社会人になったら「残業」は当たり前?少しでも残業を減らすにはどうするべき?
配信日: 2023.03.14 更新日: 2024.10.10
執筆者:柘植輝(つげ ひかる)
行政書士
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。
残業が当たり前という考え方は古くなりつつある
業種や職種、時期的なものにもよりますが、残業が当たり前という考えは古くなりつつあります。
短時間で結果を出す。つまりは少ない経費で利益を出すことが、営利を追求する会社にとって最も合理的です。過度な残業は業務効率の低下にもつながりますし、働き方改革によって残業時間には規制がしかれ始めました。加えて、社会においてワークライフバランスを求める声が大きくなってきました。
一部業界や会社によってはその限りではないものの、すでに現在の社会においては、残業が当たり前という風潮は古いものとなりつつあるといっても過言ではないでしょう。
残業を減らすためにできること
残業は自分の努力で減らすことが可能です。具体的には、次のように効率よく業務が勧められるような対応をとることで残業を減らすことができるでしょう。すぐには難しいかもしれませんが、継続することで残業削減が見込まれます。
●周囲とコミュニケーションをとってフォローし合いながら業務を進める
●業務を計画立てて遂行し、効率よく業務を進める
●ITスキルを身に付けて効率よく業務を進める
上記のような方法で難しければ転職も視野に入れるべきでしょう。会社や働く業界が変われば残業時間が変わるというのも珍しくはありません。実際に求人を見てみると、残業の少なさが特徴となっている求人も存在しています。いずれにせよ、残業を減らしたいと思うのであれば、なんらかの形で自ら行動するべきです。
残業を減らすと収入が減ることも考慮すべき
残業を減らしたいと思ったときに、考慮すべき事柄に残業代の存在があります。残業代は時間当たりの賃金が通常1.25倍で計算されています。少し残業を減らしたつもりが、思った以上に月の手取りが減ってしまうということも珍しくはないのです。
特にまだ給与がそう多くないであろう新卒社会人にとって、残業代は決して小さい額ではないはずです。
例えば、月収22万円の方が20時間残業した場合、残業代を含めた月収は25万4380円となります。(残業時の時給を1719円で計算)ここから残業時間が半分に減り10時間となると月収は23万7190円となります。
実に残業が半分になることで収入が1万7190円ほど減ることになります。手取り換算では1万3752円となります。(80%を手取りとして換算)
年間に換算すると16万5024円もの金額となり、その差は時間を重ねるほどに大きくなっていきます。
このように残業を減らしたいと考えたときには、それによってどれだけ収入が減るのか、その影響が日々の生活にどう影響を与えるのかについてまで、考える必要があります。
残業で悩んだときは、残業代を含めた広い視点での検討を
社会人になったからといって、残業して当たり前というものではありません。効率よく働いて残業を減らすことも、立派な働き方の一つです。しかし、残業代は通常の賃金の1.25倍で計算されており、残業が減ることで想像以上に収入が減ってしまう可能性もあります。
残業に悩み、少しでも残業を減らして早く帰りたいと考えている方は、今一度、残業代の存在について考えてみてください。自分にとって残業がどのような存在であるかの見え方が変わり、自身にとって最適な働き方が見つけられるかもしれません。
執筆者:柘植輝
行政書士