更新日: 2023.12.20 その他家計

バブル時代は「ボーナスの袋」が立つほどだった!? 実際に袋を立たせるにはいくら必要? ボーナス支給額の推移についても解説

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

バブル時代は「ボーナスの袋」が立つほどだった!? 実際に袋を立たせるにはいくら必要? ボーナス支給額の推移についても解説
ボーナスはまとまった金額が支給されることから、「袋が立つ」と表現されることも少なくありません。実際にお札が入った封筒を立たせるには、どの程度の金額が必要になるのでしょうか。本記事ではお札入りの封筒を立たせるにはどの程度の金額が必要なのか、また、バブル時代からのボーナスの金額の推移についても解説します。
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ボーナスの推移

バブル時代(1986年12月~1991年2月頃まで)~2022年冬にかけてのボーナスの推移を見てみましょう。厚生労働省の「主要労働統計表」から、主要企業の一時金(夏、年末)を参考にしています。主要企業とは「妥結額なども含めて確認済」「資本金10億円以上」「従業員1000人以上」「労働組合がある」といった条件を満たしている企業です。
 

・バブル期

バブル期のボーナスの平均は年間(夏・年末)で133万124円でした。具体的には、1986年は116万7833円、1987年は119万1318円、1988年は126万2251円、1989年は136万6404円、1990年は146万3488円、1991年は153万455円です。バブル期に入ったばかりの1986年の年間と最後の年である1991年の金額差は36万2622円もあり、バブル期は毎年ボーナスが上がっていく時代でした。
 

・バブル期後5年ごとのボーナスの推移

バブル期後のボーナスの推移を5年ごとに見てみると、1996年は159万3148円、2001年は159万6047円、2006年は168万3671円、2011年は150万8481円、2016年は167万4186円、2021年は155万5830円です。
 
2022年度は167万5318円でした。主要企業のボーナス平均額(年間)は160万円前後です。主要企業においては、バブル期とその後において、ボーナスの金額が極端に変化したわけではないといえますが、社会保険料などが引き上げられているため、手取りで見ると減っていると感じるのではないでしょうか。
 

・2023年年末のボーナスの予想額

第一生命経済研究所が行った「2023年・冬のボーナス予測」によると、2023年冬のボーナス額は前年比+2.1%と予想されています。主要企業の2022年冬のボーナスは84万2978円でした。こちらの金額から+2.1%として2023年冬のボーナスを算出すると、約86万681円と予想できます。2022年度に続いて、主要企業は2023年度も経済的に安定しているといえるでしょう。
 

お札を立たせるには500万円程度必要

ボーナスを1万円札で渡される場合、例えば、50万円であれば「1万円札×50枚」必要です。お札の厚さは約0.1mmですので、50万円分でも厚さはわずか5mmしかありません。これではお札を立たせるのは難しいでしょう。安定した状態で立たせるには数cmは必要です。
 
日本銀行によると、お札1000枚で厚さが10cm程度になります。仮に厚さ5cm程度あればお札を立たせることができると考えた場合、1万円札が500枚、金額にして500万円が必要です。前述した夏・冬のボーナスの合計額でも160万円前後となっているため、数年分のボーナスをまとめれば「袋が立つ」状態になると考えられます。
 

袋が立つほどのボーナスは500万円以上

主要企業の平均ボーナスは夏・年末合わせて160万円前後となっています。バブル期は一般的に給与が高かったといわれていますが、主要企業のボーナスの推移を見る限りでは、バブル期とその後にボーナスの金額が極端に変化したわけではありません。
 
近年上昇している社会保険料が、かつてはボーナスから引かれていなかったこともありますが、160万円程度で袋を立たせることは難しいと考えられます。
 
ボーナスは「袋が立つほど」の金額と表現されることがありますが、そのためには1万円札で500枚(金額にして500万円)以上のボーナスであることが必要になるといえるでしょう。
 

出典

厚生労働省 平成16年版厚生労働白書 主要労働統計表

厚生労働省 令和5年 民間主要企業夏季一時金妥結状況を公表します

厚生労働省 令和4年 民間主要企業年末一時金妥結状況を公表します

第一生命経済研究所 2023年・冬のボーナス予測

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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