「お金がなかなか貯まらない…」 ストレスなくお金を貯める・増やすコツとは
配信日: 2018.11.01 更新日: 2024.10.10
支出する前に貯金の金額を先に引く、「先取り貯金」をしてみましょう!
× 収入-支出=貯金
○ 収入-貯金=支出
お勤め先によっては、一般財形や住宅財形など、強制貯金をしている企業もあります。お給料が口座に入る前にお金が引かれますので、先取り貯金と同じ要領です。口座に入った手取り収入で生活をするため、特に意識することなく毎月貯金ができていることになります。
私が開催するマネーセミナーの参加者から、「どのくらい貯金したら良いのですか?」という質問をされます。まずは“年収の何パーセントくらい”というものを目安にすると、貯金額が設定しやすくなるかと思います。
Text:藤井亜也(ふじい あや)
株式会社COCO PLAN (ココプラン) 代表取締役社長
教育カウンセラー、派遣コーディネーター、秘書等、様々な職種を経験した後、マネーセンスを磨きたいと思い、ファイナンシャルプランナーの資格を取得。
「お金の不安を解決するサポートがしたい」、「夢の実現を応援したい」という想いからCOCO PLANを設立。
独立系FPとして個別相談、マネーセミナー、執筆業など幅広く活動中。
<保有資格>
2級ファイナンシャル・プランニング技能士、ファイナンシャルプランナー(AFP) 、住宅ローンアドバイザー、プライベートバンカー、相続診断士、日本心理学会認定心理士、生理人類学士、秘書技能検定、日商簿記検定、(産業カウンセラー、心理相談員)
<著書>
「今からはじめる 理想のセカンドライフを叶えるお金の作り方 (女性FPが作ったやさしい教科書)」※2019年1月15日発売予定
貯蓄の目安は?
<年収に対する1年間の貯金の目安> (例)年収400万円
貯金初心者…年収の10% 3万円/月
貯金初心者…年収の20% 7万円/月
貯金初心者…年収の30% 10万円/月
これまで意識的に貯金をしたことがない、という方は貯金初心者の年収10%からスタートしてみましょう。他の支出とのバランスを考慮すると、このくらいが目安となります。順調に貯金すれば、1年後にはかなりまとまった金額が貯金できていると思います。
少しずつ家計を見直し、無駄な支出がなくなってきたら20%、30%とステップアップしてみてください。
1000万円を60歳までに貯める!
60歳までに1000万円貯める!と目標を立てたとします。
貯金期間と月々の貯金額 筆者作成
表のように、20歳の方でしたら貯金期間が40年間もありますので、月々2万円ずつの貯金で済みます。しかし、50歳から貯金しようと思うと、月々8万3000円と負担は大きくなります。
できるだけ早いうちから貯金をクセづけしておくと、楽に貯金をすることができるのです。
お金に働いてもらう
先取り貯金ができたら、次は金利の高いところで貯金することをおすすめしています。
現在、銀行の普通預金は0.001%と低金利です。貯金をしていても利息がたくさんつくことはありません。1000万円を貯金していても、1年間の利息は100円です!
これではお金がただ貯まっているだけ、家の金庫で保管しているのと大差ありません。このような貯金も、金利の高いところに移すことで、利息が利息を生み出す複利の効果が期待できます。
1000万円を金利(年率)の違うところで運用した場合、下の図のようになります。
金利別の推移 筆者作成
1年目、元金1000万円に利息がつきます。
2年目は元金1000万円+利息に利息がつきます。
運用したての頃は大きな差はないのですが、運用年数が経つにつれて利息が大きくなっていきます。ここで複利について、おさらいしておきましょう。
<複利>(ふくり)
利息の計算方法の一つで、単利に対するもの。
利息計算の場合、一定期間ごとに利息を元金に付加し、これを新たな元金として逐次算出する方法で、まれに重利とよぶこともある。利率が同じでも、期間が長くなるほど、複利による利息のほうが単利によるものよりも大きくなる。
例えば年利1%で運用すると、元金1000万円は30年後に1347万円になっています。つまり、利息が347万円ついたことになります。年利3%の場合、30年後には2427万円に!利息が1427万円ついたことになります。元金の倍以上に増えたのです。
貯金のステップアップ
まずは決められた金額を貯金するようにします。目安は年収の10%からはじめてみましょう。忘れていけないのは「先取り貯金」です。生活費の口座と分けても良いですし、普通口座と定期預金に分けても良いでしょう。
半年~1年間、毎月きちんと先取り貯金ができたところで、次のステップです!金利の高い場所でお金を貯めていきます。例えば金利1%以上の投資信託や、金利2%の積立保険などです。その際、目先の金利だけに騙されないように注意が必要です。
パンフレットの表面には金利○%と大きく書かれています。投資信託や保険などは運用するのに運用手数料がかかります。手数料についてはパンフレットの裏面に書かれていることが多いです。裏面に書かれている手数料を確認し、実際の年間の金利(年利)をチェックしてみてください。
また、貯金をすべて投資信託や積立保険に移すことはおすすめできません。貯金の一部は現金・預貯金で手元に残しておくようにしましょう。
貯金のステップアップをして、お金を貯める・増やすことを習慣化できると、さらに目標額に早く近づきます。楽しみながら、ストレスなく貯金をする参考にしていただければ幸いです。
Text:藤井 亜也(ふじい あや)
株式会社COCO PLAN (ココプラン) 代表取締役社長