更新日: 2024.10.10 貯金

インフレで貯金が減る!? 貯金や年金以外で老後資金をつくる方法とは?

インフレで貯金が減る!? 貯金や年金以外で老後資金をつくる方法とは?
老後のために、貯金をしているという人も多いでしょう。しかし、銀行に預けたお金はインフレが続いた場合、目減りしてしまいます。せっかく頑張ってお金を貯めても、それが自然と減ってしまうのは悲しいことです。そこで本記事では、インフレで貯金が減ってしまう理由と、貯金や年金以外で老後資金をつくる方法について詳しく解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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インフレで貯金が減る理由とは?

インフレとは、物価が上昇してお金の価値が下がることです。物価が上昇するということは、例えば、これまで100円で買えていたものが110円払わないと買えなくなる、ということです。このことは言い換えれば、100円の価値が10%下がってしまった、ともいえます。
 
つまり、インフレが10%進めば、お金の価値は10%下がってしまうのです。日本の場合、1950年代と比べると物価はおよそ8倍になっているといわれています。物価が8倍になったということはお金の価値が8分の1になったということなので、1950年代当時の1万円は現在だと1250円の価値しかないことになります。
 
では、インフレはどの程度起こり得るものなのでしょうか。日本ではバブルがはじけた1990年代初頭からデフレが始まり、およそ30年続いたといわれています。そのため、インフレが起きることに実感がない人も多いかもしれません。
 
しかし、日本銀行は物価上昇率2%を目標としていますし、2022年以降、急激な物価上昇が起きています。2023年6月の物価総合指数は、2020年を100として105.2です。そうしたことから、今後もインフレが続くことが予想されます。野村證券が行った試算によると、2%のインフレが20年続いた場合、100万円の価値は約67.3万円になってしまうという結果が出ています。
 

インフレでも資産が目減りしない方法はある?

それでは、インフレに備えてどのように資産を形成すればよいのでしょうか。インフレに強い資産は大きく分けて3つあります。まずは、株や投資信託などの有価証券です。株式を発行している企業は、インフレが進むと利益が増えます。そのため、株式はインフレが起きると価値が上がる、というわけです。ただし、当然のことながら、全ての株価が上がるわけではありません。
 
金や不動産などの現物資産も、インフレに強い資産です。金は世界中どこででも同じ価格で取引されるため、有事の際には価値が上がる傾向にあります。また、インフレが進むと不動産価格や家賃も上がるため、不動産もインフレに強い資産だといわれています。
 
最後に、外貨建て資産です。インフレで日本円の価値が下がるということは、その逆にドルなどの外貨の価値が上がる、ということです。そのため、外貨で預金をしておくことはインフレ対策になります。外貨建て資産には、外貨預金のほかに外貨建ての保険商品もあります。
 
ただし、こうした外貨建て資産は為替の影響を受けるため、インフレでも円高になれば価値が下がってしまいます。一般的に、インフレになると円安になることが多いです。とはいえ、インフレだと円高にはならないというわけではないので注意が必要です。
 

インフレに備えた資産形成に取り組もう!

資産形成の方法は、貯金や年金だけではありません。貯金や年金などのお金は、インフレになると価値が目減りしてしまうので、インフレに強い株式や不動産などの分散投資がおすすめです。ただし、投資にはリスクがあります。場合によってはインフレかどうかに関わらず資産が減少してしまうこともありえます。そのため、始める際にはしっかりと事前調査を行うことが大切です。
 

出典

日本銀行 金融政策 2%の「物価安定の目標」と「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」

総務省統計局 2020年基準 消費者物価指数 全国 2023年(令和5年)7月分

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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