更新日: 2023.09.29 貯金

25歳手取り21万円、一人暮らしです。毎月どのくらい貯金すれば「老後」は安心ですか?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

25歳手取り21万円、一人暮らしです。毎月どのくらい貯金すれば「老後」は安心ですか?
将来のお金に不安を抱き、貯金を意識している方もいらっしゃるでしょう。
 
老後でお金に困らないためには、早めに準備を始めて、十分な資金を用意しておくことが大切です。毎月決まった額のお金を貯金に回すことで、計画的にお金をためられるでしょう。
 
しかし、収入やライフスタイルによって、適正な貯金額が異なります。
 
そこで今回は、20代のお金事情を深掘りしていきます。20代の平均貯蓄額や、考えられる大きな支出などを紹介しますので、効率よく貯金したい人は、参考にしてください。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

20代の平均貯蓄額は?

「SMBC コンシューマーファイナンス」の調査によると、20代の平均貯蓄額は、64万円との結果が出ています。貯蓄額が「50万円以下」という回答が44.7%で最も多く、「0円(17.5%)」「50万円超~100万円以下(12.7%)」と続きます。
 
さらに、結婚しているかどうかで、貯蓄額に差があることが判明。20代未婚者の平均貯蓄額は56万円であるのに対して、既婚者は102万円と、2倍近くの差が見られました。
 
貯蓄額が平均64万円と聞くと、現実味を帯びた数字と感じる人も多いかもしれません。
 
しかし、「現在の自分の貯蓄状況について、不安を感じているか?」という質問に対して、「感じている」と答えた人は74.0%、「感じていない」と答えた人は26.0%で、約7割以上の人が、貯蓄額に満足していないことが明らかとなりました。
 

20代以降で起こると思われる大きな出費

人生において、大きなお金が必要となるライフイベントが、いくつかあります。表1では、20代以降に起こるライフイベントと、それにかかる費用を、いくつかご紹介します。
 
表1

ライフイベント 費用目安
結婚 ・結納・婚約~新婚旅行まで:371万3000円
(うち挙式、披露宴・ウエディングパーティー: 303万8000円)
※リクルート「ゼクシィ結婚トレンド調査 2022」より
出産 46万7000円
※厚生労働省「出産費用の実態把握に関する調査研究(令和3年度)」より
育児・教育 ・幼稚園~高等学校までの学習費総額(全て公立の場合):574万4201円
※文部科学省 子供の学習費調査(令和3年)
・大学(国立)の学費:236万8000円
※日本学生支援機構「令和2年度 学生生活調査」より
住宅購入 ・建売住宅:3719万円
・マンション:4848万円
※住宅金融支援機構「2022年度 フラット35利用者調査」より

※筆者作成
 
表1を見ると、結婚を機に、大きな出費が増えることが分かります。結婚することで、子どもが生まれたり、住宅を購入したりといった、ライフイベントが考えられるでしょう。このようなライフイベントを見越して、計画的に貯金することが大切です。
 

収入の何割を貯金に回すのがベスト?

ある程度のお金をためておくことは大切だと分かったところで、実際に、月にいくら貯金に回せばよいかを迷う人もいるでしょう。
 
一般的には、毎月の収入から、20~30%を目安にお金をためるとよいとされています。手取り21万円の人は、4万2000~6万3000円となります。しかし、手取りの20~30%となると、かなり大きな金額に感じる人も多いでしょう。
 
金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和4年)」によると、年間手取り収入(臨時収入を含む)からの貯蓄割合は、13%でした。年代別に見てみると、20代の貯蓄割合は、16%です。
 
月21万円の手取りから、13%を貯蓄に回すとなると、2万7300円となります。月に3万円前後であれば、貯蓄のハードルは低く感じられるでしょう。
 

老後資金の準備は20代のうちから始めるのがポイント

老後の生活で困らないためには、十分な資金を準備する必要があります。しかし20代以降には、結婚や出産などのライフイベントを控えており、大きな出費が考えられます。
 
ライフイベントにかかる費用をまかないつつも、自分の老後資金を用意しなければなりません。そのためには、早いうちから計画的に貯金を始めることが大切です。自分の収入に見合った額を、無理のない範囲で、毎月貯金に回すことで、効率よくお金をためられるでしょう。
 

出典

SMBC コンシューマーファイナンス株式会社 20代の金銭感覚についての意識調査2023 (4ページ)
株式会社リクルート ゼクシィ結婚トレンド調査 2022 首都圏 (39ページ)
厚生労働省 出産費用の実態把握に関する調査研究(令和3年度)の結果等について(3ページ)
文部科学省 令和3年度子供の学習費調査 表9 幼稚園3歳から高等学校第3学年までの15年間の学習費総額(18ページ)
独立行政法人 日本学生支援機構 令和2年度 学生生活調査結果(5ページ)
住宅金融支援機構 2022年度 フラット35利用者調査(10ページ)
金融広報中央委員会 知るぽると 家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和4年) 各種分類別データ 8 年間手取り収入(臨時収入を含む)からの貯蓄割合(金融資産保有世帯)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

ライターさん募集