更新日: 2024.10.10 働き方
31歳、貯蓄は「50万円」しかありませんが、仕事がつらくて限界です。転職が決まっていなくても辞めてしまって大丈夫でしょうか?
そこで、本記事では貯蓄が少なく転職先が決まっていない場合は退職すべきか、また退職後に使える金銭面をフォローしてくれる制度について解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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ファイナンシャル・プランナー
住宅ローンアドバイザー ,宅地建物取引士, マンション管理士, 防災士
サラリーマン生活24年、その間10回以上の転勤を経験し、全国各所に居住。早期退職後は、新たな知識習得に貪欲に努めるとともに、自らが経験した「サラリーマンの退職、住宅ローン、子育て教育、資産運用」などの実体験をベースとして、個別相談、セミナー講師など精力的に活動。また、マンション管理士として管理組合運営や役員やマンション居住者への支援を実施。妻と長女と犬1匹。
貯蓄が少なく転職先が決まっていない場合の退職はあり? なし?
仕事を辞めたいものの貯蓄がない場合は、そのまま頑張って仕事を続けながら転職先を探し、その後退職することが金銭的に最もリスクが少ない方法といえます。
また、転職先を見つけておくことは金銭面の不安を解消できるだけではなく、キャリアに空白ができないという面でも大きなメリットとなります。なぜなら、明確な理由がないのに働いていない期間があることを不安視する採用担当者もいるためです。転職活動においてネガティブな要素を作らないという意味でも、可能であれば転職先を見つけてから退職という流れが無難でしょう。
とはいえ、貯蓄が少なく転職先が決まっていない場合でも、必ずしも仕事を辞めないほうが良いとは言い切れません。なぜなら、無理に仕事を続けると、心身への負担が大きくなるおそれがあるためです。
もちろん生活のためには安定した収入は大切ですが、同等かそれ以上に無理をし過ぎないことも大事です。心身の健康が損なわれたり、勤務先に何らかの問題があったりする場合は、無理せず退職を視野に入れることも一案といえます。
退職後に利用できる制度
貯蓄が少ない状態で退職すると、金銭的な不安がつきまといます。このような場合は、以下のような制度を有効活用することがおすすめです。ここでは、退職後に利用できる制度をいくつか紹介します。
・雇用保険(失業手当)
退職後、一定の条件を満たした場合に雇用保険から「失業手当」を受給できます。これは、失業中の生活を心配せず新たな仕事を見つけ、1日でも早く再就職できるよう給付されるものです。
受給には居住地のハローワークに離職票を提出し、職業相談や職業紹介を受けるなど、求職活動を行う必要があります。また、離職前の勤務先で雇用保険に入っており、離職の日以前2年間に被保険者期間が通算して12ヶ月以上あるなど一定の条件を満たす人が支給対象となります。あらかじめ条件をよく確認しておきましょう。
・教育訓練給付金
一定の受給要件を満たす人が指定された講座を受講・修了すると、受講にかかった費用の一部を支給してもらえる制度です。
失業中は新しい仕事を見つけることで手一杯になりがちですが、時間があるときだからこそ、スキルを身につけてよりよい転職を目指す手もあります。金銭面の支援を受けながらスキルアップを図りたい人におすすめです。
・広域求職活動費
雇用保険の受給資格を持つ人が、ハローワークの紹介によって遠方にある地域で求職活動をする際に支給される費用をいいます。例えば面接の移動でかかった鉄道費や船賃、航空賃や車賃、宿泊料などが該当します。
近隣でなかなか就職先が見つからない人、IターンやUターンを希望している人などに向いている制度といえます。
理由がある場合は無理せず仕事をやめることも考えてみよう
貯蓄が少なく転職先が決まっていないと、なかなか仕事をやめるという決断はできないものです。
とはいえ、無理をして仕事を続けると、心身に悪影響が出るおそれもあるような場合は、無理せず退職を視野に入れることも一案です。その際は、雇用保険・教育訓練給付金・広域求職活動費などの制度を有効活用すると良いでしょう。
利用する際は、それぞれの支給の条件をよく確認しましょう。
出典
ハローワークインターネットサービス 雇用保険手続きのご案内
ハローワークインターネットサービス 教育訓練給付制度
厚生労働省 「広域求職活動費」 と 「移転費」 のご案内
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
監修:高橋庸夫
ファイナンシャル・プランナー