ママ友に「今後も専業主婦の予定」と話したら驚かれました。子どもを育てる30代で“専業主婦”は珍しいのでしょうか?

配信日: 2024.07.13 更新日: 2024.10.10

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ママ友に「今後も専業主婦の予定」と話したら驚かれました。子どもを育てる30代で“専業主婦”は珍しいのでしょうか?
時代とともに女性の社会進出が進み、結婚後も働く女性が増えているようです。一方で、結婚や出産を機に、仕事を辞めて専業主婦になる方もいるでしょう。
 
そこで今回は、子育て世帯における専業主婦世帯の割合を調べました。専業主婦世帯の割合が気になる方は、ぜひ参考にしてください。
FINANCIAL FIELD編集部

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子育て世帯における専業主婦世帯の割合

まずは、全年齢における専業主婦世帯と共働き世帯の数を見てみましょう。
 
独立行政法人労働政策研究・研修機構は、総務省統計局の「労働録調査特別(2001年以降)」と「労働力調査(詳細集計)(2002年以降)」を基に、専業主婦世帯と共働き世帯の数についてまとめています。
 
1980年の専業主婦世帯は1114万世帯、共働き世帯は614万世帯であり、専業主婦世帯は共働き世帯のおよそ2倍でした。さらに、1992年に初めて共働き世帯が専業主婦世帯を上回りました。
 
1995・1996年は共働き世帯は専業主婦世帯より少なくなりましたが、それ以降は共働き世帯の数が大幅に増えています。2023年は、専業主婦世帯は517万世帯、共働き世帯は1278万世帯となりその数は約2.5倍です。
 

30代前後の専業主婦世帯はどのくらい?

次に、夫婦と子どもからなる世帯の専業主婦世帯および共働き世帯について見てみましょう。
 
総務省統計局の「労働力調査2023年」によると、それぞれの世帯数は表1の通りです。なお、共働き世帯は「夫婦ともに非農林業雇用者」、専業主婦世帯は「夫が非農林業雇用者で妻が非就業者」としています。
 
表1

妻25~34歳 妻35~44歳
共働き 専業主婦 共働き 専業主婦
世帯数 109万世帯 42万世帯 290万世帯 85万世帯

※総務省統計局「労働力調査結果原表2023年」を基に筆者作成
 
表1から、妻が25~34歳の専業主婦世帯は、総世帯数(夫が非農林業の場合)152万世帯のおよそ3割、妻が35~44歳の場合には、およそ2割(総世帯数382万世帯)です。
 
上記より、30代前後の子育て世代における専業主婦世帯の割合は2~3割ほどであることが分かりました。
 

専業主婦の仕事を貨幣評価するといくらなのか?

では、専業主婦について考えてみましょう。専業主婦は会社に勤めているわけではありません。しかし、家事をこなしたり、お子さんがいる方は子育てをしたりと毎日働いています。中には節約のためにさまざまな工夫をしている場合もあるでしょう。
 
内閣府では、専業主婦の活動を貨幣評価しています。貨幣評価とは、家事など家庭内で行われる無償の労働を金額にした場合、いくらになるか評価するものです。
 
さまざまな評価方法がありますが、その中の一つである代替費用法(スペシャリスト法)から時間給を見てみましょう。代替費用法は、その賃金を活動の種類に対応する職種に当てはめて計算する方法です。活動事例を表2にまとめました。
 
表2

活動種類 対応職種 時間給
家事 炊事 飲食物調理従事者 1285円
掃除 ビル・建物清掃員 1144円
洗濯 クリーニング職 1254円
縫い物・編み物 紡織・衣服・繊維製品製造従事 1379円
家庭雑事 他に分類されない運搬・清掃・包装等従事者 1328円
介護・看護 看護助手・訪問介護従事者平均 1394円
育児 保育士 1502円
買物 ほかに分類されない運搬・清掃・包装等従事者 1328円

※内閣府経済社会総合研究所 国民経済計算部サテライト勘定課
【「無償労働等の貨幣評価」に関する検討作業報告書 2022年度(令和4年度)】を基に筆者作成
 
表2より、家事育児の活動から想定される時給の目安は、1144~1502円とのことです。1日4時間家事(炊事・掃除・洗濯・家庭雑事を1時間ずつ)、育児を8時間(日中は保育所を利用していると仮定)こなしたとすると、およそ1万7027円になります。仮に上記の時間を30日続けたとすると、51万810円です。
 
家事育児にかかる時間や活動内容は家庭や日によって異なるため一概にはいえませんが、実際に給与が支払われないといえども、専業主婦は家庭の中で重要な役割を担っていることが見て取れます。
 

子育て世帯における専業主婦の割合は2~3割ほど

子育て世帯における専業主婦世帯は、全世帯(妻が24~44歳世帯で夫が非農林業雇用者の場合)のおよそ2~3割であることが分かりました。
 
専業主婦が担う家事育児などを貨幣評価すると、時給1144~1502円ほどであるようです。実際に給与として支払われないといえども、家庭の中で重要な役割を担っていることは確かです。
 
周囲の家庭と比較してしまうこともあるかもしれませんが、それぞれ家庭によって経済状況や生活スタイルは異なります。自分たちに合った生活を目指しましょう。
 

出典

独立行政法人 労働政策研究・研究機構 図12 専業主婦世帯と共働き世帯
総務省統計局 労働力調査2023年 表番号V-1
内閣府経済社会総合研究所 国民経済計算部サテライト勘定課  2022年度(令和4年度)「無償労働等の貨幣評価」に関する検討作業 報告書(38ページ)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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