更新日: 2024.10.10 貯金
日本に「個人資産1億円以上」の富裕層はどれくらいいる?どのような職業の人が多い?
実際に、日本には個人資産1億円以上の人がどのくらいいるのか、どのような人が富裕層に該当しているのか、気になる人もいるでしょう。
本記事では、1億円以上の資産を保有する「富裕層」「超富裕層」と呼ばれる人の割合を始め、その割合がここ数年でどのように変化しているのか、どのような職業の人が1億円以上の資産を保有しているのかを詳しくご紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
目次
個人資産1億円以上の人はどれくらいいるのか?
株式会社野村総合研究所は、金融資産の合計額から負債を差し引いた「純金融資産保有額」によって、総世帯を「超富裕層」「富裕層」「準富裕層」「アッパーマス層」「マス層」に分類しています。
それぞれの層の純金融資産保有額と2021年における世帯数を表1にまとめました。
表1
マーケットの分類 | 純金融資産保有額 | 世帯数 |
---|---|---|
超富裕層 | 5億円以上 | 9万世帯 |
富裕層 | 1億円以上5億円未満 | 139万5000世帯 |
準富裕層 | 5000万円以上1億円未満 | 325万4000世帯 |
アッパーマス層 | 3000万円以上5000万円未満 | 726万3000世帯 |
マス層 | 3000万円未満 | 4213万2000世帯 |
※株式会社野村総合研究所「野村総合研究所、日本の富裕層は149万世帯、その純金融資産総額は364兆円と推計」を基に筆者作成
厳密には個人資産と世帯資産は異なりますが、ここでは同様とすると1億円以上に該当するのは「富裕層」と「超富裕層」なので、合計すると148万5000世帯になります。
厚生労働省が発表した「2021(令和3)年 国民生活基礎調査の概況」によると、全国の世帯総数は5191万4000世帯です。つまり、全体の約2.9%が資産1億円以上を保有していると推測できます。
個人資産1億円以上の人の割合はどう変化している?
同じく株式会社野村総合研究所の調査によると、2011年~2021年までの10年間で「超富裕層」は4万世帯、「富裕層」は63万5000世帯増加しています。合計すると、資産1億円以上の世帯が67万5000世帯も増えているということです。
増加した理由としては、株式などの資産価値が上昇したことや、金融資産の投資により準富裕層の一部が富裕層に移行したことなどが考えられます。
どのような人が個人資産1億円以上保有しているのか?
同調査によると、富裕層に該当する人のうちの約3分の1が事業オーナーであることが分かっています。近年は特に、スタートアップ経営者が将来の富裕層候補として注目を集めているようです。
また同調査では、現役起業家の8割は起業前の事業立ち上げにおいて家族の理解が重要だったと回答し、過半数が家族の理解を十分に得られていたと答えています。将来的に起業家を目指すのであれば、家族の共感を得られるよう家族とよく対話をしておくことをおすすめします。
個人資産1億円以上の富裕層の割合は全体の約2.9%を占めていると推測できる
今回参照した調査では、純金融資産保有額5億円以上の人を「超富裕層」、1億円以上5億円未満の人を「富裕層」と呼び、その合計は日本の全世帯のうち約2.9%を占めていると推測できます。「超富裕層」「富裕層」に該当する人の割合はここ10年で増加傾向にあり、今後どのように変化していくか注目されているようです。
富裕層に該当する人の約3分の1が事業オーナーであり、特にスタートアップ経営者は金融機関から「将来の富裕層候補」として注目されています。起業家として成功するためには家族の理解を得ることが重要なポイントになるため、起業を目指している方は参考にするとよいでしょう。
出典
株式会社野村総合研究所 野村総合研究所、日本の富裕層は149万世帯、その純金融資産総額は364兆円と推計
厚生労働省 2021(令和3)年 国民生活基礎調査の概況 I 世帯数と世帯人員の状況 1 世帯構造及び世帯類型の状況(3ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー