更新日: 2024.02.14 貯金

定年退職時に、「1000万円」以上の貯蓄がある割合は日本でどれくらい?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

定年退職時に、「1000万円」以上の貯蓄がある割合は日本でどれくらい?
度重なる物価の高騰は、日々の生活に大きな影響を与えています。加えて年金不足が問題視されるなか、いったいどれくらいの貯蓄があれば、安心して老後の生活を迎えられるのでしょうか。
 
今回は、定年退職を迎える方の平均貯蓄額をご紹介します。さらに退職金の相場もあわせて解説しますので、いくら貯蓄しておけばよいのかと悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

60歳における平均貯蓄額

まずは、60歳における平均貯蓄額を見てみましょう。
 
プルデンシャル ジブラルタ ファイナンシャル生命保険株式会社では、2023年に還暦を迎える方を対象に「2023年の還暦人(かんれきびと)に関する調査」を実施しています。上記調査における還暦人(60歳)の平均貯蓄額は、3454万円とのことです。
 
さらに、貯蓄額の割合を表1にまとめました。
 
表1
 

貯蓄金額 割合
100万円未満 25.2%
100万〜300万円未満 13.0%
300万〜500万円未満 4.2%
500万〜1000万円未満 11.8%
1000万〜1500万円未満 10.1%
1500万〜2000万円未満 2.9%
2000万〜2500万円未満 6.9%
2500万〜3000万円未満 1.2%
3000万〜5000万円未満 7.6%
5000万〜1億円未満 7.6%
1億円以上 9.7%

 
※プルデンシャル ジブラルタ ファイナンシャル生命保険株式会社 「2023年の還暦人(かんれきびと)に関する調査」を基に筆者作成
 
表1より、60歳を迎える方の46%が、1000万以上の貯蓄を持っていることが分かりました。一方で、100万円未満しか貯蓄がない方は25.2%と、貯蓄額には大きな差があるといえるでしょう。
 
今回平均貯蓄額が3454万円と大きいのは、1億円以上の貯蓄額がある方の割合が9.7%と、比較的高い水準であるからといえます。
 

【学歴別】退職金の平均

次は、退職金の平均額を確認してみましょう。
 
東京都産業労働局の「中小企業の賃金・退職金事情(令和4年版)」によると、モデル退職金(定年退職の場合)は、表2の通りです。
 
表2
 

学歴 退職金支給額(定年退職)
高校卒 994万円
高専・短大卒 983万2000円
大学卒 1091万8000円

 
※東京都産業労働局「中小企業の賃金・退職金事情(令和4年版)」を基に筆者作成
 
表2から、学歴によって、退職金には大きな差があることが見て取れます。高校卒と大学卒の差額は97万8000円にも及びます。
 
大学卒の経歴を持つ方は、平均で1000万円以上の退職金が支払われることが分かりました。
 

退職金と貯蓄1000万円があれば安心だが油断は禁物

定年退職を迎えたときに貯蓄が1000万円あれば、退職金の900万~1000万円と合わせて、約2000万円の老後資金が準備できます。
 
さらに、そこに年金支給が加われば、日々の生活は問題なく送れるでしょう。ただし老後は、医療費や介護費などが発生して、大きなお金が必要になる可能性もあります。
 
思わぬ出費が発生しても対応できるように、老後資金は早めに準備しておくことが大切です。
 

出典

プルデンシャル ジブラルタ ファイナンシャル生命保険株式会社 PGF生命 2023年の還暦人(かんれきびと)に関する調査
東京都産業労働局 中小企業の賃金・退職金事情(令和4年版) II.調査結果の概要 8 モデル退職金(集計表 第8表)<図表8-1>モデル退職金 (34ページ)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

ライターさん募集