更新日: 2023.02.10 その他家計

ちょっとした工夫で「年4万円以上」の節約に! 今こそ見直したい「光熱費」の節約方法を確認

執筆者 : 古市守

ちょっとした工夫で「年4万円以上」の節約に! 今こそ見直したい「光熱費」の節約方法を確認
資源高や円安の影響で光熱費が急上昇し、各家庭の家計にも影響が出始めているのではないでしょうか。家電製品の使い方を工夫すれば、光熱費の支出を抑えられるかもしれません。身の回りでできる節約方法と、節約金額の目安を中心に解説します。
古市守

執筆者:古市守(ふるいち まもる)

CFP®・1級ファイナンシャル・プランニング技能士

家電製品別の効果は?


 
家電に対するちょっとした工夫により、省エネ効果が期待できます。経済産業省の省エネポータルサイトで紹介している無理のない省エネ節約施策から、効果が大きいものを中心に紹介します。
 
省エネ効果の算出根拠として、金額換算係数、原油換算係数、二酸化炭素排出係数のそれぞれの指標を用いています。また、暖房使用期間は5.5ヶ月、冷房期間は3.6ヶ月として算出しています。
 

衣類乾燥機と洗濯機使用時の工夫

衣類乾燥機は自然乾燥を併用するとかなり大きな省エネ効果があるようです。2日に1度を行う前提で、「自然乾燥8時間後、未乾燥のものを補助乾燥させる」場合と「乾燥機のみで乾燥させる」場合を比較すると、併用した場合は年間で約1万2230円の節約効果があります。
 
また、洗濯は毎日少量ずつ行うよりも、洗濯機の容量に合わせて洗濯回数を少なくした方が省エネになります。洗濯・脱水容量6キログラムの洗濯機において、容量の4割分の洗濯物を毎日洗う場合と、容量の8割分の洗濯物を2日に1度洗う場合では、まとめて洗ったほうが約4510円の節約効果があります。
 

風呂やシャワー使用時の工夫

複数人での入浴は間隔をあけないことで効果が期待できます。1人が入浴後、2時間の放置により4.5度低下した湯(200リットル)を追いだきして2人目が入浴した場合よりも、間隔をあけず連続で入浴したほうが、年間で約6190円の節約効果があります。
 
また、シャワーも流し放しにしないほうが省エネになります。例えば、シャワーで45度の湯を流す時間を1分間短縮した場合、年間で約3210円の節約効果があると算出されています。4人家族がばらばらにシャワーを使うと想定した場合、各自が1分間短縮すれば、4倍の年間約1万2840円の節約効果が想定できます。
 
冬場はどうしても長くなりがちですが、シャワーの入浴頻度や入浴時間の短縮により、大きな節約効果が見込めそうです。
 

電気カーペット使用時の工夫

3畳用のカーペットで設定温度を強から中にして毎日5時間使用した場合には、約5770円の節約効果があります。また、人数や室内の広さに合わせて3畳タイプから2畳タイプのものに変更した場合、2790円の節約効果があります。
 

電気ポット使用時の工夫

キッチン家電において、冷蔵庫や電子レンジよりも大きな省エネ効果が期待できるのが電気ポットです。電気ポットを長時間使用しない場合はプラグを抜いておくことで節約効果につながります。電気ポットに満タンの水2.2リットルを入れ沸騰させて1.2リットルを使用後、そのまま6時間保温状態にした場合に比べると、プラグを抜いておき再沸騰させて使用した場合のほうが省エネになり、年間約3330円の節約効果があります。
 

エアコン使用時の工夫

エアコンの省エネ効果についてもみておきましょう。
 
夏場の工夫としては、ドアや窓の開閉を少なくし、レースのカーテンやすだれで日差しをカットすること、外出時は昼間でもカーテンを閉めることが良いとされています。また風が身体に当たると涼しく感じるため扇風機を併用することも良いようです。
 
冬場の工夫としては、夏場と同じくドアや窓の開閉を少なくした上で、厚手のカーテンや床まで届く長いカーテンの使用が効果的です。適宜換気しながら、扇風機を併用して暖まった空気を循環させるのも効果があるようです。
 
また、室外機の吹出口の周りに物を置くと、冷暖房の効果が下がるため注意が必要です。
 
エアコン使用時において、設定温度を調整することによる効果を、冷暖房1日9時間使用する場合を想定して確認してみます。外気温度31度の時に、冷房設定温度を27度から28度にした場合、約940円の節約効果があります。冷房の使用時間を1日1時間短縮で約580円の効果です。
 
暖房の場合は、外気温度6度の時、暖房設定温度を21度から20度にした場合、約1650円の効果があります。暖房の使用時間を1日1時間短縮で約1260円の効果です。
 
またエアコンのフィルターがほこりで目詰まりしている場合は稼働効率が悪くなるため、月に1、2回の清掃が効果的です。これにより年間約990円の節約が期待できます。
 

こまめな行動が省エネ効果を生む

今回は省エネ効果が比較的大きい工夫を中心に紹介しましたが、紹介したものだけでも年間約4万3000円の節約効果と算出できました。今回ご紹介した内容は経済産業省が試算している目安値のため、使用頻度や使用時間によっては、各家庭によっても異なることが想定されます。無理のない範囲で、普段の生活でちょっとした工夫をすることが大きな効果を生むでしょう。
 

出典

経済産業省省エネポータルサイト 家庭向け省エネ関連情報 無理のない省エネ節約

 
執筆者:古市守
CFP®・1級ファイナンシャル・プランニング技能士

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