更新日: 2024.10.10 貯金

「普通預金や定期預金に入れっぱなしは損」と聞きました。お金の価値ってそんなに減りますか?

「普通預金や定期預金に入れっぱなしは損」と聞きました。お金の価値ってそんなに減りますか?
「銀行にお金を預けるだけでは実は損をしている」という話を耳にすることがあります。銀行にお金を預けているのだからと減らないと考えがちですが、なぜ損をするのか気になるところです。
 
本記事では、銀行預金の預けっぱなしが損である理由、銀行預金の金利、資産を実質的に増やすための運用方法などを解説します。資産の有効な活用方法を学び、お金の価値について考えていきましょう。
FINANCIAL FIELD編集部

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銀行預金への「入れっぱなし」が問題な理由

銀行にお金を預けると、そのままの金額が保たれると感じるかもしれません。しかし、経済の中では「インフレ」という現象が働くことがあります。インフレとは、物価が全体的に上昇することで、進行することでお金の実質的な価値が下がってしまうことを指します。
 
例を挙げると、1979年に小麦粉1kgは159円でしたが、2023年8月には344円になっています。ガソリンやトイレットペーパーなども、昔に比べて価格が上昇しています。つまり、物の価格が上昇する一方で銀行預金の金利は非常に低く、資産を預金だけにしていると時間が経つにつれて買えるものの量が減ってしまうということです。
 
とくに円安が進行すると海外製品の価格が高騰(こうとう)し、日本では食料品などの輸入品の価格が上がります。外貨換算したときの円の価値も目減りしている点にも留意しましょう。
 
このように、物価の上昇や円の価値変動などがあれば、お金の価値は目減りしていきます。そのため、銀行預金に頼るのではなく、適切な運用方法を考慮することが賢明です。
 

銀行預金の金利

預金者が銀行にお金を預けると、一定期間ごとに利息を受け取れます。2023年時点で、一般的な銀行での普通預金金利はわずか0.001%、定期預金金利も0.002%という超低金利です。ネットバンクの場合は一般的な銀行に比べると金利はやや高めではありますが、約0.1%程度であり、そう高くはありません。
 
このような低金利の背景には、日本経済の状況や日本銀行の金融政策が影響しています。低金利が続くことは、預金者にとってはあまり魅力的ではありません。
 
例えば、100万円を1年間預けた場合、利息はわずか200円です。これを1985年の状況と比較すると、同じ100万円を1年間預けると利息が4万4000円も発生していました。
 
このように金利が低い状態では、預金だけを頼りに資産を増やすのは難しいでしょう。資産を有効活用するには、預金だけではない新しいアプローチが求められます。
  

普通預金や定期預金の代わりの運用先

日本の銀行預金は超低金利であることから、より効果的な資産運用方法を模索する人が増えています。
 
代表的なのが投資信託を購入する方法です。iDeCoやつみたてNISAなどの公的な制度を利用することで、手数料が低水準で長期の積み立てや分散投資に適した公募株式投資信託や、上場株式投資信託を選択できます。投資信託に慣れてきたら、NISAを活用して株式投資を行うのもよいでしょう。
 
また、為替リスク対策として、外貨預金をする方法もあります。ドルやユーロ等の外貨で預け入れができ、円安をねらって為替差益を目指せる点や、日本円による預金に比べて利息が高い傾向にある点がメリットです。
 
まとまった資金があるなら、不動産投資を行う方法もあります。土地や建物への投資で賃料収入や売却益を得ることを目指します。
 
なお、ここで紹介した方法にはさまざまなリスクがある点には注意しましょう。特に価格変動リスクがある点には注意が必要です。
 

お金を預金に入れっぱなしにすると資産が目減りする可能性がある! 運用する方法を検討してみて

普通預金や定期預金にお金を入れっぱなしにすると、物価はインフレの影響を受けながらも、現在の超低金利環境下では、預金金利で物価上昇分をおぎなうことができない状況です。購買の観点から見ると、資産が目減りしているという現実を指しています。
 
実際、1985年と比べると明らかに金利の下落が見受けられ、100万円の預金から得られる利息の差は歴然としています。
 
このような状況下で、資産を守るため、または増やすためには、預金だけを頼りにするのではなく、投資信託、外貨預金、株式投資、不動産投資などの運用方法を検討することが必要です。それぞれの方法にはリスクがともないますが、リスク管理をしながら行うと、預金だけに頼るよりも資産の有効活用が期待できるでしょう。
 

出典

総務省統計局 小売物価統計調査(動向編)

金融庁 一般NISAの概要

金融庁 つみたてNISAの概要

総務省統計局 主要品目の東京都区部小売価格(昭和25年~平成22年)

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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