いろんなものの「価格上昇」で家計のピンチ!働く主婦・主夫は増えそう?
配信日: 2022.08.25 更新日: 2024.10.10
この家計の危機に際し、これまで働いていなかった専業主婦・主夫の中には、仕事を探そうと考えている人もいるのでしょうか?
株式会社ビースタイル メディアが運営する主婦・主夫向け求人サイト「しゅふJOB」が655人の主婦・主夫層を対象に実施した「物価の上昇と仕事探し」の調査結果から、物価高騰にどう対応しているのか、仕事はどうするのか等についての意識を見ていきましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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物価の上昇で、4人に3人が1ヶ月当たりの家計の負担が1万円以上増えた
物価の上昇で家計が苦しくなったと感じるか尋ねたところ、81.4%が「感じる」と回答。「感じない」と回答したのは9.2%と1割以下にとどまりました(図表1)。
図表1
出典 しゅふJOB 「物価の上昇と仕事探し」に関するアンケート調査(2022年6月)より引用
物価の上昇で1ヶ月当たりの家計の負担がどれくらい増えたか聞いたところ、「1万円~2万円未満」が44.7%と半数近くを占めました。1万円以上増えた人が74.1%で、3万円以上増えたという人も8.1%と、1割近くいました(図表2)。
図表2
出典 しゅふJOB 「物価の上昇と仕事探し」に関するアンケート調査(2022年6月)より引用
物価の上昇に対しては、衣類などにかかる費用を抑える
物価の上昇を受けて、どのようなやりくりや工夫をしているか聞いたところ、「衣料・化粧品にかかる費用を抑えている」が42.9%で最も多い結果となりました。
次いで「食費を抑えている」(38.8%)、「嗜好品を抑えている」(29.6%)が続きます。生活にそれほど必須ではない衣料品や酒、タバコのような嗜好品はまず我慢し、さらに生活必需品である食費を工夫して抑えているようです。
同様に「水道光熱費を抑えている」(22.1%)という人も多く見られました(図表3)。
図表3
出典 しゅふJOB 「物価の上昇と仕事探し」に関するアンケート調査(2022年6月)より引用
節約以外に収入を増やす工夫を見たところ、働いていない場合は「就職を検討中」(16.9%)、「就職した」(6.6%)と、働くことを検討しています。
働いている人では、「より高時給な仕事への転職を検討中」(14.2%)、「副業を検討中」(13.4%)、「働く時間を延長した」(6.6%)、「働く時間の延長を検討中」(5.5%)などで収入アップを図ろうとしているようです。
また、「中古品など所有物を売ることで補塡(ほてん)している」(15.1%)という人もいました。
物価の上昇で仕事探しの意欲がある人が7割近くに
それでは収入アップのために、働こうとする人はどれくらいいるのでしょう。
物価の上昇を受けて、仕事探しをする気持ちの変化はあったか聞いたところ、「仕事探しへの意欲が高まった」が37.7%、「仕事探しへの意欲がやや高まった」が30.7%で、「高まった」は合わせて68.4%となっています(図表4)。
2回目の緊急事態宣言中であった2021年年1月では、「仕事探しへの意欲が高まった」が27.7%であったのと比べると、2倍以上になっており、物価上昇が働くモチベーションになっていることがわかります。
図表4
出典 しゅふJOB 「物価の上昇と仕事探し」に関するアンケート調査(2022年6月)より引用
希望する勤務条件はどう変わりそうか尋ねると、「希望する時給を上げる」が42.0%とダントツの1位となりました(図表5)。また、「希望する勤務日数を多くする」(23.2%)、「希望する勤務時間を長くする」(20.2%)も多く、高い時給でなるべくたくさん働こうという人が多いようです。
図表5
出典 しゅふJOB 「物価の上昇と仕事探し」に関するアンケート調査(2022年6月)より引用
主婦・主夫が働く際に、配偶者控除が受けられるかどうかを考慮する人もいます。給与収入が103万円以下であれば、配偶者控除が受けられます。
今回の調査では、「扶養内で働きたい」(23.2%)が「扶養枠を超えてできるだけ多い収入を稼ぎたい」(15.4%)を上回っており、働くなら配偶者控除を受けられる範囲内でと考える人が多いことがわかりました(図表5)。
今回は食品、電気、ガソリンなど生活必需品の価格が一気に上がったため、働いていない主婦・主夫は働くことの検討を、働いている場合はシフトを増やそうとしているようです。それ以外にも節約や、不用品を売るなどして対策したいですね。
出典
ビースタイルグループ「物価の上昇と仕事探し」に関するアンケート調査(しゅふJOB調べ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部