更新日: 2024.10.10 その他家計

就寝時に「暖房」と「電気毛布」ではどちらの方が電気代は高くなる?

就寝時に「暖房」と「電気毛布」ではどちらの方が電気代は高くなる?
冬場は家にいると一日中暖房器具をつけていることも多いのではないでしょうか。特に就寝時は布団に入るため、暖房器具をつけたままにするともったいない気がして、電気代の節約を考えがちです。
 
この記事では、電気毛布を使用した場合とエアコンの暖房機能では、就寝時の電気代にどのくらい差があるかを検証します。また、電気代以外のメリット・デメリットを知ることで、就寝時はどちらが適した暖房器具かを見極めましょう。
FINANCIAL FIELD編集部

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電気毛布と暖房にかかる電気代

電気毛布とエアコンの暖房機能を使用する際、どのくらい電気代がかかるのでしょうか。今回は就寝時間を8時間とした場合、一晩でかかる電気代はいくらになるか、また1ヶ月の電気代はどのくらい変わるのか計算しました。
 

電気毛布にかかる電気代は一晩で14.4円

電気毛布の電気代は暖房器具の中でもトップクラスに安いです。電気毛布は弱から強の温度調節ができるものが多く、電気代も高温になるほど高くなります。
 
電気料金目安単価の31円/kWhを基に算出すると、「強」で使用した場合でも1時間当たりの電気代は1.8円です。8時間使用すると一晩でかかる電気代は14.4円で、1ヶ月使用し続けた場合は432円となります。
 

暖房にかかる電気代は一晩で109円

エアコンの暖房機能は部屋全体を温めるため、電気毛布よりもエネルギーが必要となり、電気代も高くなります。資源エネルギー庁の省エネ性能カタログによれば、6~9畳用のエアコンの暖房機能を使用した場合の消費電力は平均で477Wです。
 
一晩使用した場合の電気代は118円、1ヶ月使用した場合は3540円です。以上の結果から、エアコンの暖房機能は電気毛布でかかる電気代のおよそ8倍となることが分かりました。
 

電気毛布のほうが暖房よりも電気代は安い

1ヶ月の電気代を比較すると、就寝時にエアコンの暖房を使用したほうが電気毛布より3108 円高くなります。ただし、エアコンは外気温によって、電気毛布は重ねる寝具の厚さや素材によっても消費電力が変わります。そのため住んでいる地域により金額は異なりますが、電気毛布のほうが安くなるという結果については変わらないでしょう。
 

電気毛布と暖房のメリット・デメリットは?

電気代では電気毛布の使用が節約になりますが、暖房のメリット、電気毛布のデメリットにはどんなものがあげられるのでしょうか。電気毛布と暖房に関する電気代以外の特徴について紹介します。
 

電気毛布のメリット・デメリット

電気毛布は電気代の他に手入れのしやすさがメリットといえます。50℃以上の熱でダニは死滅するので、電気毛布の高温機能を使えばダニ対策ができます。電気毛布は洗える商品が多いため、手入れも簡単で衛生的に使用することができます。
 
一方、デメリットは、他の暖房器具と比較して就寝時以外の利便性が低いことがあげられます。電気毛布は電源コードにつないで使用するため、日中も毛布に入ったままという訳にはいかず、家の中で使い続けるのは難しいでしょう。また、家族が多い場合、電気毛布1枚では布団が温まらないので2枚以上必要となる家庭も多いです。
 

暖房のメリット・デメリット

暖房の電気代が高い理由は、電気毛布よりも暖房能力が高く、広範囲に部屋を暖めることができるためです。最近のエアコンは省エネ機能にも注力しているので、他の部屋全体を温めるファンヒーターやオイルヒーターといった暖房器具と比較しても省エネな商品が多くあります。
 
また、カーテンを閉めて窓からの熱の出入りを防いだり、扇風機で風向きを下方向に変え、天井付近にたまる暖かい空気を循環させたりといった使い方で、設定温度の上げ過ぎも防げます。
 
一方で、暖房の風は乾燥しやすいです。肌が荒れたり、喉や鼻が乾燥したりすると感染のリスクが高まります。加湿器の使用や、濡れたタオルなどを部屋干ししたりすることで暖房による乾燥を緩和できるでしょう。
 

日中は暖房を使用し、就寝時は電気毛布を使用する

エアコンの暖房機能と電気毛布では、電気毛布のほうが電気代は8倍近く安くなります。
 
しかし、電気毛布は乾燥を防げますが、部屋全体を温めることはできません。そのため日中の寒い時間帯は暖房を使って部屋全体を暖め、就寝時は電気毛布を使用して布団を温めることで、電気代を節約することができます。それぞれのメリットとデメリットを理解して、冬の寒さを乗り越えましょう。
 

出典

経済産業省資源エネルギー庁 省エネ性能カタログ2022年度版

公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問 Q&A

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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