更新日: 2023.12.13 働き方

副業の売上が前年より大幅に下がりました。副業でも持続化給付金が受給できるって本当ですか?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

副業の売上が前年より大幅に下がりました。副業でも持続化給付金が受給できるって本当ですか?
働き方改革により、本業のほかに副業を持っている方が増えています。副業が重要な収入源になっている場合、収入が大幅に下がると生活に深刻な影響が出るでしょう。副業であっても、大幅に売上が下がった場合、持続化給付金が受給できる可能性があります。
 
本記事では、副業で持続化給付金が受給できる条件や注意点などを紹介します。
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持続化給付金とは?

持続化給付金とは、前年同月比で売上が50%以上減少している事業者を対象に、中小法人などの法人は200万円、個人事業者(フリーランスを含む)は100万円を上限に、現金を給付する制度です。売上の減少が、3~4割にとどまる事業者であっても、2020年1~12月のいずれかの月において、前年の同じ月と比較して売上が50%以上減少していれば対象となります。
 

持続化給付金を副業で受け取るための条件

持続化給付金は使い道が定められていないため、いろいろな用途に使えます。まとまったお金が受給できれば、副業が続けられるといったケースもあるでしょう。しかし、売上が50%以上減少すれば、無条件で受給できるわけではありません。
 
副業を行っている給与所得者が、持続化給付金を受ける条件は以下のとおりです。
 

・確定申告をしている
・2020年3月末までに開業した(原則2019年)
・2020年度以降の収入で前年度比が50%を切った月がある(証明できる売上台帳などの書類の提出が必要)
・副業の収入が給与所得を上回っている

 
なお、持続化給付金とは事業収入で確定申告をしている人に向けた給付金ですが、2020年6月より雑所得や給与所得で確定申告している方も対象になりました。ただし、株式投資や不動産投資は副業とみなされず、持続化給付金の対象外です。
 
また、本業の給与所得が副業の収入を上回っている場合も、対象外になる可能性が高いでしょう。この条件だと、副業で持続化給付金の対象となるのは厳しいですが、絶対に受給できない、というわけではありません。
 

持続化給付金に関する注意点

確定申告をしており、副業が生活を支えているとみなされれば、副業であっても持続化給付金を受給できる可能性があります。ただし、この2点をクリアしていても必ず持続化給付金が受給できるとはかぎりません。本項では、持続化給付金に関する注意点を2点紹介します。
 

申請は原則ネット経由で行い、給付は1回のみ

持続化給付金は原則、持続化給付金特設サイトにアクセスし、必要書類を添付したうえで申請します。また、給付は1回のみで、2回目の受給はできないので注意しましょう。このほか、申請は必ず本人が行ってください。代理人による申請はできません。確定申告する際は、持続化給付金を受けたことを申請してください。
 
また、持続化給付金は「その他の収入」として課税対象となります。事業をするうえで使用した費用および費用の補てん分は、すべて課税対象です。ただし、損金が大きい場合は相殺されます。帳簿のつけ方に注意しましょう。
 
このほか、持続化給付金を受給したことで将来的に税務調査が入る可能性がでてきます。持続化給付金を受給する目的にそっていないと税務署が判断した場合、修正申告が必要なケースもあります。
 

不正受給の勧誘に注意する

近年、持続化給付金の不正受給が問題となっており、経済産業省でも注意を促しています。また、「持続化給付金の支給ができるのでサポートします」などと、不正受給を持ちかけ仲介料を支払わせる詐欺も横行しています。受給資格がない方が、給付制度を悪用するのは犯罪です。状況によっては重い罪に問われるケースもあるので、注意してください。
 

確定申告をしており副業が生計を支えているのなら持続化給付金を受給できる可能性がある

持続化給付金は、副業であっても条件を満たせば受給できる可能性があります。特に正業があっても副業のほうが収入は多く、生活を支えていたといった場合は受給できる可能性が高いでしょう。
 
ただし近年、会社員の副業として関心が高まっている不動産投資などは受給の対象外なので注意してください。また、すでに事業の道具などをそろえており、もう少し頑張って副業を続けてみたい方は、申請を検討してみましょう。
 

出典

経済産業省 持続化給付金の概要
経済産業省 持続化給付金に関するよくあるお問合せ
国税庁 A1-5 個人事業の開業届出・廃業届出等手続
国税庁 No.1500 雑所得
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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