単身世帯は年間手取り金額のうち14%を貯蓄している! 2人以上の世帯と比べて高い? 低い?
配信日: 2022.06.27 更新日: 2024.10.10
「今の状況が適切かどうか分からない」、「将来に対する漠然とした不安があるから、なるべく貯蓄に回しておきたい」というのが現実ではないでしょうか。
しかし、やみくもに貯蓄するのは、むしろ効率が悪いことがあります。保険やローンで備えた方がよいお金もあります。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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単身世帯は14%、2人以上世帯は11%という現実
手取り収入の何%を金融資産として貯蓄にしたか。他人の懐事情は気になるものですが、金融広報中央委員会が「家計の金融行動に関する世論調査」(2021年)の中で、興味深い調査を行っています。
単身世帯では手取り収入の14%、2人以上世帯では11%を貯蓄していることが分かりました。この数字はあなたにとって高いでしょうか? 低いでしょうか?
この数値の受け取り方に、正解はありません。他人の懐事情が気になるのは正解がないですが、できるだけ多く貯蓄に回すのがよいのかというと、実はそうでもありません。
そもそもなぜ貯蓄が必要なのか
そもそも、なぜ貯蓄が必要なのか考えてみましょう。
「病気やけがに備えるため」「万一の事態があっても、家族が困らないようにする生活資金として」「将来の住宅購入資金を貯めるため」など、人によってさまざまな理由があります。突き詰めると、お金を貯める理由は将来のリスクに備えるためと、大きな出費に備えるためです。
しかし、将来のリスクに備えるには、必ずしも貯蓄が最適とは限りません。一家の大黒柱が急逝してしまうのは大きなリスクですが、そのリスクが発生する可能性はゼロではないものの、可能性は高くはありません。
このような発生の可能性が低いリスクであれば、貯蓄ではなく、保険でカバーする方が効率的です。保険の種別としては、死亡保険や火災保険がこれにあてはまります。
また、最近は少額短期保険という、比較的保障額の小さい保険が注目されています。傷害保険やペット保険など、さまざまな種類の保険が販売されています。リスクをコントロールする方法として、選択肢が増えるのは歓迎すべきことでしょう。
あるいは、ローンの利用も時間を買うという意味では、上手に利用すべきです。例えば、住宅購入で購入資金が貯まるまで待っていては、本当に住宅が必要な時期は過ぎてしまいます。家族が増えたタイミングこそ住宅が必要なのです。
大切なのはリスクマネジメントの能力
人生にはさまざまなリスクが発生します。そのリスクをどのような方法でコントロールするか、というマネジメント力が大切です。
リスクマネジメントが上手な人であれば、手取り収入に占める貯蓄の割合は少なくて済むのです。つまり、お金の使い方、貯め方が効率的であるといえるでしょう。
出典
金融広報中央委員会 家計の金融行動に関する世論調査 令和3年(2021年)
一般社団法人日本少額短期保険協会 少額短期保険業とは
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部