更新日: 2023.07.25 働き方

営業活動の無駄が1兆円にもなっている!? 今後求められる営業のあり方とは?

営業活動の無駄が1兆円にもなっている!? 今後求められる営業のあり方とは?
HubSpot Japan株式会社により、日本の営業活動時間に関して、1年あたり、およそ1兆円分の無駄な時間が生じていると、発表されました。1兆円という巨額の損失は、なぜ発生してしまったのでしょうか。
 
今回は「営業活動において、1兆円もの無駄が生じているのは本当か」「今後求められる営業方法とは何か」について、それぞれご紹介します。企業にとっても、営業担当者にとっても、関係のあることですから、今のうちに確認しておきましょう。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

営業の無駄が1兆円生じているのは本当?

2023年の調査により、営業活動において、およそ1兆円の無駄が生じていることが分かりました。これは、HubSpot Japan株式会社が実施した「日本の営業に関する意識・実態調査2023」によって得られたデータがもとになっています。
 
上記の調査では、営業担当者に「働く時間のうち無駄だと感じる時間の割合」を質問しています。その結果、回答者の平均回答は、22.37%となりました。無駄に感じる時間の割合をもとに、下記のように計算した結果、およそ1兆円の無駄が生じていると算出されたのです。
 

給与所得者の時給(2197円)×1日の労働時間(9.88時間)×1ヶ月の営業日数(21日)
×年換算(12ヶ月)×営業職の就労人口(80万人)×無駄と感じる時間(22.37%)
=およそ9789億円

 
また、回答者が「無駄に感じている時間」として挙げた中で、もっとも多かったのは、「社内会議」、次点で「社内報告業務」でした。
 
こうした無駄な業務があることは、企業にとっての損失になっているだけでなく、営業職人材のモチベーション低下にも、影響している可能性があります。一人ひとりの生産性や業務効率を追及するならば、該当業務の見直しが必要といえるでしょう。
 

今後求められる営業方法とは

それでは、今後、どのような営業活動をしていくべきなのでしょうか。営業活動による生産性を高めるには、ふたつの点に着目する必要があります。
 
ひとつは、無駄と感じる業務を効率化することです。
 
無駄と感じる時間の2位に挙げられた「社内報告業務」は、CRM(顧客関係管理システム)やSFA(営業支援システム)を通じて、効率化できる場合もあるでしょう。
 
また「社内会議」も、オンラインツールを活用することで、会社へ出向く必要がなくなり、効率化できるようになるはずです。個人については、いっそう隙間時間の無駄を削減して、有効活用することが求められるようになるでしょう。
 
もうひとつのポイントは、営業担当者の心身の健康に留意することが挙げられます。
 
企業は、オーバーワークによる燃え尽き症候群や、営業担当者のモチベーション低下を防げるように、対策を講じておくことが大切です。そのためにも、業務効率化を図ることが有効です。
 
くわえて、疲れ切った営業担当者と快活な営業担当者がいたとして、どちらがより好印象を与えられるかということは、考えるまでもなく、後者と答える人が多いのではないでしょうか。営業の成果を高めるためには、担当者の業務効率化とメンタル・ヘルスの、双方へのケア体制を構築する必要があると考えられます。
 

業務効率化で無駄を削減しよう

無駄な業務を削減して効率化を図ることで、営業活動による損失を減らすことは可能です。そのためには、担当者個人の努力だけではなく、企業によるサポート体制の構築も必要になるでしょう。企業にとっての無駄を削減したいのならば、積極的にフォローアップ体制をつくることが大切です。
 

出典

HubSpot Japan株式会社 「日本の営業に関する意識・実態調査2023」

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

ライターさん募集