更新日: 2024.10.10 働き方
上司からのポジティブ志向の押し付けが苦しいです。これは「パワハラ」にならないのでしょうか?
本記事では、上司からのポジティブ志向の押し付けがパワハラにあたるのか、その判断基準について解説します。また、上司からのポジティブ志向の押し付けにどのように対処法も具体的に解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
パワハラとは職場において行われる、労働者の人格や尊厳を侵害する言動や行為
パワハラとは、職場において行われる労働者の人格や尊厳を侵害する言動や行為を指します。厚生労働省の定義によると、パワハラには、以下の6つの類型が存在します。
①身体的な攻撃
②精神的な攻撃
③人間関係の切り崩し
④過大な要求
⑤個の尊重を欠く言動
⑥過度な飲酒の強要
上司からのポジティブ志向の押し付けは、①人間関係の切り崩し、②過大な要求、③個の尊重を欠く言動に該当する可能性があります。ただし、上司からのポジティブ志向の押し付けがパワハラにあたるかどうかは、その言動の具体的な内容や状況によって判断されます。以下のような言動が繰り返される場合は、パワハラに該当する可能性が高いと言えるでしょう。
人間関係の切り崩し
上司が部下に対して、「ポジティブじゃないと仕事ができない」「ポジティブじゃないと成長できない」などと発言し、部下が自分の考えや意見を自由に言えなくなるような状況を作り出す場合は、人間関係の切り崩しにあたる可能性があります。
過大な要求
上司が部下に対して、「ポジティブにならなければ、昇進できない」「ポジティブにならなければ、クビになる」などと発言し、部下がポジティブにならなければ、職場での地位や収入を失うことになるような状況を作り出す場合は、過大な要求にあたる可能性があります。
個の尊重を欠く言動
上司が部下に対して、「ポジティブじゃない人は、職場にいらない」「ポジティブじゃない人は、人間としてダメだ」などと発言し、部下が自分の個性を否定されるような状況を作り出す場合は、個の尊重を欠く言動にあたる可能性があります。
上司からのポジティブ志向の押し付けに悩んでいる場合の対処法
上司からのポジティブ志向の押し付けは、パワハラに該当する可能性があり、精神的な負担を大きく感じてしまうことがあります。そこで、そのような状況に悩んでいる場合の対処法をご紹介します。
1. 状況を記録する
上司の発言や行動を記録しておきましょう。具体的には、以下の項目を記録すると良いでしょう。
●日時
●場所
●発言内容
●行動内容
●誰がその場にいたか
●どのように感じたか
記録しておくことで、後から客観的に状況を分析したり、証拠として提示したりすることができます。
2. 上司と直接話し合う
状況が落ち着いたら、上司と直接話し合ってみましょう。その際には、以下の点に注意しましょう。
●感情的にならずに、冷静に話す
●具体的な事例を挙げて説明する
●自分の考えや気持ちを正直に伝える
●改善を求める
上司が理解を示してくれれば、問題解決につながる可能性があります
3. 人事部や労働組合に相談する
上司と直接話し合っても問題が解決しない場合は、人事部や労働組合に相談しましょう。パワハラに関する相談窓口を設けていることもありますので、相談することで、以下のようなサポートを受けられます。
●調査・指導
●聞き取り調査
●仲介
●専門機関への紹介
4. 転職を検討する
上記の方法を試しても状況が改善されない場合は、転職も選択肢の一つです。心身の健康を守るために、無理に同じ環境で働き続ける必要はありません。
上司からのポジティブ志向の押し付けはパワハラに該当する可能性がある
上司からのポジティブ志向の押し付けは、パワハラに該当する可能性があります。上司からのポジティブ志向の押し付けに悩んでいる場合は、まずは上司と直接話し合ってみることが大切です。それでも解決しない場合は、人事部や労働組合などに相談しましょう。
パワハラは、心身に大きなダメージを与えます。自分の心と身体を守ることを最優先に行動しましょう。さまざまな方法を試しても状況が改善されない場合は、転職も選択肢の一つです。心身の健康を守るために、無理に同じ環境で働き続ける必要はありません。
出典
厚生労働省 職場におけるセクシュアルハラスメントの防止
厚生労働省 職場におけるハラスメントの防止のために(セクシュアルハラスメント/妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメント/パワーハラスメント)
人事院 パワー・ハラスメント
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー