更新日: 2024.10.10 家計の見直し
夏のボーナス、上手に使うためのコツを教えます!
でも、ちょっと待って! 今を楽しむことにばかり使ってしまうと後悔することになるかもしれません。ボーナスは家計にとっても重要です。家族でしっかりと計画を立てて、ボーナスを賢く使いましょう。
執筆者:宮野真弓(みやのまゆみ)
FPオフィスみのりあ代表、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者
子育てファミリーや妊活カップルのライフプランニングを中心に活動しています。
結婚や妊活、出産、住宅購入など人生のターニングポイントにおけるお悩みに対して、お金の専門家としての知識だけでなく、不妊治療、育児、転職、起業など、自身のさまざまな経験を活かし、アドバイスさせていただきます。
https://fpoffice-minoria.jimdo.com/
こんな使い方は要注意!
(1)衝動買い
ボーナスが出ると、つい財布のひもが緩みがちです。旅行や外食、洋服やアクセサリーなど、普段は手の届かないものにお金を使いたくなる気持ちはわかります。しかし、後で冷静になって考えてみると、不要だったなと思うことはありませんか?
我慢のし過ぎはよくありませんが、何でもかんでも衝動買いしてしまい、ボーナスを使い切ってしまうのは考えものです。
(2)ボーナス払いの買い物の支払い
クレジットカードのボーナス払いは一般的に手数料が無料のため、分割払いやリボ払いよりもお得だと思う方もいるかもしれません。しかし、ボーナスが出るかどうか、金額がいくらかは会社の業績によって左右されます。
ボーナスを当てにして、普段からボーナス払いで買い物をするクセがついてしまうと、ボーナスが減額されたときに一気に家計が悪化してしまいます。ボーナス払いに頼らず、日頃から計画的に買い物をするクセをつけましょう。
(3)生活費用の口座にほったらかし
特に大きな買い物はしていないのに、いつの間にかボーナスがなくなっている、なんてことはありませんか?
ボーナスを貯蓄用の別口座に移さず、生活費用の口座に置いたままにしていると、月の生活費が足りなくなった時に気付きにくく、そのままボーナスを切り崩して生活費を補填してしまうことがあります。これではいつまでたってもお金は貯まりません。
ボーナスが振り込まれたらまずは生活費とは別の口座へ移し、毎月の生活費は毎月の収入でやりくりできるよう家計を見直しましょう。
賢いボーナスの使い方は?
賢いボーナスの使い方の基本は、お金の使い道と比率を決めておくことです。理想は、まずボーナスの半分を貯蓄すること。まずは自分の年収の半額〜1年分を目標に貯蓄グセをつけ、ゆとりがあれば一部を投資にまわしてもよいですね。
先に将来に備えるお金を確保しておくことで、残り半分は今の自分の生活を豊かにするために自由に使えます。とはいえ、衝動買いで使い切ってしまってはもったいない。家事負担を減らす時短家電や、キャリアアップにつながる習い事、健康増進のためのスポーツなどの「自己投資」も忘れずに。
こんな場合はどうする? ケース別のボーナスの使い方
前項で理想のボーナスの使い方をお伝えしましたが、理想を実現するのが難しい場合もあります。ここではいくつかのケースについてボーナスの使い方を考えます。
(1)借入金がある
現在借入金がある人は、借入金の返済を優先しましょう。特にカードローンやキャッシング、リボ払いなど利息の高いものから優先的に返済すると、金利負担の軽減効果が大きくなります。
住宅ローンについては、住宅ローン控除が受けられる間は繰り上げ返済をしないほうがお得な場合もあります。また、もともとの金利が低いケースも多いため、家計の状況を見ながら検討しましょう。
(2)子育て中
子どもがいると、習い事やレジャーなどお金をかけてあげたいことがたくさんあります。しかし、最も教育費がかかるのは大学受験期〜大学卒業まで。幼少期の習い事にお金をかけすぎて大学進学資金が足りなくなってしまっては本末転倒です。
習い事やレジャーは毎月の収入の範囲でやりくりできる金額にとどめ、ボーナスは将来の教育費のために貯蓄を優先しましょう。
(3)結婚や引っ越しなどのライフイベントがある
近い将来、結婚や引っ越しを控えているなら、貯蓄の比率を高めにしましょう。ライフイベントには、想定以上にお金がかかる場合があります。あらかじめゆとりを持って準備しておくと安心です。くれぐれも、ボーナス払いを想定してライフイベントを計画しないようにしましょう。
ボーナスは家計やライフプランを見直すいい機会です。しっかりと計画を立てて、有効活用してください。
執筆者:宮野真弓
FPオフィスみのりあ代表、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者