更新日: 2024.10.10 貯金
2020年と2021年で世帯貯金額はどう変わった? みんなの貯金目的や貯金方法は?
株式会社ネストエッグ(本社:東京都千代田区)は、全国の20~60代男女1000名を対象に、「貯金・お金」に関する調査を実施しました(※)。コロナ禍前後でのお金の使い方の変化や貯金の増減などを聞いていますので、結果を見ていきましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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2020年から2021年の世帯貯金額は、300万円以上が5ポイント増
2020年と2021年で世帯貯金額を比較すると、300万円以上が43%から48%と5ポイント増加しました。20代は300万円以上が11ポイント増、30代は15ポイント増であり、若年層の貯金額が増加したことがわかりました。
外出自粛などで交際費を使わなくなったほか、一律10万円の給付金により貯金が増加した人が多かったと思われます。
次に、貯金目的を聞いたところ、2020年と2021年で大きな変化はありませんでした。年代別に見ると、20代では「趣味・嗜好」が6ポイント減、「生活費」が7ポイント減の一方で、「旅行」が8ポイント増加しました。
30代でも「趣味・嗜好」が10ポイント減少し、「学費・養育費」が9ポイント増加しました。40代は「生活費」が8ポイント減、「住宅購入(頭金・ローン返済)」が10ポイント増。50代、60代では「生活費」がそれぞれ6ポイント増、16ポイント増となりました。
世代に応じて増減した項目が異なっています。
Z世代は、遊び感覚のルールで少額をコツコツ貯金
貯金方法では、「銀行の自動積立・定期預金」が25.5%と最も多く、次いで「金融商品」が19.4%となりました。30代では「メイン口座から貯金用の別口座へ移し替える」が21.0%と、他の世代と比べて高く、40代は「金融商品」が14.3%と少ないという特徴がありました。
目標金額を達成するための貯金ルールを見ると、全体では、「先取貯金」「500円玉貯金」「不用品を処分する」の順となりました。500円玉貯金と回答した人は全体の20%以上で、意外と多いことがわかりました。
その中で注目すべきは「Z世代」(おおむね1990年代中盤から2000年代終盤までに生まれた世代)の貯金方法。
Z世代では、好きなアイドルやキャラクターなどへの「推し貯金」や「おつり貯金」、歩いた歩数に応じて貯金する「歩数貯金」、1~365までの数字から1日1回、好きな数を選んで同額を貯金する「365日貯金」、「カレンダーの数字貯金」といった、少額で遊び感覚のあるルールで貯金をしている人が多いようです。
今回の回答者において1ヶ月の月収の平均は435,549円で、うち貯金が43,252円と9.9%を占めました。世代別に貯金比率を見ると、Z世代が12.1%と最も高く、ミレニアル世代で11.7%と続き、若い世代ほど貯金をしていることがわかりました。
就職氷河期時代では教育費などが最もかかるため、貯金比率は7.9%と最も低くなりました。
行動規制緩和となったら、旅行したり友人と食事に行きたい
次に2019年以前のコロナ前との変化を見ていきましょう。コロナ後に増えた項目は「食費」が最も多く、次いで「貯金」「趣味費」となりました。出かけられないので自炊が増えたためと思われます。
一方、コロナ前と比較して最も減った項目は「旅行費」で、以下、「交際費」「外食費」「被服費」の順となりました。感染防止のため、移動したり、他人と会うためにかかったりする費用が減っています。
ワクチン接種を条件とした「行動規制緩和」となったあと増やしたい項目は、コロナ禍で減少した「旅行費」「交際費」「外食費」が多い結果となりました。一方で、減少した項目で多かった「被服費」と回答した人は6.6%にとどまり、優先順位は低いようです。
お金に関する価値観は、「将来重視派」が36.1%、「現在重視派」が24.8%と、将来のために貯金したいという人が多いことがわかりました。特に、Z世代では、前者が44.2%と高い一方で、後者も38.3%と高く、意思がはっきりしている特徴が見られます。
お金を有意義に利用するために行っていることについては、ミレニアル世代は、ポイ活、キャッシュレス決済、支出の見える化、固定費の見直し、お金に関する勉強、投資というように、お金に関する意識が高いことがわかりました。
一方、Z世代では、副業やサブスク利用、SNSを活用したお金の情報収集など、失敗しないための情報収集に関心があるようです。
やっとコロナ感染者数が減少し始め、さまざまな規制が解除されつつあります。しかし、私たちはこれに油断せず、これまで通りの感染予防行動をとり、二度と感染爆発させないようにしなくてはなりませんね。
出典
※株式会社ネストエッグ 貯金アプリfinbee(フィンビー)、貯金・コロナ前後のお金に関する調査実施
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部