30歳会社員、いまは仕事に不満はありませんが、今後転職したくなった時にスキルがないと難しいでしょうか? 今は普通自動車免許しか持っていません

配信日: 2024.07.16 更新日: 2024.07.17

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30歳会社員、いまは仕事に不満はありませんが、今後転職したくなった時にスキルがないと難しいでしょうか? 今は普通自動車免許しか持っていません
“同じ会社で長く働く”というスタイルから、“転職して自分の価値観に合った働き方を求める”スタイルへの変換が進んでいます。そんなに簡単に転職できるのか? 必要なスキルが求められるのではないか? 不安は尽きません。
宮﨑真紀子

執筆者:宮﨑真紀子(みやざき まきこ)

ファイナンシャルプランナーCFP(R)認定者、相続診断士

大阪府出身。同志社大学経済学部卒業後、5年間繊維メーカーに勤務。
その後、派遣社員として数社の金融機関を経てFPとして独立。
大きな心配事はもちろん、ちょっとした不安でも「お金」に関することは相談しづらい・・・。
そんな時気軽に相談できる存在でありたい~というポリシーのもと、
個別相談・セミナー講師・執筆活動を展開中。
新聞・テレビ等のメディアにもフィールドを広げている。
ライフプランに応じた家計のスリム化・健全化を通じて、夢を形にするお手伝いを目指しています。

資格にとらわれず自己投資

「これからは同じ会社で長く働くことが前提ではなく、転職も当り前になる」「求められる人材になるためには、自身のスキルアップが必須になる」など、世間ではいろいろな意見が交わされています。Aさんは30歳の会社員です。仕事にも慣れ社内の人間関係も良好で、今の仕事に満足していますが、世間の風潮を考えると“このままで良いのか”と一抹の不安を感じています。
 
人生100年時代を考えた時、長く働くことが一般的になり、これまでの定年制度は延長または撤廃される方向で動いています。その一方で社会の変化は加速し、ITの進化により情報量は膨大になりました。例えば、情報を精査したり処理したりする解析能力を身につけることが求められています。
 
もちろん、関連資格はさまざまありますが、Aさんは資格ホルダーでなくても、仕事を通じてスキルを身につけているのではないでしょうか。
 
確固とした資格取得をしていなくても、無意識のうちにいろいろな形で自己投資をしているはずです。現職の経験や実績に自信を持つべきだと思います。
 

公的支援を味方に資格取得

とはいえ、専門的な勉強をする際に資格取得を目標にすることには賛成です。資格取得には、それなりの費用が掛かります。そんな時、利用したいのが公的支援です。
 
“リスキリング”の必要性が論じられていることもあって、10月から厚生労働省の教育訓練の給付内容も拡大されます。教育訓練は、

(1) 専門実践教育訓練
(2) 特定一般教育訓練
(3) 一般教育訓練

に分類されていて、それぞれで支援の内容が異なります(10月から拡充されるのは(1)(2))対象講座は約1万6000講座あります。詳細は厚生労働省のホームページ(※)で確認ください。
 
筆者は現在ファイナンシャル・プランナーをしていますが、きっかけは失業中に受講したハローワークのFP講座でした。正直なところ、当時は仕事に結びつくと思っていませんでした。そもそもの動機は、会社を辞めて生活が不規則になり家にこもることが増えたので、環境を変えたかったというのが本音でした。
 
授業が始まってみると、50代の受講仲間が「早く知っておきたかった」と口にしていました。“金融リテラシー”という言葉がありますが、お金に関することを学ぶ機会も少なかったので、「もし知っていたら、有利な選択肢があったかもしれない」ということだったのでしょう。30代だった筆者も、知らないことばかりの内容に興味を掻き立てられました。
 
このように、入口はどうであれ、自分の興味のツボにはまったので、将来の進路に影響した事例はたくさんあります。
 
知人のエステティシャンは、10年前までは会社で事務職として働いていて、特に職場に不満はなかったようです。諸事情で、とても疲れている時に受けたリンパマッサージの心地よさが忘れられず、方向転換。「“心身ともに救われた”経験を他人に与える側になりたい」という理由で一念発起したそうです。
 
“転職するために資格をとる”……資格は確かに履歴書を見れば一目瞭然なので、転職にも有利に働きます。“知人も私も資格を持っていることで仕事をしている”ともいえますが、取得には相応の努力が必要です。“もっと知りたい”探求心に目覚めた時が、学び時かもしれません。
 

出典

(※)厚生労働省 教育訓練給付制度
 
執筆者:宮﨑真紀子
ファイナンシャルプランナーCFP(R)認定者、相続診断士

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