年収400万円の場合、貯蓄は「300万円」が中央値!? 月いくら貯蓄すべき?
配信日: 2023.08.08 更新日: 2024.10.10
国税庁の「令和3年分 民間給与実態統計調査」によると、給与所得者の平均年収は443万円です。そうすると、年収400万円は平均よりもやや少なめの年収と言えるでしょう。
本記事では、年収400万円の人が毎月いくら貯蓄すべきか、おすすめの貯蓄方法とあわせて解説していきます。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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年収400万円の人はどれくらい貯蓄をしているのか
金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[総世帯](令和4年)」によると、年収300~500万円未満の世帯の金融資産保有額は平均で974万円です。
かなり多いと思った人もいるのではないでしょうか。実際、平均値で見ると貯蓄額が多い人に統計上引っ張られる傾向がありますので、中央値も見てみましょう。中央値では、調査対象の世帯を金融資産保有額が少ない順番に並べた際に中央にくる世帯の金額が分かります。そして、年収300~500万円未満の世帯の中央値は300万円です。
ちなみに、年収300~500万円未満の世帯のうち、23.6%は金融資産を保有していません。
年収400万円の人はどれくらい貯蓄をすべきなのか
年収が400万円の場合、税金や社会保険料を引かれた後の手取りは、約320万円程度です。一般的に、理想の貯蓄率は手取りの10~20%程度と言われています。
約320万円の10~20%ということは、年間で32万円~64万円程度は貯蓄をしたいところだと言えるでしょう。
ただ、この年収の世帯の金融資産保有額が中央値で300万円くらいであることから考えると、実際年間にこれくらい貯蓄をするのは簡単ではなさそうです。
おすすめの貯蓄方法
貯蓄は「お金が余ったらする」という受動的な考えではなかなかできません。ではどうしたらよいのでしょうか。ここからは、理想的な貯蓄額に近づけるための方法を見ていきます。
収入と支出をシミュレーションする
まずは、毎月の収入と支出をシミュレーションします。残業代などの平均も考慮し、だいたい毎月いくらの収入が見込めるのか、そして支出はいくらかかっているのかを算出しましょう。
特に支出は見える化が大事です。客観的に支出を見つめることで、無駄が分かり、節約すべき項目も見つけやすくなります。
貯蓄額を先に決める
なかなか貯蓄ができない人は、つい「収入から支出を引き、余ったお金を貯蓄しよう」と考えがちです。給与が入ったらとりあえず生活費や娯楽費に支出し、月末に余ったお金を貯蓄するという方法です。
もしも生活費と比べて収入がかなり高ければ、この方法でも問題はありません。しかし、年収400万円くらいの場合、ついつい生活費で使ってしまい、貯蓄はできないといったこともあるのではないでしょうか。
貯蓄の基本は先取りです。給料が振り込まれたらまずは、あらかじめ決めておいた額を貯蓄し、あまったお金で生活することを心がけましょう。
生活費を細分化する
上記の方法で貯蓄をした場合、給与から貯蓄額を差し引いた分が生活費となります。そこで次に、生活費を項目別に細分化しましょう。まずは住居費や保険料、通信費といった固定費を考えます。そのうえで、残ったお金から食費や光熱費、交際費などを決めていきます。
また、生活費には毎月の決まった項目以外にも、たまにかかる自動車税や家電の買い替え、誕生日などのイベント費なども含まれます。支出を考える際には、こういった特別な支出も忘れずに書き出しましょう。
まとめ
年収400万円の世帯では、だいたい300万円程度の金融資産を保有しています。とは言え、貯蓄できる金額は、家族構成やお金の使い方によって異なります。家庭によっては、子どもが小さいうちにいっぱい旅行などをしておきたいという場合もあるでしょうし、今のうちに教育費を貯めておきたいという場合もあるでしょう。
どのような場合であっても、安定的に貯蓄を続けるためには、まずは収入と支出をシミュレーションし、無理がない貯蓄計画を立てましょう。
出典
金融広報中央委員会 (参考)家計の金融行動に関する世論調査[総世帯]令和4年調査結果
国税庁 令和3年分 民間給与実態統計調査
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー