意外と見落としがち?医療費の節約 改めて確認したい4つのポイント
配信日: 2018.02.25 更新日: 2024.10.10
医療機関に支払う医療費も、受診の仕方といったちょっとした工夫で節約することができます。
Text:新美昌也(にいみ まさや)
ファイナンシャル・プランナー。
ライフプラン・キャッシュフロー分析に基づいた家計相談を得意とする。法人営業をしていた経験から経営者からの相談が多い。教育資金、住宅購入、年金、資産運用、保険、離婚のお金などをテーマとしたセミナーや個別相談も多数実施している。教育資金をテーマにした講演は延べ800校以上の高校で実施。
また、保険や介護のお金に詳しいファイナンシャル・プランナーとしてテレビや新聞、雑誌の取材にも多数協力している。共著に「これで安心!入院・介護のお金」(技術評論社)がある。
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「かかりつけ医」を持とう
大病院や大学病院など、高度な医療を提供する特定機能病院に紹介状なして受診すると特別料金がかかります。
例えば、ベッド数200床以上の大病院で受診すると初診料に特別料金として1000円~5000円(全額自己負担)程度加算されます。さらに、特定機能病院や一部の大病院(500床以上)で受診すると、初診料が5000円(歯科は3000円)以上(全額自己負担)かかります。
「かかりつけ医」とは、日常的な診療や健康管理など行ってくれる、身近なお医者さんや医療機関のことをいいます。家の近くに、診療所や小さな病院に紹介状を書いてもらえる「かかりつけ医」をもちましょう。紹介状(診療情報提供書)の料金は3割負担の人で750円です。
「かかりつけ医」を持つことのメリットとして、同じ医者に継続して診てもらえることで、自分の病歴、体質、生活習慣などを把握・理解してもらったうえでの治療やアドバイスを受けられます。さらに、顔なじみになることで、質問や相談がしやすくなる、などがあります。
早朝・夜間・休日の診療は避ける
医療機関が表示する診療時間以外に受診すると、原則として、通常の診療費用のほかに、時間外加算がついて医療費が割り増しになります。時間外加算の種類は、「時間外」「休日」「深夜」の3種類で、初診・再診で加算される金額が異なります。
具体的には、休日に受診するとき、初診の場合は初診料のほかに2500円が余分にかかります(自己負担はこのうち1~3割)。緊急時などやむを得ない場合以外は、できる限り診療時間内の受診を心がけましょう。
薬局でも時間外、休日、深夜の加算があります。また、医療機関や薬局では、診療時間内であっても、早朝や夜間の時間帯は加算される場合がありますので、注意が必要です。
ジェネリック医薬品を活用
ジェネリック医薬品をご存知でしょうか。ジェネリック医薬品とは、先発医薬品と同じ有効成分を同量含み、先発医薬品と同等の効き目がある、と認められた医薬品のことです。
それまで使われていた先発医薬品に比べて薬の値段が4~5割程度安くなります。
処方箋は1つの薬局にまとめる
複数の医療機関を受診する場合、1つの薬局で薬をもらうようにします。こうすることで、薬の重複などを防げ、無駄を省くことができます。
また、薬局は薬の代金のほか、患者への説明などの費用(薬剤服用歴管理指導料)を受けとっているのをご存知でしょうか。手帳を持って同じ薬局に通えば、この管理指導料が少し安くなります。
当該薬局を初めて利用する場合や、手帳を忘れた場合の管理手数料は500円です。6カ月以内にお薬手帳を持って同じ薬局を利用すると、380円に下がります。3割負担の人は40円安くなります。
Text:新美 昌也(にいみ まさや)
ファイナンシャル・プランナー。