転職先では「昼ごはん」を同僚と一緒に食べる習慣があります。昼休憩くらい1人で過ごしたいのですが、周りに合わせないと「協調性がない」と言われるでしょうか…?

配信日: 2024.05.27 更新日: 2024.10.10

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転職先では「昼ごはん」を同僚と一緒に食べる習慣があります。昼休憩くらい1人で過ごしたいのですが、周りに合わせないと「協調性がない」と言われるでしょうか…?
働く人にとって、お昼の休憩はリラックスできる貴重な時間です。またランチの時間でもあります。外に食事に行く、自分のデスクでお弁当を広げるなど、ランチのとり方はさまざまです。中には「お昼は同僚と一緒に食べるもの」といった習慣の職場もあるでしょう。
 
しかし「昼休憩は1人で過ごしたい」「同僚とのランチはストレスだ」と思う人も、決して少なくないようです。そうした人も職場のランチにつき合わなければならないのでしょうか。本記事では、休憩時間の概要を紹介し、気が進まないランチに誘われたときの対処方法について提案します。
橋本典子

執筆者:橋本典子(はしもと のりこ)

特定社会保険労務士・FP1級技能士

職場の休憩とは

休憩とは、労働による疲労の回復のための休息で、労働時間が6時間を超えた場合は45分以上、8時間を超えた場合は1時間以上、労働時間の途中に与えられるものです。そして「労働から離れることを保障されている時間」とされ、原則として自由に利用できます。
 

休憩は自由に利用できる

休憩時間は、労働者は仕事から完全に解放されている必要があります。そのため、休憩中に電話番をさせられたり来客対応をさせられたりする場合は休憩時間とはいえず、場合によっては賃金支払いの対象となることがあります。
 
休憩時間の過ごし方は基本的には自由で、食事をとってもよいし、外出したり短時間の仮眠をとったりすることも可能です。ただし事業場の規律保持上、最低限の制限を受けることはあります。
 

昼休憩は1人で過ごしてOK

自由利用が原則の休憩時間ですから、気が進まなければ同僚とのランチにも応じる必要はありません。同僚も「誘っているだけ」であって、強制する権限はないはず。堂々と断ってよいのです。
 
しかし、そうはいっても、やはり断りにくいのが現実かもしれません。
 

同僚とのランチを断りたいときは

同僚とのランチを楽しめればよいのですが、多少なりともストレスを感じる場合は、それが蓄積する前に対処しなければなりません。ランチの誘いを平穏に断るには、どうしたらよいでしょうか。
 

こんな断り方はNG

よくある断り方に「仕事が残っているから」「住民票を取りに行かなければならないから」等があります。しかしこうした口実は、頻繁に使えるものではありません。
 
そもそも毎日顔を合わせる同僚ですから、できる限りうそはつかない方がよいのです。うその口実でその場は平穏に乗り切れても、後々「うそをついてまで、私たちと食事をしたくないのか」と、余計に角が立つ懸念もあります。
 
それならいっそのこと、誘ってくれたことへのお礼を言いつつ「でも、お昼は1人で休みたいので」と、ストレートに断った方がよいでしょう。
 

「協調性がない」と言われる?

しかし「1人ランチ」を断行すると、「協調性がない」「不愛想でつき合いづらそう」などと思われる可能性は、確かにゼロとはいえません。
 
それを回避したい場合は、月に3~4回程度、同僚とのランチにつき合ってはどうでしょうか。毎日ではなく時々のことなら大きなストレスにはならず、逆にランチの時間を楽しめるかもしれません。
 
そして何より大事なのは、普段から上司や同僚と協力し合い、業務をこなしていくことでしょう。そうすれば、休憩時間の過ごし方にかかわらず、「協調性がない」等と言われることはなくなると思われます。
 

まとめ

休憩は労働から離れてリフレッシュするためのもので、原則として自由に利用できます。そのため休憩時間を1人で過ごしたいときは、同僚からランチに誘われても断ってよいのです。
 
もし上司などに「お昼はみんなと食べた方がよいよ」などと注意されることがあったら、そのときは「休憩時間は自由に利用してよいはずです」と、正論を主張してよいでしょう。
 

出典

e-Gov法令検索 労働基準法
厚生労働省 労働基準法の施行に関する件
 
執筆者:橋本典子
特定社会保険労務士・FP1級技能士

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