更新日: 2021.05.11 家計

みなし残業は従業員にとってどんなメリットがある?

執筆者 : 柘植輝

みなし残業は従業員にとってどんなメリットがある?
就職活動や転職活動をしていると、「みなし残業」という言葉を目にすることがあります。みなし残業とは一体どういった意味の言葉なのでしょうか。また、みなし残業とは従業員にとってどのようなメリットをもたらすのでしょうか。みなし残業について徹底解説します。
 
柘植輝

執筆者:

執筆者:柘植輝(つげ ひかる)

行政書士
 
◆お問い合わせはこちら
https://www.secure-cloud.jp/sf/1611279407LKVRaLQD/

2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。

柘植輝

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みなし残業とは

みなし残業とは、実際の残業時間とは関係なく毎月一定時間分残業したものとみなし、給与の中にその残業代に相当する部分が組み込まれている給与形態のことを指します。例えば、みなし残業40時間とあれば、実際の残業時間が0であったとしても40時間分残業したものとして残業代を受け取れるということです。
 
しかし、みなし残業はサブスクリプションのような定額サービスではないため、実際の残業時間がみなし残業の時間分を超えた場合は超過分の残業代が支払われることになります。
 
例えば、みなし残業40時間の給与で働いている方が50時間残業した場合は、超過する10時間分の残業代が支給されるといった感じです。
 
みなし残業は固定残業といわれることもあります。求人票には「みなし残業代〇時間分含む」とか、「固定残業代〇時間分を含む」と記載されていることが多いです。
 

みなし残業が導入されていると、従業員にはどんなメリットがある?

みなし残業と聞くと、少し転職や就職に知識のある方は「デメリットしかない」とイメージするでしょう。実際、労働実務の現場ではみなし残業の取り扱いが問題となることもあります。しかし、みなし残業は適正に運用されると従業員にとって次のようなメリットがあります。
 

毎月の給与が安定する

繁忙期や案件の進捗によって残業時間が変化するという場合、それによって給与の額が著しく変動することがあります。その他にも、部署異動などで残業時間がぐっと減ることもあるでしょう。それにより、極端な場合、残業代が10万円以上の月もあれば、0円という月もあり得ます。
 
しかし、みなし残業が導入されていれば毎月一定額の残業代が労働時間にかかわらず支給されるため、残業時間に波がある場合でも給与が安定します。
 

効率よく業務を終わらせることで働いていない時間分も残業代を得られる

みなし残業が導入されていると、実際の残業時間が0だろうとあらかじめ定められた残業代が支給されます。例えば、みなし残業が40時間導入されていると、残業時間が0でも40時間分支給されます。それにより、効率よく仕事をこなすことができれば、その分早く帰れるのに残業代は支給されるというメリットを享受できるのです。
 

みなし残業はデメリットが大きいことも

残念ながらみなし残業が導入されていると、導入時間分の残業が常態化していることがあったり、使用者が定額残業代だと勘違いしていることなどから労働問題に発展してしまうケースがあります。また、みなし残業が存在することで「残業代が出ているのだから」と仕事が無くとも社内に残らざるを得ない空気がまん延していることもあります。
 
転職や就職でみなし残業のある会社へ入社する際は、その会社がみなし残業を適切に運用できているか十分に吟味する必要があります。具体的には次のようなことが無いか注意するべきです。
 

●残業の定額サービスだと会社が勘違いしていないか
●みなし残業ありきの給与形態で基本給が同業他社より低い(故に基本給で計算される賞与も低い)ことはないか
●みなし時間分の残業が常態化していないか

 
実際のところ、みなし残業には一定のメリットがあるものの、それ以上に何らかの形で従業員に不利益が及んでいることがほとんどです。
 

みなし残業はメリットとデメリットを理解しておくことが大切

みなし残業とは、実際の残業時間に関係なく設定された時間分の残業代が支払われ、その時間分を超えれば、別途その超過分の残業代が支払われる制度です。効率よく仕事をこなせばその分残業代で得する反面、みなし残業ありきの給与形態となっていたり、残業の常態化など運用次第ではデメリットも生じます。
 
いずれにせよ、みなし残業は働く全ての人が知っておくべき制度であり、みなし残業が導入されている会社で働く際は十分に注意すべきでしょう。
 
執筆者:柘植輝
行政書士