更新日: 2024.10.10 貯金
46歳で手取り17万、節約して「貯蓄1800万」に到達! これから先どのくらいなら「ぜいたく」しても大丈夫?
そこで、もし十分な貯蓄があるため、今後は毎月自分の趣味など好きなものにお金を使う場合、どの程度であれば問題ないのかについて解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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出費が変わらないのであれば貯蓄していた金額分を自由にできる
これまでの毎月の支出額を次の通りに仮定します。家賃7万円(1人暮らし)、食費2.5万円、水道光熱費0.7万円、通信費0.5万円、民間医療保険0.5万円、被服・理容・娯楽など1万円、貯蓄4.8万円で計17万円です。手取りが17万円の場合、貯蓄分も含めれば全額を使っていることになります。
・65歳時点で受け取る年金額は1ヶ月あたり11万円
46歳以降の毎月の出費に変化がなく、貯蓄を全くしなかった場合(1800万円以上貯蓄しない場合)の月の出費は約12万円です。男性で配偶者はなし、就業開始年齢22歳、就業終了年齢60歳、年収320万円の場合、三井住友銀行の「年金試算シミュレーション」によると、65歳時点で受け取る年金は厚生年金が4.6万円、国民年金が6.4万円で計11万円になります。
65歳以降の1ヶ月あたりの出費が46歳現在と変わらず12万円として、年金受給11万円と貯蓄1800万円で生活する場合、100歳時点でも貯蓄がまだ1380万円残っている状態です。また、退職後から年金を受給する65歳までの約5年間にかかる出費は720万円ですが、こちらを貯蓄1800万円から補ったとしても100歳時点での貯蓄は660万円あります。
厚生労働省の「令和3年簡易生命表」によると、男性の平均寿命は81.47歳です。46歳男性の場合、平均余命は35.47年あります。老後生活も出費の金額が変わらないという前提であれば、退職までは月収、退職後も65歳までは退職金や貯蓄で生活し、65歳以降は退職金や年金・貯蓄のみという場合でも、じゅうぶん余裕のある生活を送れるでしょう。
・生活を変えなければ毎月5万円を自由に使える
60歳で退職するとした場合、46歳以降の14~15年間で得る収入は手取りで2856万円~3060万円です。
出費は毎月12万円として年間144万円、退職するまでに2016万円~2160万円かかります。「2856万円(~3060万円)−2016万円(~2160万円)」で840万から900万円(年間60万円・1ヶ月あたり5万円)が自由に使える金額になります。つまり、これまで貯蓄していた分をまるまる自由に使うことが可能です。
・将来的な出費が増える可能性も考慮する必要がある
金融広報中央委員会が2022年に発表した「家計の金融行動に関する世論調査(単身世帯)」によると、単身世帯で老後に必要だと思う毎月の出費は2022年時点の物価基準による予想で平均33万円とされています。
その場合、年金1ヶ月あたり11万円と貯蓄1800万円があっても、71~72歳時点(退職後~年金受給までの生活費を貯蓄から補った場合は69~70歳時点)で生活に余裕がなくなってしまう結果です。こちらはあくまでも平均的な予想額であり、退職金があれば状況も変わりますが、将来的に毎月の出費が増える可能性を考慮しておくことは重要であるといえます。
・2万円程度をこれまで通り貯蓄にまわす
自由に使用できる金額は5万円ほどですが、前述したように将来的に生活(出費)に変化がないとは限りません。そのため、例えば、5万円のうち2万円をこれまで通り貯蓄し、残りの3万円を自由に使うのもひとつの方法です。
これまでは被服・理容・娯楽などに使っていたのは1万円でしたが、2万円プラスして毎月3万円にすれば、楽しみの幅が広がります。また、食費も2.5万円に1万円プラスして3.5万円にすれば、外食をしたり、時々高額な食べ物を買ったりと自分へのごほうびにでき、仕事を頑張る活力になります。
毎月3万円程度を自由に使える
46歳以降もこれまでの出費と変わらず、貯蓄した1800万円も使用しないという前提とした場合、1ヶ月あたり5万円程度を自由に使えます。ただ、これは老後生活でも46歳現在と変わらない生活を送る場合です。
老後の毎月の出費が平均的予想額である33万円になると、71~72歳で生活が苦しくなります。そのため、例えば、2万円程度を今後も貯蓄にまわし、残りの3万円を食費や趣味などに使うのが妥当といえるでしょう。
出典
厚生労働省 令和3年簡易生命表 1.主な年齢の平均余命
三井住友銀行 年金試算シミュレーション 将来もらえる年金額を計算
金融広報中央委員会 家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査]令和4年調査結果 単純集計データ
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部