更新日: 2022.09.26 家計

家計の見直しに必要な「ファイナンシャル・プランニング」って何?

執筆者 : 廣重啓二郎

家計の見直しに必要な「ファイナンシャル・プランニング」って何?
「ファイナンシャル・プランニング」という言葉を聞いたことはありますか。
 
家計簿が過去の実績を記録していくことに対して、「ファイナンシャル・プランニング」は将来のお金の計画を立てていくことになります。その際に、自分の将来の夢や目標などを明確にしておく必要があります。
 
今回は、人生設計に欠かせない「ファイナンシャル・プランニング」の手法について解説します。
 
廣重啓二郎

執筆者:廣重啓二郎(ひろしげ けいじろう)

佐賀FPオフィス 代表、ファイナンシャルプランナー、一般社団法人日本相続支援士会理事、佐賀県金融広報アドバイザー、DCアドバイザー

立命館大学卒業後、13年間大手小売業の販売業務に従事した後、保険会社に転職。1 年間保険会社に勤務後、保険代理店に6 年間勤務。
その後、コンサルティング料だけで活動している独立系ファイナンシャルプランナーと出会い「本当の意味で顧客本位の仕事ができ、大きな価値が提供できる仕事はこれだ」と思い、独立する。

現在は、日本FP協会佐賀支部の副支部長として、消費者向けのイベントや個別相談などで活動している。また、佐賀県金融広報アドバイザーとして消費者トラブルや金融教育など啓発活動にも従事している。

ファイナンシャル・プランニング手順

 

Step1.家計の収入と支出を確認する

まず、現状を把握するために、世帯全体の収入と支出を書き出していきます。収入を考える際は、まず、年間の給料・ボーナスを合算した「総収入」と社会保険料や税金を差し引いた「可処分所得(手取り収入)」を書き出していきます(共働きの場合は、夫婦合算します)。
 
記入する際は、源泉徴収票と給与明細を手元に置いて、転記するといいでしょう。年間の可処分所得(手取り収入)から年間支出を差し引くと家計が赤字か黒字か把握できます。Step1では、世帯全体の「貯蓄力」を把握します。
 

Step2.資産や負債の状況を確認する

現在の資産と負債を書き出す「家計バランスシート」を作成します。資産は、預貯金だけでなく、株式や投資信託、終身保険などの貯蓄性のある保険、不動産なども書き出していきます。
 
注意する点は、価格が変動する資産は、買ったときの価格ではなく、時価で評価して書きだしていきます。ここで大切なのは、資産だけでなく、負債も漏れなく書き出し、純資産(資産 - 負債)を確認します。毎年、同時期に「家計バランスシート」を作成し、資産や負債を比較することで家計の「健全度」を把握します。
 

Step3.将来のライフイベントを書き出す

10年後、20年後のライフイベントを書き出していきます。例えば、入学、住宅購入、退職や将来実現したいことなどを書き出し、将来のイメージを具体化していきます。
 

Step4.将来の資金計画のためのキャッシュフロー作成

現在の家計状況とライフイベントを書き出したら、「キャッシュフロー表」を作成します。「キャッシュフロー表」とは、将来のお金の流れを時系列で把握できる表のことです。まず、家族の名前と年齢を記入していきます。世帯主と配偶者の年齢は、おおむね100歳まで記入しましょう。
 
次に、年間の家計の収支、ライフイベントを転記します。収入合計から支出合計を差し引くと、年間収支が算出されます。初年度は、この年間収収支に現在の貯蓄額を合わせて貯蓄残高とします。
 
初年度の年間収支がプラスの場合、貯蓄残高は、前年より増え、マイナスの場合、前年より減っていることになります。翌年以降も同じように記入していきます。
 

Step5.家計収支表、家計のバランスシート、キャッシュフロー表を評価する

キャッシュフロー表で将来のお金の流れが「見える化」できました。特に、貯蓄残高がマイナスになることは、現実的にはあり得ませんので、今から改善していく必要があります。
 

改善のポイント

 

1.支出の削減

支出を大きく、固定費と変動費に分けて考える。


固定費は、保険、通信費、家賃や住宅ローン等の住居費など事業者と契約しているもの
変動費は、食費、被服費、交際費など毎月、自分が管理しているもの

まずは、固定費の見直しを優先しましょう。特に、家族全体の通信費の見直しがまだの方は、最優先で見直しをお勧めします。
 

2.ライフイベントの見直し

ライフイベントの優先順位を設け、予算の削減や時期を見直すことができないか考えてみましょう。
 

3.資産運用する

長期的に運用することで、将来の資産を増やすことができます。注意点は、余裕資金で資産運用を行い、保有する金融商品の特性を把握することが大切です。特に、金融商品のリスク(価格の変動のブレ幅)を把握し、長期的な視点で運用を行いましょう。
 

ファイナンシャル・プランニングの目的

将来のお金の流れを確実に見通すことは不可能です。よって、ファイナンシャル・プランニングは、一度作って終わりではなく、最低1年に1回、またはライフイベントの変更があった時などにアップデートしていくことが大切です。
 
ファイナンシャル・プランニングの最大の目的は、自分や家族の夢や目標をかなえるために真剣に現実と向き合うことだと思います。
 

さいごに

今回は、ファイナンシャル・プランニングの手順と目的について解説しました。ファイナンシャル・プランニングは、作ってからがスタートです。自分や家族のためにぜひトライしてみましょう。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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