更新日: 2024.10.10 貯金
お金を預けている銀行の金利が0.001%と聞きました。つまり100万円預けたら毎年「1000円」増えるってこと?
銀行預金の利子は、場合によっては貯蓄に向かないケースもあるため注意が必要です。今回は、銀行に預けたときに利子が発生する理由や計算方法、金利0.001%で100万円を預けたときの利子などについてご紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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銀行に預けたときの利子とは?
銀行は顧客から預金されたお金を運用し、企業へ融資したり国債へのお金に利用したりしています。銀行への預金による利子とは、銀行が顧客のお金を運用したことで得た収益を基に支払われるお金です。
預貯金により得た利益は源泉分離課税であり、ほかの所得とは合算せずその所得だけで税金が計算されます。銀行側が税金を徴収するため、顧客へ利子が支払われる時点で納税は完了しており、自分で税金を申告する必要もありません。
利子の計算方法は?
利子には「単利」「複利」の2種類があります。単利とは、元本のみを利用して利子を求める方法です。複利では、元本に利子を加えた金額で次の年の利子金額を求めます。
例えば10万円を1%の金利で預けたとすると、単利の場合は1年目も2年目も利子は1000円です。同じ条件で複利だとすると、1年目は利子1000円、2年目は1年目の利子も含めた10万1000円の利子1010円を受け取れます。
100万円預けたときの利子の金額
今回は、以下の条件で100万円を預けたときの利子を求めます。
●単利
●金利は0.001%
条件を基にすると「100万円×0.001%」となり、利子は10円です。利子を1000円受け取るためには100年かかる計算なので、利子を多く受け取りたいなら金利の高い別の預金を利用することも検討しましょう。
また、0.001%のときの利子を求める際は金額に0.001をかけないように注意が必要です。0.001%の場合、金額には「0.00001」をかけて求めます。
ただし、利子には20.315%の税金が発生し、自動で徴収されるため、計算通りの金額を受け取れるわけではないことに注意が必要です。
目的に応じた預金を利用することが大切
預金の目的が貯蓄だけでなく資産形成でもあるときは、利用する預金の種類や金利が目的に合っているのかを調べておきましょう。預金にはいつでも引き出せる「普通預金」のほかに、契約期間で決められた期日まで引き出せない「定期預金」、定期的にお金を積み立てる「積立預金」などがあります。
定期預金では、通常の預金よりも金利が高い傾向にある点がメリットです。例えば、A社では普通預金の金利は0.02%ですが、10年の定期預金だと金利は0.3%になります。
積立預金のメリットは、一度に多額のお金を預けられなくても利用できることです。自分のできる範囲で着実に貯蓄したい方に向いている方法です。
過去には普通預金の金利が0.1%の時代もあった
現在の金利は普通預金なら0.002%、定期預金なら0.3%などで設定されていますが、過去にはもっと高い金利の時代もありました。金融庁によると、平成9年のときの預金金利は普通預金が0.1%、300万円未満を5年預ける定期預金だと0.86%です。
もし当時の金利で考えると、普通預金で100万円を預けると単利の場合で毎年1000円が利子として増えます。普通預金で10年預けるだけでも1万円増えるので、普通預金の利子で少額ではありますが貯蓄を増やすことも不可能ではありませんでした。
金利0.001%で100万円を預けると利子は10円
金利0.001%で100万円を預けると利子は10円のため、利子による貯蓄形成にはあまり向いていません。銀行の預金には、種類によってさまざまな金利が設定されています。金利としては、普通預金よりも定期預金の方が高く設定されている銀行が多いため、利子である程度の貯蓄を形成したい方は預金の種類を間違えないようにしましょう。
また、利子の計算は、単利か複利かで異なります。長く預ける予定で少しでも多く利子を受け取りたい方は、複利の預金を選びましょう。
出典
金融庁 預金金利の推移
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー