更新日: 2024.02.09 働き方

「月給25万円」の会社員、午前2時までの深夜残業をしても「3万3000円」しか残業代が払われません。これって少なくありませんか?

「月給25万円」の会社員、午前2時までの深夜残業をしても「3万3000円」しか残業代が払われません。これって少なくありませんか?
給与明細を見て「残業代はどうやって計算しているのだろう」と思ったことはありませんか? アルバイト・パートなど時給制の場合は残業代の見込み額を計算しやすいのですが、月給制の場合は分かりづらいかもしれません。
 
本記事で、月給制での残業代試算や足りなかった場合に請求できるのかを解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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月給制の給与計算はどうやっているの?

月給制は、月によって28日から31日と変動する労働時間を、年平均での所定労働時間にして計算し、毎月の給与額を一律に決めています。年間での所定労働日数と所定休日は、それぞれの会社によって就業規則などで決めています。
 
例えば、完全週休2日制(年間休日125日)で1日の所定労働時間8時間の場合、1ヶ月平均所定労働時間は以下の計算式でわかります。

●年365日-年間休日125日×所定労働時間8時間=年間所定労働時間1920時間
●年1920時間÷12ヶ月=月間所定労働時間160時間

 

月給25万円の場合、残業代はどうやって計算するの?

月給制の場合、所定内労働時間をもとに時間あたりの単価を計算し、残業代(法定時間外割増賃金)を試算できます。月給に含まれている様々な手当のうち、従業員全てに一律の金額に支給している手当(資格手当など)は残業代の計算に使えます(家族手当や通勤手当など、従業員それぞれに支給金額が異なる手当は対象外です)。

<試算例>

月給25万円(月の所定労働時間160時間)で、家族手当の支給があるAさんの残業代見込み額
 
●基本給23万円+資格手当1万円+家族手当5000円+通勤手当5000円=月給25万円
 
このうち基本給23万円と資格手当1万円の合計24万円が、残業代の計算に使えます。
 
24万円÷月の所定労働時間160時間=時間単価1500円
 
時間単価1500円をもとに、残業代見込み額を計算できます。
 
●9時から午前2時まで、16時間(休憩1時間は除く)働いた場合の残業代見込み額
 
18時から22時まで:1500円×時間外割増125%×4時間=7500円
22時から午前2時まで:1500円×(時間外割増125%+深夜割増25%)×4時間=9000円
7500円+9000円=1万6500円

今回の場合は午前2時までの深夜残業が2回あったので、残業代見込み額は3万3000円となります。よって、今回のケースでは残業代として3万3000円が支給されているため、見込み額どおりです。
 

少なかった残業代は、さかのぼって請求できる?

給与明細とタイムカードなどの記録を照らし合わせて残業代が少なかった場合は、3年前までさかのぼって請求できます。以前は2年前までが対象でしたが、2020年4月1日以降に支払日がきた賃金について、請求可能な期間が延びたのです。
 
2023年4月1日から月60時間を超えた場合の残業割増賃金率は、企業の規模にかかわらず一律50%に引き上げられました。月60時間を超える時間外労働を深夜時間帯(22時から5時)に行わせる場合、深夜割増賃金率25%+時間外割増賃金率50%=75%を支払わなくてはいけません。
 
人件費を削減しようと「仕事中なのにタイムカードを打刻させる」「固定残業制だから、規定以上の残業をしても残業代は支給しない」など独自ルールが横行している職場もあります。割増賃金の正しい知識を持ち、支給額が不足していた場合は、きちんと請求しましょう。
 

まとめ

月給制で働いている場合、給与明細で基本給などを確認してから所定内労働時間をもとに時間あたりの単価を計算し、残業代を試算できます。自分の賃金は適切に支払われているのか、時々計算して確認しておくと良いでしょう。
 

出典

厚生労働省 割増賃金の基礎となる賃金とは?
厚生労働省 未払賃金が請求できる期間などが延長されています
厚生労働省 月60時間を超える時間外労働の割増賃金率が引き上げられます
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー