年2回のボーナスって、中小企業、大企業でどれだけ差が付きますか?
配信日: 2024.01.01 更新日: 2024.10.10
周囲の人やほかの企業はどれくらいのボーナスをもらっているのか、気になるところですよね。今回はそんなボーナスについて、大企業と中小企業で支給額にどのくらい差があるのか見てみましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
ボーナスの基礎知識
ボーナスは法律で支給が義務付けられているわけではなく、企業が就業規則などに基づいて独自に支給しているものです。そのため、支給する条件や金額などは企業ごとに異なり、1度も支給されない企業もあれば、年に3回支給される企業もあります。一般的には夏と冬の年2回、基本給の数ヶ月分、または基本給の一定割合という基準で支給されることが多いでしょう。
ただし、企業の業績が悪化した場合は支給されなかったり、大幅に減額されたりする場合もあります。このようなボーナスに関する取り決めは、就業規則や労働協約、労働契約などに明記されていることが多いので、一度確認しておきましょう。
大企業と中小企業のボーナス支給額の違い
中小企業基本法では、業種や資本金の額、常時雇用する従業員数などに応じて中小企業に該当するかどうか細かく決められています。これだと複雑になってしまうため、今回は企業規模を判断する際の一般的なイメージである従業員数で大企業・中小企業を分けて見てみましょう。
厚生労働省が毎年行う「毎月勤労統計調査」によると、令和4年夏のボーナスの平均支給額は従業員数1000人以上の大企業で77万625円でした。従業員数500~999人の中企業は53万3425円、従業員数30人以上の小企業は42万545円です。
同じく令和4年冬のボーナスの平均支給額は大企業で72万9125円、中企業は52万8993円、小企業は42万9038円という結果でした。大企業と中小企業では、1回のボーナスあたり20~30万円ほど差が出ることになります。
この結果を見ると、やはり企業規模が大きくなるほどボーナスの支給額も高くなることがわかります。年2回ボーナスが支給される場合、大企業と中小企業では40~60万円ほど年収に差が出るため、高収入を目指すならやはり大企業への就職が効果的でしょう。
もちろん、この調査結果はあくまでも平均であり、業種や年齢・役職などによっても支給額は変わります。新型コロナウイルスが流行したときのように、大企業でも業績悪化でボーナスカットをされることもありますし、中小企業でも毎年大企業以上のボーナスが支給されているところもあるでしょう。
平均支給額はあくまでも目安として考え、就職先を選ぶ際は企業ごとに過去の支給実績などを確認することが大切です。
ボーナスは大企業と中小企業で大きく変わる!
ボーナスの支給額は一般的に企業規模が大きいほど高くなり、大企業と中小企業では年2回の支給で平均40~60万円も年収に違いが出る可能性があります。
ただし、ボーナスは業種や役職、その年の業績などさまざまな要素によって支給額が変わるため、一概に中小企業だから低いとも言い切れません。ボーナスを就職先選びの要素にしている場合は、企業規模だけで決めつけず、支給実績などをしっかり確認するようにしましょう。
出典
e-Stat 毎月勤労統計調査 全国調査 夏季賞与 2022年
e-Stat 毎月勤労統計調査 全国調査 年末賞与 2022年
中小企業庁 中小企業・小規模企業者の定義
中小企業庁 中小企業基本法
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー