暖房と調理を1台でできる「石油ストーブ」って、便利そうだけどコストはいくら?
配信日: 2023.11.28 更新日: 2024.10.10
そこで今回は、調理まで可能な暖房器具「ストーブ」を代表に、かかる光熱費をまとめました。
ストーブで室内の暖めと調理を同時に行った場合と、ほかの暖房器具(電気ファンヒーター)を稼働させながらガスコンロで調理した場合で、光熱費にどれだけの差があるのかを見てみましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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暖房も調理も可能な暖房器具
暖房器具で調理をするには、製品の上に鍋が置けて、調理できるだけのエネルギーが必要です。おけ暖房も調理もかなえる暖房器具としておすすめなのは、ストーブです。
ストーブには、電気ストーブのほかにも、石油ストーブやまきストーブなどの種類があります。火力が高いとされているのはまきストーブですが、煙突が必要なこともあり、設置に手間や時間、お金がかかります。
そのため今回は、石油ストーブで部屋の暖めと調理を実施したケースを想定しました。次節で、実際にかかるコストを確認してみましょう。
石油ストーブにかかるコスト
石油ストーブは、石油ファンヒーターと違って、電源を必要としない製品もあります。今回は、燃料である灯油のみで稼働する石油ストーブを例にして、コストを計算してみましょう。
灯油のコストは、1時間当たりの燃料消費量が分かれば算出可能です。今回は、1時間に発熱量2.4キロワットで、灯油を0.23リットル消費する製品で、8時間使用した際の灯油代を計算します。
経済産業省の「給油所小売価格調査」によると、11月20日時点での灯油価格(全国平均値)は、115.7円/リットルとのことです。8時間稼働すると1.84リットルの灯油を消費するため、灯油代は約213円です。毎日8時間稼働させると、1ヶ月当たりの灯油代は約6390円かかります。
もちろん灯油価格によって、コストに多少の差が出ますので、目安として参考にしてください。
石油ストーブで調理したらいくら節約できるのか
前述の石油ストーブを稼働している間に調理をしたら、その分調理にかかるコストを節約できます。今回はお湯(200ミリリットル)を沸かすと仮定して、コストの差を計算してみましょう。
ガスコンロで200ミリリットルのお湯を湧かすのに、中火(1.68キロワット)でおよそ1分かかるとします。この際にかかるガス代は、約0.3円です。1日に5回お湯を沸かした場合は、約1.5円のガス代がかかりますが、石油ストーブでお湯を沸かしてしまえば、その分が節約できます。
お湯を沸かすだけであれば、さほど大きな節約効果は期待できませんが、鍋で煮込み料理を作るとなると調理時間が長くなるため、より節約できるでしょう。ガスコンロの中火で1時間煮込む場合は、かかるガス代は約18円です。
上記の条件で毎日の夕食を石油ストーブで調理したら、1ヶ月当たり540円節約できることになります。
なお石油ストーブではなく、電気ファンヒーター(1200ワット)を8時間稼働させて部屋を暖めると、電気代は約288円かかります(電気代単価30円/キロワットアワーで計算)。
毎日8時間稼働すると、かかる電気代は月に約8640円です。これに、煮込み料理を作る際のガス代1ヶ月分を足すと、約9180円となります。石油ストーブで調理までした場合の灯油代ならば、約2790円も節約できることになります。
消費電力が大きい暖房器具を使用する場合は、少しでも光熱費を節約したいところですので、調理にかかるコストを節約できることは大きいでしょう。
この冬は石油ストーブで調理しながら節約しよう
石油ストーブは、部屋を暖めるだけではなく、暖房エネルギーを調理に活用することも可能です。
お湯を沸かしたり、煮込み料理を作ったりするのであれば、石油ストーブの上に置いておくだけでできるため、とても便利です。さらに、お湯を沸かすことでは加湿効果も得られて、加湿器がなくても快適に過ごせるでしょう。
石油ストーブのなかには電源を必要としない製品もあるため、小型の製品ならば、アウトドアや災害時にも役立ちます。
出典
経済産業省 資源エネルギー庁 石油製品価格調査 1.給油所小売価格調査(ガソリン、軽油、灯油) 調査結果 11月15日(水)結果概要版
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