更新日: 2024.10.10 働き方
営業活動の無駄が1兆円にもなっている!? 今後求められる営業のあり方とは?
今回は「営業活動において、1兆円もの無駄が生じているのは本当か」「今後求められる営業方法とは何か」について、それぞれご紹介します。企業にとっても、営業担当者にとっても、関係のあることですから、今のうちに確認しておきましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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営業の無駄が1兆円生じているのは本当?
2023年の調査により、営業活動において、およそ1兆円の無駄が生じていることが分かりました。これは、HubSpot Japan株式会社が実施した「日本の営業に関する意識・実態調査2023」によって得られたデータがもとになっています。
上記の調査では、営業担当者に「働く時間のうち無駄だと感じる時間の割合」を質問しています。その結果、回答者の平均回答は、22.37%となりました。無駄に感じる時間の割合をもとに、下記のように計算した結果、およそ1兆円の無駄が生じていると算出されたのです。
給与所得者の時給(2197円)×1日の労働時間(9.88時間)×1ヶ月の営業日数(21日)
×年換算(12ヶ月)×営業職の就労人口(80万人)×無駄と感じる時間(22.37%)
=およそ9789億円
また、回答者が「無駄に感じている時間」として挙げた中で、もっとも多かったのは、「社内会議」、次点で「社内報告業務」でした。
こうした無駄な業務があることは、企業にとっての損失になっているだけでなく、営業職人材のモチベーション低下にも、影響している可能性があります。一人ひとりの生産性や業務効率を追及するならば、該当業務の見直しが必要といえるでしょう。
今後求められる営業方法とは
それでは、今後、どのような営業活動をしていくべきなのでしょうか。営業活動による生産性を高めるには、ふたつの点に着目する必要があります。
ひとつは、無駄と感じる業務を効率化することです。
無駄と感じる時間の2位に挙げられた「社内報告業務」は、CRM(顧客関係管理システム)やSFA(営業支援システム)を通じて、効率化できる場合もあるでしょう。
また「社内会議」も、オンラインツールを活用することで、会社へ出向く必要がなくなり、効率化できるようになるはずです。個人については、いっそう隙間時間の無駄を削減して、有効活用することが求められるようになるでしょう。
もうひとつのポイントは、営業担当者の心身の健康に留意することが挙げられます。
企業は、オーバーワークによる燃え尽き症候群や、営業担当者のモチベーション低下を防げるように、対策を講じておくことが大切です。そのためにも、業務効率化を図ることが有効です。
くわえて、疲れ切った営業担当者と快活な営業担当者がいたとして、どちらがより好印象を与えられるかということは、考えるまでもなく、後者と答える人が多いのではないでしょうか。営業の成果を高めるためには、担当者の業務効率化とメンタル・ヘルスの、双方へのケア体制を構築する必要があると考えられます。
業務効率化で無駄を削減しよう
無駄な業務を削減して効率化を図ることで、営業活動による損失を減らすことは可能です。そのためには、担当者個人の努力だけではなく、企業によるサポート体制の構築も必要になるでしょう。企業にとっての無駄を削減したいのならば、積極的にフォローアップ体制をつくることが大切です。
出典
HubSpot Japan株式会社 「日本の営業に関する意識・実態調査2023」
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー