更新日: 2024.01.18 働き方

同僚が毎月「40時間」の残業をしています。空気を読んで自分も残業するべきでしょうか。

執筆者 : 柘植輝

同僚が毎月「40時間」の残業をしています。空気を読んで自分も残業するべきでしょうか。
「同僚が毎月長時間残業をしていて、自分も同じように残業するべきか悩む」という方から、先日相談を受けました。毎月40時間と、ほぼ法定の上限ギリギリの残業であっても、同僚にならって残業すべきなのでしょうか。考えていきます。
柘植輝

執筆者:柘植輝(つげ ひかる)

行政書士
 
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。

必要のない残業であればすべきではない

そもそもの前提となるお話ですが、必要のない残業を無理に行う必要はないでしょう。本来、であれば、定時内に終わらせることのできなかった仕事を終わらせるために行うのが残業です。
 
法律上も1日8時間および週40時間が労働時間の原則とされており、残業は特例的な扱いとされています。残業をさせることは「36協定」といわれる労使協定を所轄の労働基準監督署へ届け出ている会社のみが、行えるものとされています。
 
また、残業をすると基本的には通常の給与の1.25倍の額が発生します。例えば、月給33万6000円で1時間当たりの給与が2000円の方には、会社はその方が1時間残業するたびに2500円の賃金を追加支給しなければなりません。もし、その残業が本来不要なものであったなら、会社には2500円の無駄な支出が生じていることになります。
 
さらに、自分自身も不要な残業で時間を無駄にしていることになり、別の誰かにも「自分も残業するべきか」と負の連鎖を与えることになりかねません。
 
このように、会社側も自分も周囲も誰も得しないのが「必要のない残業をする」という行為です。
 

必要な残業ならすべき

同僚が毎月40時間も残業しているのであれば、それはおそらく同僚にとって、業務上必要なことである可能性が高いでしょう。残業は36協定がある場合でも、原則として月に45時間までしかできないようになっています。ほぼその上限ギリギリであることを考えると、必要な残業である可能性が高いです。
 
自分がするべき仕事を見落としていないか、本来やるべき仕事を後回しにして帰宅していないか、確認してみてください。
 
もしかすると、自分の気づかないところで仕事が漏れていて、それを同僚がこなしている、あるいは漏れた仕事の影響が同僚に及んでいる可能性もあるかもしれません。
 
結果として残業が必要だと分かった場合、急に自分も40時間分の残業をするとなると、心身ともにつらく感じるかもしれません。
 
ただし、残業をした場合は先に述べたように、その分だけ割り増しされた残業代が支給されます。仮に先の例のように、残業代が1時間2500円の方が40時間残業をすれば、月の残業代が10万円支給されるようになります。年収換算では120万円となります。
 
このように、月40時間の残業となれば、残業代は相当なものになります。残業が必要だと分かったら「収入を大幅に増やすチャンス」と前向きにとらえてもいいかもしれません。
 

迷ったら上司に相談

もし「同僚が残業をしているけれど、自分も残業をすべきかなかなか判断できない」という場合は、一度上司に相談してみましょう。上司であれば、その同僚も含め、全体の業務状況や残業の状況について把握しているでしょう。
 
もしかすると同僚が40時間の残業をしているのには何かしらのわけがあり、特例的な状態なのかもしれません。また、自分で残業が必要であるかそうでないか判断しても、それは間違っている可能性もあります。その点を考えると、本当に残業すべきかどうか正しい判断をするのであれば、やはり上司に確認するべきでしょう。
 

まとめ

「同僚が40時間残業しているから」といっても、必ずしも自身まで残業する必要があるとも限りません。
 
残業40時間と聞くと、法定の残業時間ギリギリであり、多く感じられるのは無理もないでしょう。しかし、残業によって残業代はもちろん、上司や会社からの良い評価を得られることもあります。
 
もし本当に残業すべきかどうか悩んだときは、上司に聞くといいでしょう。そうすると、残業にどう取り組むべきなのか、明確になるはずです。
 

出典

厚生労働省 時間外労働の上限規制 わかりやすい解説 2019年4月施行
 
執筆者:柘植輝
行政書士