同期より月残業時間が30時間多いですが、固定残業制なので給料は同じです。ボーナスで評価されたら元を取れるでしょうか……。

配信日: 2024.01.02 更新日: 2024.10.10

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同期より月残業時間が30時間多いですが、固定残業制なので給料は同じです。ボーナスで評価されたら元を取れるでしょうか……。
固定残業制とは、実際の残業時間に関係なく会社側が決めた時間分の残業に従事したと見なして、残業代を支払う制度のことです。残業時間が関係ないのであれば、残業をしないほうがお得のように思えます。
 
そこで、同期より月残業時間が30時間多いにもかかわらず、固定残業制のため給料は同じという人を例に挙げて解説します。あわせて、固定残業制をよく知るために、メリット・デメリットも紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

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固定残業制の特徴

固定残業制だからといって、いくらでも残業をさせられるというわけではありません。会社が定めた固定残業時間よりも多く働けば、その時間分の残業代が出ます。
 
例えば、会社が定めた固定残業時間が30時間だとします。40時間働けば、固定残業時間よりも10時間オーバーしていることになるため、10時間分の残業代がもらえるのです。そもそも固定残業制では、原則として固定残業時間は1ヶ月最大45時間までです。
 
厚生労働省によると、会社が従業員に対して「36協定」を結んでいる場合、時間外労働と休⽇労働の合計時間は⽉100時間未満、2~6ヶ月平均が全て1月当たり80時間以内と決まっています。
 
また、固定残業制を導入しているからといって、必ず残業をしなくてはならないというわけでもありません。会社が定めた固定残業時間未満であっても、残業代は支払われるのです。
 
まず、会社が決めた固定残業時間を確認しましょう。固定残業時間よりも実際の残業時間のほうが上回っていれば、給料を多くもらえます。もし下回っていれば、同期と給料は変わりません。
 
また、ボーナスで評価されたら元が取れるかという話ですが、ボーナスは一般的に「(基本給×○ヶ月=基準額)×評価係数」の式で計算します。基本給が基準とされるため、個々の部分は残業は関係ありません。ただし、残業をすることによって、上司の評価が上がって評価係数が大きくなれば、ボーナスで元が取れる可能性があります。
 

固定残業制のメリット・デメリットとは

固定残業制のメリットの1つ目は、会社の繁忙期と閑散期に関係なく、一定の残業代が得られることです。そのため、収入が年間を通して安定します。2つ目は、早く帰宅するために業務の効率化を図ろうとすることです。というのも、実際に残業しなくても残業代をもらえるからです。それによって、社員一人ひとりの能力がアップし、ワーク・ライフ・バランスが向上します。
 
デメリットの1つ目は、基本給が低く設定されていることに気づかない可能性があることです。会社の求人票に「基本給20万円」ではなく、「月給20万円(固定残業代含む)」となっている場合、基本給が安いことを見過ごしてしまう場合があります。基本給はボーナスにも影響します。2つ目は、ブラック企業の場合、固定残業時間を超えた分の残業代が支払われないケースがあることです。
 

残業で評価が上がればボーナスが増える可能性もあり

会社が決めた固定残業時間よりも実際の残業時間のほうが上回っていれば、同期よりも給料を多くもらえるはずです。もし下回っていれば、同期と給料は変わりません。一方、ボーナスは「(基本給×○ヶ月=基準額)×評価係数」の式で算出されるため、残業は関係ありません。ただし、残業をすることによって、上司評価が上がれば、ボーナスで元が取れる可能性はあります。
 

出典

厚生労働省 時間外労働の上限規制 わかりやすい解説
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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