更新日: 2024.10.10 家計の見直し
ボーナスのNGな使い方3選。お金が貯まる人がやっている上手な使い方は?
本記事では、ありがちなボーナスのNGな使い方を取り上げて、どのようにすれば上手に使えるのかを解説していきます。
執筆者:飯田道子(いいだ みちこ)
ファイナンシャル・プランナー(CFP)、海外生活ジャーナリスト
金融機関勤務を経て96年FP資格を取得。各種相談業務やセミナー講師、執筆活動などをおこなっています。
どの金融機関にも属さない独立系FPです。
気がつけばなくなっている、ボーナスの使い方とは…
人によって価値観はさまざま、ボーナスの使い方もさまざまです。使って良かったと思える使い方がある反面、気がつけばボーナスを使い切ってしまっていたという人もいるでしょう。
ここからは、やってしまいがちなボーナスのNGな使い方を紹介します。
(1)取りあえず全額貯金する
「全額貯金をするのって、悪くはないのでは?」と思うかもしれません。ただし、全額貯金をしてしまうと、その後の急な出費でドンドン取り崩してしまうことがあります。何かで物入りになると「貯金から引き出せばよい」とかえって無計画に使ってしまい、あっという間にボーナスはなくなってしまうというケースもあります。
「ボーナスが入ったんだから遊びに行こう」と、友人などに誘われるままに旅行や飲み会に出掛けるのは危険そのものですが、同様に「取りあえず全額貯金」も、気の緩みを発生させる可能性を秘めています。
(2)カード払いで買い物をする
デパートや専門店などでショッピングに行き、気になる商品が高くて買うかどうかをためらってしまうこともあるでしょう。そのようなとき、ショップスタッフが声を掛ける可能性があるのが「ボーナス払いを利用できますよ」という言葉です。
ボーナス払いはカード会社によって違いはありますが、適用期間は意外と広く6~8月、場合によっては9月のショッピングも対象になっていることもあり便利です。しかしながら、この便利さが問題となるケースもあります。
もちろん、カード払いは利用限度額の範囲でしか買い物はできませんが、実際にもえるボーナス額以上に買い物をしてしまうケースがみられます。そのような場合、ボーナス以外の預貯金を切り崩してボーナス払いをする、借金をしてボーナス払いをすることになってしまう可能性があるのです。
(3)イベントを詰め込み過ぎる
夏は楽しいイベントがたくさんあります。そのため、ボーナスが支給される時期に、海や山へと出掛けたり、好きなアーティストのライブへ行ったり、スキルアップを目指して講座を受講したりする人もいるかもしれません。
一つひとつのイベントは、多額ではないかもしれません。ただ、同じタイミングですべて体験するのは、予算的にも時間的にも難しいのではないでしょうか。夏でしかできないイベント、今でしかできない勉強は逃さず取り組みたいところですが、イベントを詰め込み過ぎてしまうと、予算オーバーとなってしまい、ボーナスだけでは足りなくなってしまうかもしれません。
ボーナスの上手な使い方は計画ありき!
ボーナスは毎月もらえる給料とは違い、臨時的に受け取れる感覚が強いため、成り行きで使ってしまう可能性が高くなってしまいます。上手に使うためには、まずは計画を立てることです。そこで考えなければならないのは、何にいくらまで使ってよいのかということです。
例えば住宅ローンや各種借り入れがあるような場合、ボーナス払いがあるならその分を差し引いて使うことです。また、余裕があるのなら、このタイミングで繰り上げ返済をすれば総返済額を減らすことができます。
旅行などを計画している場合には、あらかじめ費用はいくらかかるのかを調べておき、その分だけ使うようにします。基本的にボーナスの範囲内で予算を立てることが必要です。もし、予算オーバーになってしまうようなら、旅行のスケジュールを変更したり、内容の見直しをしたりして、個別に対応する必要があります。
先取り貯金+優先順位を立ててボーナスを有効に使う
お金を貯めるには、最初に貯金をすることです。今回のボーナスでいくら貯金したいのかを考え、貯金をする。残ったお金で何をするのか考えるとよいでしょう。
ただし、夏は楽しいお誘いが多いシーズンです。何をしたいのかを考えて優先順位を立て、ボーナスを使っていきましょう。すべてを楽しむことは無理かもしれませんが、優先順位が高いほうから実践していけば、満足度も高まるのではないかと筆者は考えます。
一方、ボーナスの全額を生活費にするという人もいるかもしれません。そのような場合でも、たとえ1万円、難しいようなら5000円でもよいので預貯金に回して、ボーナスを貯めるクセをつけるのも、将来を見据えた大切なお金の使い方です。
ボーナスは、頑張った自分のご褒美でもあります。計画を立てて楽しく使いましょう。
執筆者:飯田道子
ファイナンシャル・プランナー(CFP)、海外生活ジャーナリスト