冬場は食洗機が欲しくなります。節水になるといわれているけれどやっぱりコストは上がりますか?

配信日: 2024.01.09 更新日: 2024.10.10

この記事は約 5 分で読めます。
冬場は食洗機が欲しくなります。節水になるといわれているけれどやっぱりコストは上がりますか?
冬場の寒さや手荒れへの懸念から、食洗機の導入を検討している方が増えています。導入にあたり、食洗機のコストについて疑問を抱いている方もいることでしょう。
 
本記事では、食洗機と手洗いのコスト比較について解説します。さらに、食洗機を利用するメリットとデメリット、注意点についても説明します。食洗機のコストに関する理解を深めて、導入の判断材料にしてみてください。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

食洗機と手洗いのコスト比較

食洗機と手洗いの1回あたりのコスト比較は、図表1のとおりです。
 
【図表1】

食洗機 手洗い
電気代 約22.3円
ガス代 約14.4円
水道代 約3.6円 約15.6円
洗剤代 約4円 約4.9円
1回あたりのコスト 約29.9円 約34.9円

筆者作成
 
図表1は、下記試算によるおおよその金額です。
 

【食洗機】

●電気代
経済産業省の「実践! おうちで省エネ」によると、食洗機の年間電力使用量(1日2回)は525.2キロワットアワーで、1回あたり約0.72キロワットアワーとなります。
 
一方で全国家庭電気製品公正取引協議会「電力料金目安単価」によると、電気代の目安は1キロワットアワー31円です。したがって、食洗機1回あたりの電気代は、0.72キロワットアワー×1時間×31円/キロワットアワー=約22.3円となります。
 
●水道代
経済産業省の同資料によると、食洗機の年間水道使用量(1日2回)は1万800リットルで、1回あたり約14.8リットルとなります。1リットルあたりの水道代が0.24円の場合、食洗機1回あたりの水道代は、14.8リットル×0.24円=約3.6円となります。
 
●洗剤代
1回あたりの洗剤を5グラムとし、約4円と仮定します。
 

【手洗い】

●ガス代
経済産業省の同資料によると、食器手洗いの年間ガス使用量(1日2回)は81.62立方メートルで、1回あたり約0.11立方メートルとなります。
 
一方で東京ガスによると、1立方メートルあたりのガス代(基準単価料金、1ヶ月のガス使用量20立方メートル超80立方メートルまで)は130.46円です。したがって、食器手洗い1回あたりのガス代は、0.11立方メートル×130.46円/立方メートル=約14.4円となり、さらに月額基本料金がかかります。
 
●水道代
経済産業省の同資料によると、食器手洗いの年間水道使用量(1日2回)は47450リットルで、1回あたり65リットルとなります。1リットルあたりの水道代を0.24円とすると、食器手洗い1回あたりの水道代は、65リットル×0.24円=約15.6円となります。
 
●洗剤代
1回あたりの洗剤を9.6ミリリットルとし、約4.9円と仮定します。
 
手洗いの手法や食洗機の製品、使用状況によって異なりますが、食洗機を使用するほうがコスト面でメリットがある可能性があります。
 

食洗機を設置するメリット

食洗機を設置するメリットは、以下のとおりです。
 

・他のことに時間を使える
・手荒れを防げる
・衛生的に洗える
・節水効果が期待できる
・きれいに洗える

 
食洗機は、コップやお椀、小皿などの食器をセットしてスイッチを入れるだけで、多くの食器を効率的に洗うことができます。そのため、食器洗いにかかっていた時間を他の用途に充てることが可能です。
 
また、手洗いの必要がないため、冬場の寒さから解放されます。手荒れのリスクが低減し、特に敏感肌や乾燥肌の方にとっても安心です。食洗機は高温のお湯で食器を洗うため、雑菌の繁殖を抑制します。水の無駄遣いを防ぐため、節水効果が期待できます。これにより、家計の改善にも寄与するでしょう。
 
手洗いの際にはスポンジとの摩擦により食器に傷がつくことがありますが、食洗機はスポンジなどを使わないため、傷がつきにくいというメリットもあります。
 
このように、食洗機は簡単な操作で効果的に食器が洗え、手洗いに伴うリスクが低減し、衛生的な洗浄が可能です。

 

食洗機を設置する際の注意点

食洗機を設置する際の注意点は、以下のとおりです。
 

・食洗機では洗えない食器がある
・ひどい汚れは事前に落とす必要がある
・スタートから完了まで時間がかかる
・工事が必要な場合がある
・設置にはスペースが必要
・音が気になる
・初期費用がかかる

 
食器や調理器具の形状や大きさによっては、食洗機で洗えない場合があるので、注意が必要です。また、頑固な油汚れや焦げつきなどは、事前に取り除く必要があります。
 
食洗機をスタートしてから洗浄・乾燥が完了するまでには時間がかかることが一般的であり、急いで食器を使用したい場合には向かないこともあります。
 
食洗機の設置には一定のスペースが必要であり、事前に確認しておくことが重要です。さらに、設置には工事が必要な場合もあります。食洗機が動作している間は、運転音が発生するため、騒音が気になる方も考慮しておくべきです。
 
また、購入費用に加えて設置費用(工事費用)もかかる場合があるため、導入にはある程度の初期費用がかかります。一部の製品では、価格が10万円を超えるものもあります。

 

食洗機の設置でコスト削減が期待できる!

食洗機を取り入れることで、手洗いと比較してコストを削減できる可能性があります。同時に時間の節約や手荒れのリスク低減も期待できます。したがって、特に忙しい方や敏感肌の方にとってはおすすめです。
 
ただし、食洗機を導入するにはスペースの確保が必要であり、初期費用がかかるなどの注意点もあります。食洗機に興味がある方は、メリットやデメリット、注意点などを総合的に考慮して検討することが重要です。

 

出典

経済産業省 実践! おうちで省エネ
公益社団法人 全国家庭電気製品 公正取引協議会 よくある質問 Q&A カタログなどに載っている電気代はどのようにして算出するのですか?
東京都水道局 節水について よくある質問
東京ガス株式会社 ガス料金表(家庭用/業務用・工業用 共通)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

PR
FF_お金にまつわる悩み・疑問 ライターさん募集