更新日: 2024.10.10 働き方
【2023年6月度】全国のアルバイト・パートの「平均時給」は?「時給の高い業種」はどれ?
前年同月比では22円の増加、増減率は1.8%です。最低賃金の引き上げによって時給が増加傾向にあるなかで、特にどの業種が高くなっているのでしょうか。本記事では、同調査をもとに時給の高いアルバイト・パートの業種をご紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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エリア別では東海・関西エリアで前年同月比プラス
エリア別のアルバイト・パートの平均時給を見てみると、東海エリアと関西エリアで特に伸びが見られます。2023年6月度の東海エリアの平均時給は1250円で、前年同月比では81円の増加、増減率は6.9%です。
また、関西エリアの平均時給は1261円で、前年同月比では67円の増加、増減率は5.6%となっています。一方、三大都市圏で唯一減少となったのが関東エリアです。平均時給は1265円で、前年同月比では22円の減少、増減率は-1.7%で5ヶ月ぶりに減少に転じています。
東海・関西エリアの平均時給が前年同月比を上回る一方で、関東エリアが減少に転じた背景には、時給増加の動きが落ち着いたことが挙げられます。2022年秋の賃上げに伴って時給は増加傾向にありますが、特に引き上げ率の高い関東エリアでは前倒しで上乗せする動きがあり、その反動で増加が一段落したようです。
ただし、多くの企業はインバウンドや観光需要に応えるべく、引き続きアルバイト・パート採用を強化しています。関東エリアも例外ではなく、特に夏の繁忙期では人材確保のため、さらに時給を上げていく動きがあると考えられます。
業種別では医療・福祉が時給トップ
業種別のアルバイト・パートの平均時給を見てみると、医療・福祉が1367円でトップとなっています。前年同月比では51円の増加、増減率は3.9%です。医療・福祉の平均時給の高さは、業務に高い専門性が求められるうえに、夜勤や資格による手当があり、他の業種に比べて時給が高くなっています。
医療・福祉に次いで時給が高いのは、営業系、企画・事務・管理系となっており、専門性が求められる業種ほど高い傾向にあります。反対に、フード系や警備・清掃・設備管理などの未経験者でも比較的取り組みやすい業種は、全体の平均時給を下回っています。
時給が最も高い業種は医療・福祉ですが、前年同月比の増減率が最も大きいのは企画・事務・管理系です。2023年6月度の平均時給は1290円で、前年同月比では103円の増加、増減率は8.7%と大きな伸びが見られます。企業活動が徐々にコロナ以前に戻りつつあるなか、全国のさまざまな企業が生産性向上を見越し、一般事務職の採用に力を入れていることが要因と考えられています。
全国のアルバイト・パートの平均時給は上昇傾向
一部エリアと業種で上昇の鈍化が見られるものの、2022年秋の賃上げ以来、全国のアルバイト・パートの平均時給は上昇傾向にあります。生産性向上を見越して一般事務職の採用に力を入れる動きや、インバウンドや観光需要に応えるべくアルバイト・パート採用を強化する動きが見られるため、今後も平均時給の上昇傾向は続いていきそうです。
出典
エン・ジャパン株式会社 全国アルバイト・パート募集時平均時給調査(2023年6月版)
エン・ジャパン株式会社 エンゲージ
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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