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更新日: 2024.10.10 働き方

手取り24万、固定残業時間は45時間……。これってブラック企業でしょうか?

手取り24万、固定残業時間は45時間……。これってブラック企業でしょうか?
「ブラック企業」「ホワイト企業」という言葉が広く用いられるようになりましたが、どちらも法律によって明確に定義されているわけではありません。線引きが曖昧なため、自分の会社がブラック企業なのか、それともホワイト企業なのか分からないまま働いている人もいるのではないでしょうか。
 
本記事では、手取り24万、固定残業時間45時間のケースに着目してブラック企業の目安を考えます。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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日本の平均残業時間は月に23時間前後

まずは、残業時間に着目してみましょう。厚生労働省の「36協定で定める時間外労働及び休日労働について留意すべき事項に関する指針」では、「臨時的な特別の事情がなければ、限度時間(月45時間・年360時間)を超えることはできません。」としています。
 
つまり、残業時間45時間までなら法的には問題ありません。ただし、45時間は目安ギリギリの数字であり、見方によってはブラック企業と捉えられます。
 
続いて、日本の平均残業時間に着目してみましょう。転職・就職情報プラットフォームを運営する「OpenWork」によると、2023年7~9月の平均残業時間は月に22.76時間でした。2014年以降、残業時間は減少傾向にあり、直近の3年間は22~25時間程度で推移しています。
 
2023年7~9月の平均が22.76時間だったことを考えると、月に45時間の残業時間はかなり長めです。厚生労働省の目安に収まっているとはいえ、平均を20時間以上も上回る残業がある企業は、お世辞にも労働環境がよいとはいえないでしょう。
 
業界や職種によって差があるため一概にはいえませんが、月の残業時間が30時間を超えるとブラック企業の兆候が見られ、40時間を超えるようならブラック企業の可能性が高いと考えられます。
 

一般労働者の平均的な手取りは25万円程度

残業時間が平均より長くても、そのぶん手取りが多ければブラック企業とは呼べないかもしれません。目安をより明確にするため、日本の平均的な手取りにも着目してみましょう。
 
厚生労働省が1月24日に公表した「令和5年賃金構造基本統計調査(速報)」によると、フルタイムで働く一般労働者の平均月収は31万8300円でした。ここから税金や社会保険料などが引かれて8割が残ると考えると、おおよそ25万円が一般労働者の平均的な手取りとなります。
 
今回のモデルケースは手取り24万円ですから、平均と比較すると1万円ほど下回っています。学歴や勤続年数によっても手取りは変わるため、単純な比較は困難ですが、あくまで平均と比べるならブラック企業の可能性があります。
 

手取り24万、月の残業時間45時間はブラック企業の可能性が高い

OpenWorkと賃金構造基本統計調査のデータから、日本の一般労働者の平均的な手取りはおおよそ25万円、平均残業時間は月に23時間前後と分かりました。以上の結果から、手取り24万円は平均に近いものの、月の残業時間45時間は平均を大きく上回っています。残業時間の長さに対して手取りが十分とはいえないため、ブラック企業の可能性が高めです。
 

ブラック企業かどうかは業界や職種にもよる

平均残業時間は月に23時間前後ですが、マスコミ・広告業界やコンサルティング業界のように、業務の性質上残業時間が長い業界もあります。業界や職種によって目安は変わるため、自分が働く環境を考慮したうえで、ブラック企業なのかホワイト企業なのかを判断しましょう。
 

出典

厚生労働省 「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」について 【リーフレット】36協定で定める時間外労働及び休日労働について留意すべき事項に関する指針
働きがい研究所 by OpenWork 日本の残業時間 定点観測
e-Stat 政府統計の総合窓口 令和5年賃金構造基本統計調査(速報)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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