能士は、実生活に役立つ資格としてもおすすめです。
 

マイクロソフト オフィス スペシャリスト(MOS)

MOSはWordやExcelのPC操作スキルを証明する国際資格です。
 
オフィス業務に欠かせないPCスキルの証明として、MOS資格の保有は転職時に有利に働きます。
 

宅地建物取引士

不動産会社や金融機関で活躍するための資格として重宝されるのが、宅地建物取引士資格です。
 
図表3


出典:公益財団法人不動産流通推進センター 2022不動産業統計集
 
人気国家資格ということもあり試験の難易度は低くありません。勉強には相当な時間とエネルギーを要するため、チャレンジする際は自身のキャリア形成にどのような意義があるかしっかり検討しましょう。
 

社会保険労務士

人事労務のプロとして、人事担当部署で重宝される資格が社会保険労務士です。
 
社会保険労務士試験の合格にも相当程度の努力を要します。単に資格手当を目的とする場合、費用対効果を検討する必要があるでしょう。
 
図表4


出典:厚生労働省(第53回社会保険労務士試験の合格者発表)
 
合格のためにはプライベートの時間をかなり勉強に費やすことになるため、高い志と覚悟が必要になります。ただし合格した後は、一気にキャリアの選択肢が広がるでしょう。
 

超難関資格へのチャレンジは弊害もある

資格手当による年収アップだけを考えるのであれば、合格に長期間を要する難関資格にむやみに挑戦するのは考え物でしょう。とはいえ、資格取得することは長期的視点に立てば年収アップだけでなくキャリア形成面でも期待できます。
 

まとめ

年収アップとキャリアアップの側面から、資格取得にはさまざまなメリットがあります。本記事でご紹介したとおり、それぞれの資格を取得することが、年収アップだけでなく、自身のキャリアプランにどのような意義を持たせるかをしっかりと検討したいものです。将来にわたって彩り豊かな人生を歩んでいくためにも、資格取得を検討してみてはいかがでしょうか。
 

出典

日本商工会議所 検定試験2級受験者データ
日本FP協会 2022年5月実施2級FP技能検定
公益財団法人不動産流通推進センター 不動産業統計集
厚生労働省 第53回社会保険労務士試験の合格者発表
 
執筆者:茂野博起
AFP・2級ファイナンシャルプランニング技能士

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