エアコンを「27℃→28℃」に上げると、実際どのくらい節約になりますか? 今年は「電気代」をなるべく抑えたいです
配信日: 2024.07.19 更新日: 2024.10.10
本記事では、設定温度を1℃上げることでどのくらい電気代が節約になるのかについてと、設定温度を上げても快適に過ごすポイントを解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
エアコンの設定温度を上げると消費電力が13%抑えられる
環境省は生活の快適性を失わない範囲で省エネを推奨しており、目安となる夏場の部屋の室温は28℃としています。室温とエアコンの設定温度が必ずしも一致するわけではありませんが、仮に設定温度を27℃にしている人が28℃に1℃上げた場合、どの程度節約になるか計算してみましょう。
・エアコンの消費電力:550W(10畳用)
・1日の使用時間:9時間
・1kWhあたりの電気料金:31円/kWh
・使用頻度:毎日エアコンを使用
・1℃上げた場合の電力削減量:13%削減
1日の電気代:0.55kW×9時間×31円/kWh≒153.5円
1ヶ月の電気代:153.5円×30日=4605円
設定温度を1℃上げた場合:4605円×87%≒4006円
エアコンの設定温度を1℃あげると、1ヶ月で599円の節約になることが分かりました。
省エネにもつながり地球環境にも優しい
エアコンの設定温度を上げるメリットは、電気代の節約だけではなく、CO2排出量の削減にもつながります。一人ひとりの省エネ効果は小さく思えてしまいますが、全世帯で省エネに取り組めば大きな効果が期待できます。
仮に全世帯で、夏場の冷房設定を1℃上げ、冬場の暖房設定を1℃下げ、冷暖房の運転時間を1日1時間短縮したとすれば、杉の木約4.99億本分が吸収する量に匹敵するCO2が削減できます。
エアコンの設定温度を上げても快適に過ごすポイント5選
1℃温度が上がるだけでも、体感として暑く感じる人もいるかもしれません。節電は続けられる範囲で行うことが大切です。快適さを保ちつつ、設定温度を上げる5つのポイントについて解説します。
風量を自動運転にする
風量は自動に設定しましょう。そうすることで部屋が冷えるまでは強風、設定温度に近づいたら微風に変更する、といった細かな調整を自動で行ってくれます。室温が高く不快な時間を短くできます。
カーテンなどで直射日光をカットする
カーテンで遮熱や遮光対策を行うことで、外気や日光の影響を受けにくくなり、部屋の冷房効率を高めることが期待できます。カーテンは遮光性能の高いものを選ぶ、外出時は日中でもカーテンを閉めておく、などの工夫を組み合わせると良いでしょう。
扇風機・サーキュレーターを併用する
部屋の中で温度にムラがある場合、冷気が届かない場所で室温が高くなり、不快に感じることがあります。扇風機やサーキュレーターを使用して、暖かい空気と冷たい空気をかき混ぜ、部屋の温度を均一にしましょう。
エアコンのフィルターを掃除する
エアコンの冷房機能は室内の暖かい空気を吸い込んで、冷やした風を吐き出す構造になっています。空気の通り道にあるフィルターをスムーズに空気が通過できるようにすると、効率よく空気の交換ができ、部屋の室温が早く下がります。2週間に1回くらいフィルターを掃除すると効果的です。
室外機の周りにものを置かない
室内の暖かい空気を吸い込んで、熱を外に逃がす役割をしているのが室外機です。冷房運転中の室外機は常に放熱しているため、周りにものを置いたり、カバーで覆ったりすると熱がうまく逃げず、熱い空気が部屋に戻ってきてしまうので気をつけましょう。
エアコンを上手に使って節約しながら暑い夏を乗り切ろう
エアコンは家電の中でも消費電力量が多く、使い方を工夫することで、電気代を効率よく節約できます。冷房の効率を上げる工夫をしながら設定温度を見直して、快適に暑い夏を乗り切りましょう。
出典
環境省 令和3年度家庭部門のCO2排出実態統計調査事業委託業務 (令和3年度調査分の実施等)報告書
環境省 家庭でできる節電アクション 3エアコンで節電!
一般財団法人省エネルギーセンター 家庭の省エネ大辞典2012年版
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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