更新日: 2024.10.10 働き方
「転職」を考えていますが、「収入の悪化」が不安です。転職して後悔する人はどれほどいるのでしょうか?
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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約6割が転職後に後悔している
株式会社識学が行った「転職後の幸福度調査」によると、「転職後に後悔や失敗をしたと思ったことがあるか」という問いに、「ある」と回答した人は22.9%、「少しある」が36.8%でした。つまり転職後に、半数以上の人が何かしらの後悔や失敗を感じたことになります。
転職を後悔している理由は給与や組織の風土への不満
同調査では、転職後に後悔や失敗をしたと感じた理由についても尋ねています。最も多かった回答は「転職後の『給与』が思ったより低かったから」で、34.7%でした。厚生労働省の「令和2年 転職者実態調査の概況」では、転職後に給与が増加した人の割合(39.0%)よりも、給与が減少した人の割合(40.1%)のほうが上回っています。
すべての人の転職目的が、必ずしも収入の増加とは限りませんが、転職によって即座に収入が上がるケースはさほど多くないことが、厚生労働省の調査からも分かります。それが転職後の後悔へとつながっていることも、株式会社識学の調査結果からもうかがえるでしょう。
同調査の2位以下の回答は、以下の通りです。
・組織の風土が合わなかったから:22.8%
・思い描いていた役職・業務内容と異なっていたから:19.9%
・同僚との人間関係に不満があったから:19.1%
・上司からの指示が曖昧だったから:18.8%
・自分を「成長」させてくれる制度・環境が不十分であると感じたから:17.8%
※複数回答
転職後に後悔した理由には、給与以外にも自分のイメージとの相違や、環境・人間関係に不満という内容も2割前後ありました。
転職で後悔や失敗をしないためのポイント
上述したアンケート回答から分かるように、転職で後悔する人は少なくありません。もちろん、実際に転職しないと分からないこともありますが、未然に防止できる後悔もあります。ここでは、転職で後悔や失敗を極力しないために押さえておきたい2つのポイントを紹介します。
・転職先に求めていることを明確にする
転職先に求めるものは、人それぞれです。まずは、何を求めて転職するのかを明確にしておきましょう。収入の悪化が不安であれば、転職後に受け取れる給与の額に対する優先度は高いといえます。残業時間や従事する役職・業務内容の優先度が高い人も少なくありません。
自分の求めているものを明確にしておくと、そこにフォーカスして転職活動が行えます。優先度の高い部分をクリアしておくことで、転職後に後悔したとしても、その度合いは小さくて済むでしょう。
・候補企業を十分にリサーチする
転職先に求めている条件などを明確にしたうえで、候補企業のリサーチを徹底して行います。リサーチが不十分であれば、思うような給与や業務を得られずに、結果的に後悔しかねません。例えば「面接などで条件や業務内容を確認する」「組織の風土を確かめる」「口コミを調べる」など、リサーチを重ねておきましょう。
転職後の後悔を最小限に抑えるには事前の準備が大切
転職した人の約6割が、「転職後に後悔や失敗をしたと感じた経験がある」というアンケート結果があります。半数以上が後悔しているとなれば、ひとごとではありません。後悔した理由で最も多くの割合を占めたのは、給与が想定よりも低かったことです。組織の風土との相性を、後悔の理由としてあげた人もいます。これらの後悔は、転職先に求めていることの明確化と事前のリサーチなどで、未然に防止する可能性を高められるでしょう。
出典
株式会社識学 転職後の幸福度調査(PR TIMES)
厚生労働省 令和2年転職者実態調査の概況 表13 性・年齢階級・事業所規模・現在の勤め先の就業形態、転職による労働条件(賃金)の変化別転職者割合(17ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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