更新日: 2023.07.13 貯金

60代の平均貯蓄額はいくら? どのくらいあれば老後は安心?

執筆者 : 下中英恵

60代の平均貯蓄額はいくら? どのくらいあれば老後は安心?
現在、日本の60代の方は、どのくらい貯蓄があるのでしょうか。また、貯蓄が4000万円以上ある60代の方は、どのくらいいるのでしょうか。今回は、家計調査の内容を参考にしながら、60代の貯蓄について、詳しく見ていきましょう。
下中英恵

執筆者:下中英恵(したなかはなえ)

1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者

“東京都出身。2008年慶應義塾大学商学部卒業後、三菱UFJメリルリンチPB証券株式会社に入社。

富裕層向け資産運用業務に従事した後、米国ボストンにおいて、ファイナンシャルプランナーとして活動。現在は日本東京において、資産運用・保険・税制等、多様なテーマについて、金融記事の執筆活動を行っています
http://fp.shitanaka.com/”

60代の家計調査 平均貯蓄額はいくら?

2021年の「家計調査 貯蓄・負債編」によると、世帯主の年齢が60~69歳の2人以上の世帯において、1世帯あたりの平均貯蓄額は、2537万円となっています。全世代の平均貯蓄額は、1880万円です。
 
なお、世帯主の年齢が30代までの平均貯蓄額は1000万円に満たず、40代になって初めて1000万円を超えます。そして、世帯主の年齢が70歳以上の1世帯当たりの平均貯蓄額は、2318万円となっています。全ての世代を比較すると、60代世帯が最も貯蓄があるといえるでしょう。
 
また、同じく家計調査によると、貯蓄額が4000万円以上ある世帯の中で、世帯主が60~64歳の世帯は11万4864世帯、世帯主が65~69歳の世帯は13万0703世帯あります。
 
世帯主が60~64歳の場合、総世帯数は57万289世帯なので、貯蓄額が4000万円以上ある世帯は、全体の約20%に当たります。また、世帯主が64~69歳の場合、総世帯数は67万6195世帯なので、貯蓄額が4000万円以上ある世帯は約19%となります。つまり、約5世帯に1世帯は、貯蓄額が4000万円以上あるということになります。
 

60代までにお金をためる方法

60代世帯の平均貯蓄額は約2500万円あり、そのうち貯蓄額が4000万円以上ある世帯は、約20%を占めることが分かりました。では若い世代は、60代になるまでに、どのように貯蓄していったらよいのでしょうか。
 
当たり前ですが、短期間で貯蓄をするのは日々の生活に負担がかかります。長い年月をかけて、コツコツお金をためていくのが、一番安全で確実な方法です。若い頃から貯蓄をスタートすれば、貯蓄の期間を長く確保でき、日々の負担を減らすことができます。また、何かあった際のマネープランの軌道修正もしやすいため、できれば20~30代から貯蓄生活を始めるのがおすすめです。
 

60歳過ぎても引き続きお金をためる

さらに、60歳を過ぎてしまったとしても、引き続き貯蓄することは可能です。昨今では、定年退職を迎えた後も元気な高齢者の方が、大勢います。趣味や好きなことに時間を使う生活もよいですが、もし機会があれば、雇用を延長してもらったり、再就職できる職場を探したり、パートなどで仕事を見つけたりと、収入を増やす工夫をしてみましょう。
 
少しでも収入が増えれば、毎月の生活がより豊かになります。60歳を過ぎてからもあきらめずに、収入や貯蓄を増やすチャンスはないか、ぜひ探してみてはいかがでしょうか。
 

まとめ

今回は、60代の貯蓄額について紹介しましたが、皆さんの貯蓄と比較して、多かったでしょうか、少なかったでしょうか。ご家庭の貯蓄のペースはこのままでも大丈夫なのか、今回紹介した内容を参考にしながら、ぜひマネープランを見直してみましょう。
 

出典

家計調査 貯蓄・負債編 2人以上の世帯 詳細結果表 年次 2021年

 
執筆者:下中英恵
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者

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